はじめに
以下のような記事が会社の中で話題になっておりました。
この記事では「あった方がいい病」と表現されておりますが、この「○○かもしれない」「念のため/万一のため」というような言い方をされることが非常に多いというのです。
今回はこの点について考えていきます。
パワポ1枚上の「9面グラフ」
次にカルビーの記事を紹介します。
これこそまさに「あった方がよい病」の極みと感じました。わざわざ「1枚のパワポ上に9面グラフ」を作り、特に会長が目を通す資料となれば、たった1枚の資料に想像を絶する時間と人数をかけていることが想像されます。そのうえ、その資料は読まれないかもしれないのです。つまり、せっかく
膨大な時間をかけてその資料を作っても何も事業に貢献していない
のと同じなのです。これでは担当者のモチベーションもわきません。また、一番怖いのはこのような状態に疑問を持たず、また作成を止めるように言うと戸惑いを覚えるという点です。これは長い間の習慣ということもあるでしょう。
とはいえ、この記事自体は2014年ということもあり、
さすがに今はこのようなことは行われていない
と想像します…。
相手の対応を予測しないから「万が一」を考える
ここで、将棋棋士・羽生善治さんの言葉を紹介しましょう。
要するに、相手の対応を読み間違えると、こちらの準備はすべて無駄ということです。これは、将棋などの勝負事などに限らず、要するに相手があるすべてのことで
相手の対応を考えない限り、あれもこれもと準備するしかない
となるということを言っているのだと思います。会社の資料について言えば「その会議ではどのような議論が期待され、どのような反応が来るか」がわからないと、資料を作れと言われても、あれもこれもとなってしまい、結果的に毎回山盛りの資料になってしまうということに繋がると考えます。
おわりに ~ 「念のため」は止めるしかない
結局、この「念のため」というのを止めるには、
「止めたら何が起こるか」の反応を予測し、試してみる
しかないのです。
たとえば、上記の9面グラフを例にすると、昔は意味を持っていたグラフが今は意味を持たないというパターンもあるかもしれません。そのような場合、
止めても何も起こらないし、もしかしたら褒められるかもしれない
ということまで期待できます。もしかしたら何か起こるかもしれませんが、その時はシレっと元に戻せばよいのです。そういったトライアルも無しに、単に「ササッと作ればいいから」とか「使わないかもしれないけど(笑)」とか言い出すのは、はっきり言って何も良いことはありません。
自戒も込めて、私はこういう「念のため」を一つでもなくしていくような取り組みを今後も続けていこうと思います。皆さん頑張りましょう!
(おわり)