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ホワイトカラーが直面する産業革命

一昨日、大量のエクセルデータを加工する仕事の依頼を受けました。これまでは、仕様書作成、プログラマへの説明、コーディング、テスト、データ生成、確認、納品となり、最低でも1営業日が必要でした。プログラマが空いていなければお客様に待っていただきます。
「あ、GPT-4が使えるんだった」と思い出し、10分ほど指示を考えた後、入力すると数秒でコードが生成されました。

その驚くべきスピードに一時呆然としました。

結果は期待通りでした。若干「無理かな?」と疑っていたところもありましたが杞憂でした。プログラマの仕事がなくなるという危機感や焦燥感よりも、もっと大きな変化が起こるのではないかと感じました。それは恐怖に近い感情です。

GPT-4はGPT-3.5と比べて一度に処理できるトークン数が倍になり、32k版を使えば8倍になります。1年後には数百倍になる可能性もあります。落合陽一氏はシンギュラリティが2025年に訪れると述べています。AIの学習能力は人間をはるかに超えるため、人間が学ぶ意味について議論する必要すらでてくるのではないでしょうか。

私がAIを使って最もショックを受けたのは、これまで演繹法で得たと思っていた回答のほぼ全てが、帰納法的、すなわち知識の積み重ねに過ぎなかったことが判明したことです。
身体性が必要なこと、好みが起点となる行動、無駄なこと、理不尽なこと、人間らしいことだけが、人間の価値なのかもしれません。

ホワイトカラーがこれまで行ってきたデータ収集や加工、プレゼンテーション資料の作成などは、数秒で完了するようになるでしょう。意思表示したときにはできているかもしれません。
人間よりも安価で正確な出力が可能なため、多くの事務職は失われるでしょう。しかし、日本におけるホワイトカラーの仕事がすぐに無くなることはありません。労働組合が皆さんを守ってくれます。

そのうち海外の企業や国内のベンチャーはこぞってAIを採用するのでコスト面などかなり厳しい戦いを強いられることになると思います。頭ごなしに「使えない」とか「バカ」とか言わずに、自分にあった使い方を研究してみませんか。まだ間に合うと思います。

では。

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