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今日は七夕 夏の大三角形について

『夏の大三角形』というのは、中学の理科で習ったような記憶がありますが、もう半世紀も前のことなのでよく覚えていません。今日は7月7日の七夕です。七夕の登場する二人の主人公は、この大三角形の星座と関係しています。

ベガ(Vega)は、こと座α星のことで、こと座のなかで最も明るい恒星で1等星です。この星は、七夕の織女星しょくじょせいとして知られています。いわゆる織姫さまの星です。少し専門的になりますが、ベガは0.19日の周期で僅かに変光するたて座δ型変光星です。この恒星の周囲には、太陽系の様な惑星系が形成されつつあることが分かりました。まだまだ先の話ですが、およそ12,000年後には、地球から見て北半球の天頂に位置し、北極星となる予定らしいです。これは地球の自転軸がコマのように回転する歳差運動によるためです。

アルタイル(Altair)は、わし座α星のことで、わし座で最も明るい1等星の恒星です。この星は七夕の牽牛星けんぎゅうせいとして知られています。こちらは、織姫さまのペアとなる彦星となります。アルタイルは、太陽系からの距離が16.7光年で、肉眼で観望することができる最も近い恒星の1つです。アルタイルの和名としては、比古保之ひこぼしと共に以奴加比保之いぬかいぼしの名前が伝えられています。中国の昔話では牽牛は、牛飼いとされていますが、日本では”犬飼い”と考えていたようです。福岡市では”いんかいぼし”、枕崎市では”いんこどん”、宇土市では”いぬひきどん”などの名称が残っているそうです。

七夕とは関係ないデネブ(Deneb)は、はくちょう座α星のことで、はくちょう座で最も明るい1等星です。デネブの質量は、太陽の15倍で半径は108倍、光度も太陽の54,400倍以上あり恒星としては非常に大きくて明るい白色超巨星です。ベガやアルタイルが、太陽の2~3倍程度の構成なのに対し、デネブの大きさだけが突出しています。またデネブは、太陽から約1,400光年の距離にあると考えられていて、太陽系から最も遠くに位置する一等星です。

大分の実家に居た頃は、肉眼で天の川を見ることもありましたが、ここ20年は肉眼で天の川を見たことがありません。今日は彦星と織姫が会えているのでしょうか?。

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