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「英語民間試験 来年4月から実施を見送り」に関して

よく分からない延期理由

今回の実施見送りは、英語改革を断行するという視点からはとても残念です。

そもそも、これは本当に子供達の将来のことを考えてのことと言えるのでしょうか?

子供達の未来を考えた時に、英語四技能を磨く必要はないのでしょうか?今回、スピーキングやライティングが大学受験に必要ないとなれば、合格のためだけを考えれば、当然試験に出ないことは勉強しません。

どれだけ公正な世間を実施しようとも、今後、社会で活躍するために必要なスキルの習得に繋がらなければその試験にそもそも何の意味があるのでしょうか?

日経の記事で下記の3点が指摘されています。
(1)公平性に不安
(2)確実に受験できる保障がない
(3)試験の質にも疑問

上記の視点で考えると、公平性には確かに課題があるかもしれません。でも、並行して既存の試験を4年間は受けられるという移行期間がある中で何故それが問題になるのでしょうか?本質的な問題とは思えません。同様の理由で(2)、(3)も棄却できるのではないでしょうか?日本を代表する経済紙がこれでは不安になります。

なぜ、この中で、子供の本質的な学力向上に関する指摘が入ってないのでしょうか?それなのになぜ取りやめるのでしょうか?

なぜ、今、4技能試験か?という視点が抜け落ちている

そもそもなんのために今回導入しようとしていたのか?という一番大切な視点がさまざまな記事では抜け落ちていると感じます。

これからの世代には、世界で活躍できる人材になるためには英語はとても大切だと考えたからではないのでしょうか?

なぜ、大切なのでしょうか?アジアや西欧の人たちと英語さえあればコミュニケーションが成立する共通言語になりうるからです。テレビで標準語が浸透したように、ネットの影響もありどんどん英語が浸透する可能性があります。

なぜ、今なのでしょうか?2030年、2050年目線で見た場合、より世界はつながっていくと予想されます。

ミネルバ大学はなぜ、学部生に4年間の間に世界中を転々と移動させるのでしょうか?授業がオンラインで受けられるのに、なぜ学年が集団移動するのでしょうか?

多様性(ダイバーシティ)の理解は、実際に違いを体験しないと分からないからではないでしょうか?

公教育がやらないと格差はどんどん広がる

私の子供(2019年時点で7歳)に、私はどのような教育機会を用意するか?

今、現時点で週一回の英語をオンライン英会話で実施しています。発音は絶対に早い方がいいからです。また、英語の基礎3000語彙は丸覚えするしかありません。これも早い方がいい。子供にとって恐竜の名前を100個覚えるのは全く苦ではなさそうです。学力が高い場合、小学校卒業時点で準2級、中学で準一級、高校卒業時点で英検1級を考えています。のんびりな場合は、英検準2級相当の知識と実用的な会話力を身につける。

私自身は、海外留学経験があり、英検1級、TOEIC980点、IELTSは7.5です。なぜ、このような計画を立てるのでしょうか?

今、ある案件で英語でやりとりしていて、英語が分かりにくいとか言われる時があります。ある環境では、この程度の英語力ではダメだということです。

自分の子供に同じような嫌な思いはして欲しくありません。英語ができないことは、世界で活躍するには障害になります。

だからこそ、夏休みは小学校の高学年になれば一か月単位でフィリピンに子供を留学させる予定です。探せば非常に優秀な先生が沢山います。別に公教育でやってもらわなくても私は困りません。ありとあらゆる手を使って、うちの子供も困らせません。

英語四技能試験見送りの関係者の思惑は?

なぜ、四技能導入を見送るのでしょうか?

野党の人は子供英語力なんてどうでもいいんでしょうか?何を批判しているのですか?

先生の皆さん、なぜちゃんと文科省から告知された7年前から準備されてきましたか?英語の先生は英語話せるんでしょうか?

各家庭の親は、自分の子供にどうなって欲しいんですか?このような状況でまだ国のせいにしますか?

文科省の役人の皆さんは、どんな教育のデザインを考えているんですか?いつまで導入を遅らせるのでしょうか?

予備校各社はどうですか?受験というゲームに興じることに子供を仕向けていませんか?

生徒の皆さん、一番困るのはあなた達です。今回の取りやめで本当に良かったと思いますか?本来、スピーキングの練習に当てるべき時間を、くだらない単語や文法を覚えるために時間を使いますか?

企業の人事はどうですか?本当にあなたの会社は英語で困っていませんか?社員は英語ちゃんと話せますか?

私たちはどうしたいのでしょうか?

より良い世界とは、相互に理解し合える社会だとすると、共通言語を持たずにどう理解し合うのでしょうか?

大人はもっと英語でコミュニケーションを取れることの魅力を背中で伝えましょう

子供ももっと自分の将来を、人の敷いたレールの上でなくて、自分の軸で考えましょう

自分が大人になった時、国を代表しているのに通訳がいないとディナーも食べられない人になりたいですか?

世界に日本の良さを発信したり、世界の人たちと協力して何かを成し遂げられる人になりたいですか?

一人一人が自分事として真剣に考えないとおかしなことになるという結果が今回も出たと思います。

私は、オンライン英会話学校を経営しているので、世界のトップ100の大学に入れる英語力(現時点では準一級相当、今回導入予定の試験では満点相当に当たるCEFR B2)を無理なく高校3年時点で身につけられつつ、月2万円弱、五教科で年間の学費100万円相当でこの学力が身につくカリキュラムとサービスを作りたいと思います。

それが、この国で教育を受けたおかげで、世界最難関とも言われるミネルバ大学の大学院に合格したり、BCGなどの世界のトップレベルの企業で働けるという機会をいただけたことへのお返しだと考えています。

(参考)2050年の日本の立ち位置

2050年の世界(PwC) P5、表1参照

2030年(約10年後)には、インドネシアと日本のGDPはほとんど変わらないという認識はありますでしょうか?この時点ではまだまだ日本は世界4位。

もちろんイギリスとかもっと下じゃない、何を心配するの?という視点もあるかもしれません。

2030年って10年後です。今の小学校6年生が大学卒業する頃。教育は1年で変わるものではないと思います。

Pete LinforthによるPixabayからの画像

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