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秘密基地、持ってます。

アナタだけに、ワタシの秘密をこっそり教えます。

『秘密基地』や『隠れ家』と言う言葉は、男心/女心をくすぐるキーワードです。子供の頃の私にとっての憧れは、サンダーバードの秘密基地でした。大富豪トレーシー家の邸宅であるトレーシー島は、島そのものが国際救助隊・サンダーバードの秘密基地になっています。ボランティアで国際救助をしているトレーシー家は、なんとも型破りな大富豪です。

サンダーバードの秘密基地のような本格的な基地は現実的ではありませんが、小学生の頃に同級生と一緒に、近所の竹藪の中に”秘密基地”を作ったことがありました。この基地は、その辺にあった竹を利用して”秘密基地”周辺を囲んだだけの粗末なモノでしたが、当時の私達にとっては満足いく基地でした。しかし、そこから少し離れたところには、トタン屋根で覆われた立派な秘密基地が建てられていました。情報通の同級生に依れば、近所の不良高校生が作ったモノだったようです。

中高生になると夢見ることも無くなって、現実を直視して秘密基地を作ろうなどとは思わなくなりました。もちろん大学生になってからもです。秘密基地への憧れはありましたが、社会人になって働き始めると、ますます秘密基地からは遠ざかりました。

しかし、3年前にMT法の機器開発プロジェクトを開始した頃から、”秘密基地”を使えるようになりました。秘密基地と言っても、どこかに隠れて使わなければならない非公式なモノではありません。そこは、九州大学工学部が所有しているコラボスペースです。コラボスペースは、通常の実験室とは違い、大型の外部資金などを獲得した研究のために使える特別な研究室です。ただし、タダ(無料)ではありません。

このコラボスペースを使うためには、家賃を払わなければ成りません。家賃は1平米あたり1万円で、年間契約が基本になっています。現在、このプロジェクトで2カ所の研究スペースを賃貸で借りています。最初に借りたコラボスペースは実験専用の研究室で、MT法プロジェクトで試作した測定機や、それを試験するための各種測定機が置かれています。そのため、私はこのコラボスペースを”秘密基地”と呼んでいます。

この秘密基地では、地熱開発を促進するための物理探査技術の研究開発が行われています。また、もう一つの研究スペースはコワーキングスペースのような使い方をしていて、プロジェクトで雇用した学術研究員が常駐し、研究のサポートをしてもらっています。ここには大型の電子黒板があり、プロジェクトのミーティングや小規模な研究ゼミが実施できるようになっています。

2つの秘密基地のお陰で、プロジェクトが着々と?進みつつあります。

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