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『HAL 9000』や『KNIGHT 2000』が現実化しそうです。

『2001年宇宙の旅』という映画の中には、『HAL 9000』というコンピュータが登場します。このコンピュータは人工知能を搭載した高機能のコンピュータで、音声を介して人間とのコミュニケーションが可能です。この映画の原作となる同名の小説では、”HAL”は”Heuristically programmed ALgorithmic computer” の略語となっています。

この意味を直訳すると、発見的にプログラムされたアルゴリズム的コンピュータ”となります。映画監督をしたキューブリックも、「(原作者の)アーサー・C・クラークと僕がコンピューターをHALと名づけたのは、HALの2つの学習様式である『発見的(heuristic)』と『アルゴリズム(algorithmic)』の頭文字を取ったからだ」と述べています。

このような高機能なコンピュータは、2001年には間に合いませんでしたが、2023年現在では技術的に可能な段階に来ています。最近話題のチャットボットであるChatGPTと、Siriなどの音声認識アプリを組み合わせれば、HAL 9000の基本的な機能は模倣できます。仕組みは簡単です。1)Siriなどの音声認識で人間の音声をテキストに変換、2)そのテキストをChatGPTに入力、3)出力されたテキストをボーカロイドで音声に合成。この3ステップでHAL 9000の出来上がりです。

HAL 9000と同じような人工知能は、海外ドラマ『ナイトライダー』の中にドリーム・カー『KNIGHT 2000』として登場します。KNIGHT 2000は人間の言葉を話し(理解し)、自律的な行動ができる黒塗りのスポーツカーです。この海外ドラマは、特殊装備を搭載した車に乗ったマイケル・ナイトが、難事件を解決するカーアクションドラマでした。

KNIGHT 2000のレプリカ

”コンピュータあるある”かもしれませんが、コンピュータの名前には9000や2000のような数字を付けがちです。HAL 9000やKNIGHT 2000はフィクションですが、実際のコンピュータでも、Apple II(ツー)やPC 9801などのように数字が付いています。無機質な数字は、コンピュータの名前と相性がいいのかもしれません。 

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