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火山は活きている! 阿蘇山が噴火

 阿蘇山あそざんは、日本の九州中央部・熊本県阿蘇地方に位置する火山です。阿蘇山は、カルデラを伴う大型の複成火山であり活火山です。2021年10月20日の午前11時43分、熊本県の阿蘇中岳が噴火しました。2016年以来の規模の噴火で、火砕流が発生しました。

 阿蘇火山は、カルデラと中央火口丘で構成され、高岳中岳根子岳烏帽子岳杵島岳阿蘇五岳あそごがくと呼ばれています。最高点は、高岳の標高1592mで、カルデラは南北25km、東西18kmにも及びます。北側の阿蘇谷方面から阿蘇五岳を見た姿は、観音様が寝ている姿に似ているので、寝観音とも言われています。この風景は、大学3年生を八丁原の地熱発電所見学に連れて行った帰りに、何度も見ています。

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 阿蘇山は、2007年に日本の地質百選に阿蘇として選定されました。さらに2009年10月には、巨大噴火の歴史と生きた火口を体感できる阿蘇ジオパークとして日本ジオパーク、世界ジオパークに認定されています。また、阿蘇くじゅう国立公園にも含まれています。

 阿蘇山で思い出すのは、やはり3年生の地質実習に同行したことでした。阿蘇に行く前日は、雲仙に泊まっていましたが、3月中旬というのに出発する朝から雪模様でした。この時は大学のバスを借りて移動していたと思いますが、雪に備えてタイヤにチェーンを蒔いての出発になりました。

 まずは、阿蘇の火山博物館がある草千里を目指して出発しましたが、途中から雪がどんどん降り出して、草千里までの坂道は雪に覆われてきました。途中で数台の車を追い抜きましたが、この車は雪で立ち往生した車でした。

 草千里まで何とか辿り着きましたが、辺り一面が純白の世界でした。普段なら、草原が広がる場所なのですが、季節外れの雪でいつもと全然違う装いでした。本来の地質実習の計画では、草千里のあとは火口付近に行く予定でしたが、雪のため通行止めになりました。

 阿蘇や桜島の印象なのか、九州は火を噴く火山のイメージが強くて、雪なんて降らないだろうと思っている人が多いみたいです。しかし、山間部では雪が降るし、積もったりもします。もちろん、平野部では滅多に雪は積もりませんが、積もると一大事です。雪に慣れていないので、人は転ぶし、車は滑るしで、大変なことになります。大昔ですが、私が中学生の時に雪が10㎝積もったことがありました。この時には、遠くに住む学生が来れないという理由で、中学校が臨時休校になりました。雪国の人なら、たった10cmの雪で休校なの?、と驚くことでしょう。

 阿蘇山周辺は、温泉や観光スポットが点在する有数の観光エリアです。せっかく非常事態宣言も終わり、これからという時なのに、地元の人はガッカリしているでしょう。噴火が一過性のもので、すぐに収まることを願っています。

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