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デンデンムシムシ カタツムリー♬

もうすぐ鬱陶しい梅雨がやって来ます。人間とは真逆で、雨が続くこの時期に元気になるのが、デンデンムシやマイマイとも呼ばれるカタツムリです。日本には約800種に及ぶカタツムリがいて、札幌・東京・名古屋・大阪・福岡といった全国の主要都市間でも、その種類は異なっているそうです。カタツムリには、他の生物にはあまりみられない豊かな地域性(多様性)が見られます。

沖縄にも約140種ものカタツムリが分布していますが、そのほとんどが固有種です。琉球列島は日本列島から少し離れていますから、本州などとは違う独自の進化を遂げたようです。沖縄のカタツムリについては、ちょっとした思い出があります。

それは、今から20年ほど前の話です。確か年末のクリスマスの頃でした。沖縄の南城市というところで、電気探査(比抵抗法)による地下水探査を実施しました。冬なので福岡は寒かったのですが、沖縄では車での移動時にはエアコン(冷房)が入っていました。さすが、南国沖縄です。

それは、どこかの畑の近くの道路沿いで探査をしている時でした。電気探査の電極マン(金属棒を地面に打ち込むヒト)をしていた学生さんの一人が”ワッ/ウギャ”という何とも言えない奇声を発しました。「なになに、どうしたの?」と近づくと、「変な生き物が・・・」と指で地面を指します。その方向を見ると、”尖った殻”を持った不思議なカタツムリがいました。

”カタツムリくらいで驚くなよ!”と内心では思いましたが、「沖縄には変わったカタツムリもいるんだよ」とニコやかに言いました。しかし、私も巻貝の様な尖った殻を持つカタツムリを見るのは初めてでした。

この記事を書くために、記憶を頼りにそのカタツムリの名前を調べてみると、『アフリカマイマイ』だという事がわかりました。確かに沖縄には多くの固有種がいますが、なんと”外来種”だったのです。このアフリカマイマイは、食用(エスカルゴ用?)で持ち込まれたものが逃げ出して野生化したもののようです。沖縄県内では、各地の畑地周辺の草むらなどで多く見られる”一般的”なカタツムリのようです。

このアフリカマイマイ、沖縄では農作物の害虫として有名らしいです。この尖ったカタツムリは、外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)で『要注意外来生物』に挙げられています。この記事を書くために調べて、初めて知りました。

要注意外来生物! アフリカマイマイ

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