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#39「やられた!と思った接客」


ブロッコリーは”接客はしない””お客様はいない”美容室。

このコンセプトを掲げて早8年。

僕はお客様って言葉が嫌い。
接客って言葉も嫌い。だから使わない。

接客はしないブロッコリー流の最高のおもてなし。
アットホームなんて薄っぺらい言葉じゃ表せない、
気を使わず、気を利かせ、
美容師さん誰もがする当たり前のしょーもない美容師会話しかしないのにそれが気持ち悪くない、
綺麗事なんて言わない、
んーー。。

いらっしゃいませって何?



他人に興味を持つ。
相手の立場に立つ。


たったこれだけでできるブロッコリー流のおもてなし。

ブロッコリーの話は置いといて、


本題の”やられたと思った接客。”

何を書こうか迷ったけど、

やっぱディズニーランドの話だな。
自分の経験じゃなく、聞いた話でごめん。





S君は高校の友達何人かでディズニーに行った。
そして
みんなでディズニーシーの閉園後、

どっかに隠れてみようぜ。

てなり、
閉園22時前からみんなでそれぞれ思う場所に隠れた。

22時に閉園した後、
ディズニーのキャストの人が
もうそれはすごい数で、
端から懐中電灯照らしながら隅々までだれか残ってないか探す。
迷子の子供がどこかにいないかとか、何か落とし物は無いかとか
隅々まで見回る毎日の仕事。

S君は、ここやったら絶対見つからない。
って場所に隠れて身を潜める。

でも、そのすんごい数の見回りのキャストの人たちに結局見つかって、
「もう閉園時間ですので」と
キャストさんに連れられ出口まで行った。

出口に着くと、
隠れてた友達、全員見つかり
ぞろぞろと出口に集まった。


その出口には、
ずらーーーーーーっとキャストの人たちが並んでて、
そのキャストの真ん中にはどう見てもお偉いさんの人が立ってて、
S君たちを迎えてくれた。

時刻は22時を一時間ほど回った頃。

怒られることを覚悟したS君たち一同。


お偉いさんが、


「貴方方が最後のゲストとなります。

つまり、只今当園は貴方方の貸切でございます。
おめでとうございます!

本日もご来場ありがとうございました!」

と言い、

キャストのみんなで拍手して、
S君たちを見送ってくれた。

S君たちはそれを聞いてほんまに悪いことをした、もう2度としない。

って思った以上に

震えて嬉しくて
泣きながら帰った。



ほんまにすごい。

S君はこの出来事が社会に出てからも生きてて、
店長やって、今は営業のお偉いさんにまでなってる。
この出来事がことあるごとに出てくるらしい。

ディズニーは働いてるキャストだけじゃなくて
来場してくれる人をも育ててまう。

すごい。

そんな美容室にブロッコリーもなる。

fin.

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