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雑記コラム

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物理探査に関係が薄い雑多なコラムをまとめました。
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#物理探査学会

物理探査学会参加(4) 3日目(最終日)

今日は学会の最終日。今日も一般講演はなく、物理探査の「防災への応用」や「土木分野への応用」についての話がありました。 なかなか興味深い話があったのですが、”技術者間のコミュニケーションの難しさ”が心に残りました。物理探査の技術者は、自分たちのことを”物探屋”と呼びます。また土木分野の技術者は、自分たちのことを”土木屋”と呼びます。さらに、地質関連の技術者は、自分たちのことを”地質屋”と呼びます。 この、物探屋さん・土木屋さん・地質屋さんたちの話す言葉は、英語・ドイツ語・フ

物理探査学会参加(3) 2日目

今日は学会二日目で、一般講演はありません。その代わりに、パネルディスカッションや物理探査学会のアウトリーチ活動についての特別講演がありました。アウトリーチ活動というのは、”物理探査学会はこんな社会貢献をしていますよ~”という活動のことです。 『物理探査』という言葉は、社会一般ではまだまだ聞き慣れない言葉で、物理探査がどんなことをするのか、一般の人はほとんど知りません。”物理探査”の周知/認知のためには、アウトリーチ活動は欠かせません。 午後からは75周年記念大会なので、こ

物理探査学会参加(2) 1日目

今日が1日目です。開催場所は、大熊先生の銅像がある早稲田キャンパスに隣接する、早稲田大学・国際会議場です。いつもの学会なら、学会員による一般講演が中心ですが、今回は75周年の記念大会なので、外部の方による特別講演が中心でした。 講演内容は、資源問題、環境問題、防災問題など幅広い分野を含んでいて、今後の物理探査の方向性を示唆する素晴らしい内容でした。私はいつもは口頭発表を選んでいるのですが、今回の一般講演はすべてポスターセッションだったので、久しぶりに大きなポスター(A0版)

物理探査学会参加(1) 学会前日

今日は10月10日。明日から3日間が物理探査学会の第149回学術講演会で、一般公演と共に物理探査学会の75周年の記念行事が行なわれます。 昭和世代の私にとっては、10月10日は”体育の日”として馴染みのある日ですが、現在の体育の日は毎年10月の第2月曜日変更され、名称も『スポーツの日』と変更されています。このスポーツの日も、特別な理由で移動した過去がありました。 2020年の”体育の日”は、特例的に”7月24日に移動”し、名称も”スポーツの日”と法律で決まりました。これは

ぎりぎりセーフ 講演要旨の〆切

間際主義ではないのですが、今夜24時が締切の原稿を、19時ごろにやっと仕上げました。5時間も前に出来上がったのですから、私にとっては上出来です。昨日の段階では20%程度しかできていなかったので心配していたのですが、今日の作業ペースは予想以上にハイペースだったようです。場合によっては11時台も覚悟していたのですが・・・。 自分では”やれば出来る子”と思っているので、ついつい締め切りを先延ばししてしまいがちです。しかし不思議と、今まで一度も締切に遅れたことはありません。これも実

物理探査学会は高齢化!?

最近の物理探査学会に対する個人的な感想を書きます。あくまでも個人の感想なので、当て嵌まらないこともあるかもしれません。関係者の方が読んでいたら、ご容赦ください。 私が大学院生になって、はじめて発表した頃は、若い研究者や若手の会社員の方による研究発表も多く、活気にあふれていました。キビシイ質問をする重鎮の先生方がいましたが、若手の粗削りな研究の欠点を指摘してくれたり、経験に裏打ちされた有益なコメントを頂けました。 このような学術講演会では、講演内容をまとめた講演予稿集が出版

思い込みは禁物

 学会の記事を書いていて、”思い込み”に関する昔の失敗を思い出しました。物理探査学会は、春は東京、秋は地方で年に二回開催されます。物理探査学会の会員数はあまり多くないので、この規模の学会で年二回開催は珍しいと思います。春の会場は、市ヶ谷にある日大会館や私学会館など、昔は会場が決まっていませんでしたが、最近は毎回、早稲田大学の国際会議場と決まっていました。  ある年の春の学会の時でした。春の学会時に常宿にしているホテルから、少し早い時間でしたが、会場に向かいました。開始1時間