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こころとからだ

新型コロナウィルス収束の気配が見えない。

もちろん音楽は衣食住に関わるような、失われるとすぐに日常生活に支障をきたすものではないと思う。

しかし僕たちミュージシャンをはじめ、音楽とその実演があることによって収益を得ている会場やスタッフにとって、ライブは生活していくための仕事の柱であって、ライフラインそのものと言ってもいい大切なものだ。存続に関わる問題なので当然だが、ライブハウスや飲食店をはじめとする場所は感染拡大を防ぐためにこれまで以上に尽力していることを実感している。

それでも新型コロナウィルスの感染者数が激増し、主要都市で「不要不急の外出を控えること」と強い自粛要請がなされている今、直近に控えている自分のライブを実施すべきかどうか、答えが出せずにいる。

音楽は人の気持ち、心に作用するものだ。コロナの感染者数はどんどん増加し、それは数字として日々確認出来るけれど、その影響で心になんらかの問題を生じている人の数はどのくらいいるのだろうか。今年10月の国内の自殺者数は2000人を超え、もはや緊急事態だと言われている。これは新型コロナウィルスと同様か、もっと深刻な問題だろう。

あらためて思うことがある。僕たちは人の心に関わる仕事をしているということだ。この状況下で自分に出来ることがなんなのか、考える日々が続いている。

ライブについてはここしばらくの状況を見ながら判断することになると思うけれど、リスクを踏まえてなお、僕の音楽を生で聴きたいと強く思ってくれている人がいることは本当にありがたく、とても大切なものだ。その気持ちをしっかり受けとめていきたい。

僕は音楽を含め人の心に関わる仕事が、みんなが生きていくために必要不可欠なものになって欲しいと願っている。それが自分自身や、誰かの心の命綱になるかもしれないからだ。

どうかみんなの心と体の、安全と安心がありますように。そしてこの先の未来が、より柔らかく強いものになりますように。







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