怒りの脊髄反射 「ムカつく!」
誰しもが聖人君子ではないので、嫌なことをされたり言われたりすれば、怒りの感情が湧いてきます。しかし、その怒りの感情をそのまま相手に向けるのは感心しません。簡単なアンガーマネージメント(怒りの管理)では、感情をそのままぶつけるのではなく、ゆっくりと5秒ほど数えます。そうすると、心が落ち着いて、怒りの原因を冷静に頭で考えることができます。
最近は、怒った時の感情表現に”ムカつく”を使うことが少なくありませんが、これは無思考の条件反射の様な反応です。パブロフの犬のように、犬にベルを鳴らしてエサを与えると、ベルを鳴らしただけでも犬がだ液を分泌するようになるのと、同じような脊髄反射的な反応です。
”ムカつく”ではなく、”頭にきた”と反応する方が、行き過ぎた行動を抑制できます。しかし、ムカついた感情を制御できない人もいるようです。拙著『はじめの一歩 物理探査学入門』のAmazonレビューには、おおむね好意的なものが多いのですが、中には感情に任せた”誹謗中傷レベル”のレビューもあります。以下はその例です。
どちらも★ひとつの低評価です。Amazonレビューでは星を零にすることはできないので、★ひとつで妥協したのでしょう。教科書なのに例題や演習問題が無いのは、レビューの通りで事実です。しかし、これには理由があります。実は書きたいことが多くてページ数が多くなってしまい、例題や演習問題を載せることができなくなったのです。もちろん、ページ数を多くして分厚い本にすることも出来たのですが、入門書という事でページ数を増やさない方向で妥協しました。
この書き込みの主は、おそらく”私の授業を受けた生徒”です。低評価のレビューは、定期試験や再試験の後で書き込まれていました。テストができなかった”怒りの感情”を、Amazonレビューで吐き出したわけです。この行為自体はあまり良いものだとは言えませんが、これでストレス解消ができたのなら安いものです。
その行為は褒められたものではありませんが、この二人は堂々と批判レビューを書いています。しかし、低評価の星を付けるだけの”付け逃げ”みたいなのもあります。私は豆腐メンタルなので、低評価レビューには落ち込むこともあります。
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