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"最先端"の研究 地下からのデータ送信

私の研究のメインは物理探査であり、地下資源に関する様々な探査法に関連した研究をしています。それに加えて、埋蔵文化財や古墳などの遺跡探査の研究もしています。また、物理探査の応用として不発弾探査の研究も行なっています。

これらの研究以外にも、『植物の根の可視化』や『坑井の掘削位置の検出』もしています。今日は『坑井の掘削位置の検出』に関する実験で、午後から唐津に出張していました。

水道管・ガス管などのライフラインは地下に埋設されていますし、最近では電線の地中化も進められています。このようなライフラインの敷設には、道路の下の地下を水平掘削することが可能なドリリング機械が必要です。しかし、”最先端の”掘削ロッドの位置検出は、かなり難しい問題とされています。

また、軟弱地盤の改良には、タイトル画のような地盤改良機と呼ばれる特殊な装置が必要になります。地盤改良機は、地表から大きな口径の穴を掘って、その中にコンクリートを流し込んで、掘削しながらコンクリートの杭を作る機械です。この機械の場合も、”最先端の”位置情報や地層の物理パラメータを知る必要があります。

今回の実験は、ロッドのナビゲーションや地盤改良機の”最先端の”情報を伝送するための基礎実験を行ないました。今日の実験は、3m深度の浅い井戸を掘って、孔底からのデータが受信できるかを確かめる実験でした。

結論から言うと、今日の実験は無事に終了しました。今後は、実用化に向けて、システムをさらに洗練する必要があります。いま流行りのAIやゲノム、半導体などとは分野が異なりますが、私も”最先端”の研究をしています。

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