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年賀状雑感 年賀状で思い出したこと

今年も、「面倒くさいなぁ」と思いながら、年賀状の印刷を終えて発送しました。ここ最近は、ポストに投函するのが12月30日前後になるので、おそらく元旦には間に合っていないと思います。

小学生の頃は、同級生の友人や、まだ健在だった祖母や祖父に年賀状を送っていました。しかし、その総数は10通程度だったと思います。中学・高校の頃は、年賀状を送った記憶があまりありません。その流れで、大学生になってからも年賀状を送ることはありませんでした。しかし、大学4年生の時、友人の一人が「年賀状を書いてやるから、帰省先の住所を教えろ!」と上から目線で言ってきました。別に年賀状は欲しくなかったのですが、仕方なく実家の住所を紙に書いて教えました。

その住所を見て友人は、「お前の実家の住所には番地が無いのか?」と驚かれました。もちろん、正式には実家の住所に番地はありますが、田舎の生活では”番地”はほとんど意識されません。番地よりも、”通称の住所”の方が利用されています。小学生の頃、友人宛ての住所は番地なしのシンプルな「市内○○」や「市内△△」で、間違いなく届きました。この○○や△△に”通称の住所”が入ります。私の実家の正式な住所は”○○市△△××番地”ですが、いつも使う住所は”○○市△△■■”です。この■■部分が、土地台帳には載っていない普段よく使われる通称の住所です。

しかも便利なことに、多少この住所が間違っていても、ほぼ間違いなく届きます。というのも、郵便配達員さんは地元の人なので、自分の配達エリアの家庭の家族構成までシッカリ頭に入っています。なので、およその住所がわかれば、本人に届くのです。私の祖母は小学校にも通わせてもらえなかったため、漢字と平仮名が書けませんでした。カタカナだけは独学で身に付けたので、祖母からの年賀状は全てカタカナでした。住所も曖昧な記憶をもとに書くので、いつも間違っていましたが、毎回きちんと届きました。

しかし、都会では”そうは行きません”。住所の番地がちょっと違っただけでも、正しく配達されません。特に年賀状の時期は、都会では配達をアルバイトに任せるため、正確な住所でないと配達できないのです。私もこれまで、番地のミスで戻ってきた年賀状が何通もありました。また、番地まで正確なのに、マンションの部屋番号の些細なミスで戻ってきたこともありました。

地元密着型の郵便配達員さんは本当に親切でした。私の実家は田舎ですが、速達配送エリアです。しかし、速達配送エリアに含まれない地域でも、気付いた配達員さんが親切に届けてくれる場合もあります。田舎は、ハートフルな優しさで成り立っています。

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