私家版英文法#3 現在形と過去形
前回のA・B・C動詞の補足です。三単現のsについては、前回説明しましたが、過去形の動詞に付くedも、これと同様に説明できます。まずは例文をご覧ください。この例文はwalk(歩く)を使った現在形と過去形の例文です。
肯定文 疑問文 否定文
現在形(do+C動詞) : You do walk. Do you walk? You do not walk.
現在形(does+C動詞): He does walk. Does he walk? He does not walk.
過去形(did+C動詞) : He did walk. Did he walk? He did not walk.
Iやyouを主語にした場合の肯定文では、doは省略されます。しかし、三人称・単数・現在(三単現)の場合、doを省略したのか、doesを省略したのかがわからなくなります。そこで、He walks. のように動詞にsやesを付けることが始まったのだろうと考えられます。つまり、does+walk を walks で置き換えたのです。この省略(置き換え)は、肯定文だけで出来るので、疑問文や否定文にはdoesが省略されずに残っています。
過去形の場合は、人称代名詞の違いに関係なく、A動詞はdidになります。この場合は、did+walk が walked に置き換えられます。置き換えの理屈は、doesの場合と同じです。didを省略したら、現在の話か過去の話か分からなくなるので、didの代りにC動詞にedをくっつけたわけです。ただし、不規則動詞は例外です。また現在形の場合と同じく、過去形でもdidを残して強調文にすることはできます。He did walk. は「彼は(本当に)歩いてたんだ」のような訳になります。
従来の一般動詞の使われ方が、A動詞+C動詞が基本だとわかれば、このように同じルールを使って、肯定文に含まれないdoesやdidが、疑問文や否定文に現れることがスンナリ理解できると思います。あきらめの悪いdoesやdidは、三単現のsや過去形のedに形を変えて残っています。
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