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1on1で得る知恵:年上メンバーの経験を活かす方法

 年上のメンバーとの1on1は、自身のキャリアを飛躍させるための貴重な学習機会であり、深い信頼関係を築くための重要な場です。それは単なる業務報告や進捗確認の場ではなく、自身の成長を加速させ、組織全体の活性化にもつながる可能性を秘めています。具体的にどう活用すべきか、検討してみたいと思います。

1.謙虚な姿勢でアドバイスを求める

 年上のメンバーは、自身にはない豊富な経験と知識、そして独自の視点を持っています。その知恵を借りることで、新たな発見をし、問題解決能力を高めることができるでしょう。例えば、自身が営業部の若手社員で、なかなか新規顧客の獲得に苦戦しているとします。そんな時、1on1で先輩社員に相談してみましょう。「〇〇さんは、新規顧客の開拓でどのような点に注意していましたか?アポイント獲得率を上げるために、どのような工夫をしていましたか?」といった具体的な質問を投げかけることで、相手も自身の経験を語りやすくなり、具体的なアドバイスを得ることができます。

 また、過去のアドバイスを引用し、感謝の気持ちを伝えることも効果的です。「以前〇〇さんから、『顧客のニーズを深く理解することが重要』というアドバイスをいただきましたが、それを実践した結果、成約率が大幅に向上しました。本当にありがとうございました」といったように、過去のアドバイスが実際に役立ったことを具体的に伝えることで、相手も自身の成長を感じ、より親身になってくれるでしょう。

 さらに、あなたが抱えている課題について、具体的な解決策を一緒に考えてもらうこともできます。例えば、「現在、私は〇〇という課題を抱えています。〇〇さんは、過去に同じような課題をどのように解決しましたか?何かアドバイスをいただけると幸いです」といったように、具体的な課題を提示することで、相手もより具体的なアドバイスを出しやすくなります。

2.過去の成功体験を参考に、今後のテーマを見つける

 年上のメンバーの過去の成功体験は、自身のキャリアパスを考える上での貴重なヒントになります。例えば、自身がマーケティング部の若手社員で、今後のキャリアパスに悩んでいるとします。1on1で、尊敬する先輩社員に、過去のキャリアチェンジの経験について尋ねてみましょう。「〇〇さんは、なぜマーケティングの道を選んだのですか?どのようなスキルや経験が役立ちましたか?キャリアの中で最もやりがいを感じた仕事は何でしたか?」といった質問を通じて、マーケティングの仕事の面白さや難しさ、必要なスキルや経験、そしてキャリアパスなど、具体的な情報を収集することができます。

 また、自身が現在取り組んでいるプロジェクトについて、過去の類似事例を参考に、成功の秘訣や注意点などを教えてもらうこともできます。例えば、「〇〇さんは、過去に〇〇というプロジェクトを成功させたと伺いましたが、その時の成功の秘訣は何でしたか?また、どのような困難がありましたか?どのように乗り越えましたか?」といった質問を通じて、プロジェクト成功のための具体的なヒントを得ることができます。

3.話さない理由を聞き、意見を受け止める

 年上のメンバーが話したがらない場合は、無理に聞き出そうとせず、まずはその理由を理解しようと努めましょう。例えば、「何かお話しにくいことがあれば、遠慮なくおっしゃってください。もし私で力になれることがあれば、いつでも相談に乗ります」といったように、相手に安心感を与える言葉をかけることが大切です。

 また、意見が対立した場合でも、感情的にならず、冷静に話し合いましょう。相手の意見を尊重し、まずは「〇〇さんの意見も一理ありますね」と受け止めることから始めましょう。その上で、自身の意見を丁寧に説明し、建設的な議論を心がけることで、より深い相互理解を深めることができます。例えば、「私は〇〇という理由で、〇〇という意見を持っています。〇〇さんは、どのようにお考えですか?」といったように、自分の意見を明確に伝え、相手の意見も尊重する姿勢を示すことが大切です。

 年上のメンバーとの1on1は、自身の成長を加速させるだけでなく、組織全体の活性化にもつながります。異なる世代間のコミュニケーションを円滑にすることで、組織内の知識や経験の共有が促進され、より良いチームワークを築くことができるでしょう。


若手社員と年配者が1on1ミーティングを行っている場面を描いています。年配者はフレンドリーでサポートする姿勢でアドバイスを共有しています。若手社員は熱心に話を聞き、質問をしています。背景にはオフィスの机、ホワイトボード、大きな窓から見える都市の風景があり、二人ともビジネスカジュアルの服装で、プロフェッショナルかつ親しみやすい雰囲気が漂っています。この1on1の場面は、年上のメンバーから貴重な知識と経験を学び、深い信頼関係を築くことの重要性を示しています。組織全体の活性化に繋がる素晴らしい学習の機会です。


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