おじいちゃんの目線。

こんばんは。
僕は小学生〜中学生の頃にスイミングクラブに通っていたことがあり、運動の中ではほぼ唯一水泳のみが得意です。
とはいえスイミングクラブを卒業してからはそんなに泳ぐ機会もなかったのですが、昨年くらいから健康維持のためにちょくちょく市民プールに泳ぎにいくようになりました。

ただ冬の間は着替えも面倒だし寒いしで億劫になりなかなか行けていなかったのですが、先週の土曜日、久しぶりに泳ぎに行きました。
そこで遭遇した出来事のお話です。

更衣室で着替えていたら、
何気なく他の人の会話が聞こえてきました。

A「やっぱり続けて来ないとあかんわ、ちょっと行かなくなってしまったらずっといかんくなりますからなぁ。最近はなんとか元気に来させてもろてるけど。」
B「毎日きてはるのすごいですやん」

どうやらおじいちゃん同士が話をしているようです。

A「ここ泳ぎにくるのは効果あるよ。だから90やけど元気におれてる」
B「90!わかいですやん!ほんで毎日きてはるのすごいですがな」
A「ぼちぼちやけどな、頑張ってますわ」

90歳!?
話口調もそうですが、見た目にも到底90歳には見えない方だったので驚きました。

A「もう中学のときからの友達はどんどんおらんくなってしまってますよ。
私はね、家族には色々言われるんやけどね、まだよく気をつけて車の運転もしてるんですわ」
B「それはよろしいですなぁ!元気の秘訣やで。」
A「いやいや、それでもな、たしかに家族がいうように若いもん、これからがある人に迷惑かけたらあかんとおもうてはいるんですわ。」
B「そんなん言うたかってな、なんでもかんでも年寄りやいうて制限かけてしまったら、なんでいきてるんかわからんくなるよ。なんでもかんでも制限かけられたらボケていくしな。」

そんなやり取りをした後、着替え終わったおじいちゃんたちは更衣室を後にしました。

何気なく聞いた話でしたが、色んな気づきがありました。

・市民プールがコミュニケーションの場、繋がる場になっている

このケース以外でも、市民プールではおそらく他人同士やったけどここで知り合ったんやろうなということが分かる会話をしている方が結構いるので、コミュニケーションをとったり繋がる場になっているんかなと思います。
「あの人最近来てへんやんか」「奥さんが病気にならはったらしいわ」
そんなふうに、一個人を知り、気がつけば「気になる」存在になっている。
何気ない場からうまれるゆるっとした繋がりがこういう風に互いを思いあうカタチになっているのは興味深いです。

・いざ自分がその立場になったら?

「高齢者は危ないから○○したらあかん」
「若いもんに迷惑かけたらあかん」

そんな言葉をよく聞きます。
よく聞くし、そらそうするべきやと心のどこかで納得している気がします。
けれど、今回のAとBというおじいちゃんの会話を聞いて、それはかなり一方的な解釈で、かつそれが社会的に当然のことだとみなされるのはしんどいなと思いました。
確かに、せっかく健康を維持して生きたとしても、高齢者だからあれしたらあかん、これしたらあかんという縛りが沢山出てくるとしんどいですよね。
あとはケアや介護などのサービスに頼りすぎるのも良くないのかもしれません。
そういったサービスもバランスよく活用しながら、
かつその人ができることや挑戦したいことはどんどんやっていくべきかなとも思いました。

運転の件は事故のリスク等もあるので一概には言えませんが、大半のことはそう捉えたほうがよいかなと。
何より、自分がおじいちゃんになったときに制限プレイばかりだと人生終盤楽しめないと思うので、『おじいちゃんの目線』で考えてみる、その上で準備できることはしていきたいし、ちゃんと相手の立場にたって考えて発言しないと知らず知らずのうちに生きづらさを作ってしまう側になるから注意しないとな、と思った次第です。

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