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ミリしら物理探査#30 百分率と百万分率

 物理探査では様々な物理量を扱いますが、絶対的な変化量だけではなく、相対的な変化量を扱う場合もあります。そんな時に使われるのが、百分率百万分率です。

 百分率は普段でもよく使っているパーセントのことで、1パーセントは100分の1を表わす割合のことです。厳密には、パーセントはppc(parts per cent)ですが、前半の”parts”の部分が省略された”percent”がよく使われます。英語の”parts per cent”というのは、”100個に分割した中の一部分”という意味です。

 百万分率は、さらに小分けした部分の一部を表わします。百万分率は英語では、ppm(parts per million)となり、100万分のいくらであるかという割合を示します。英語で論文を書く場合、数字や単位は一つの単語なので、数字と単位の間には必ず”空白(スペース)”を挿入する必要があります。ただし、ppcやppmなどは割合なので、厳密には単位とは言えないので空白を挿入しません。例えば、メートル(m)は距離の単位なので100メートルは”100 m”ですが、パーセント(%)は単位ではないので100パーセントは”100%”とくっ付けて表記されます。しかし、これも厳密ではなく、%も”準単位”と見なして空白を挿入する場合もあります。「どちらかに統一してくれ~」と正直思いますが、%などの扱いは、学会ごとにマチマチです。

 ピーピーエムで、思い出したエピソードがありました。大学一年生の時の何かの講義で、先生が「ピーピーエムを知っているか?」と学生に質問したら、「そんなの知っていますよ、ピーター・ポール&マリー(Peter, Paul and Mary)のことですよね」と学生が答えたというエピソードです。ピーター・ポール&マリーは、PPMとも省略される1960年代アメリカのフォークグループ名で、私の一世代前の先輩たちの時代の人気グループです。私はその当時、ピーター・ポール&マリーのことは知りませんでしたが、その授業で知ることになりました。

 ppmより細分化した割合として、ppb(parts per billion;十億分率)や、ppt(parts per trillion;一兆分率)というのもあります。ご参考まで。

ピーター・ポール&マリー

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