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アーユルヴェーダがお勧めする運動~昭和のド根性世代のみなさんへ

昭和35年生まれの地球のおばちゃんです。小学生のときはテレビで「巨人の星」「サインはV」などのスポ根ものが大流行りしました。子供時代に染みついたことは「運動はやればやるほどいい」「キツイ運動ほど効く」「がんばらなあかん」などです。
まわりの同世代を見ると、「運動は楽しくない。けどやらなあかんねん、あ~しんど」と渋々やっている人も多いです。

今回はアーユルヴェーダにおける運動を振り返り、私自身もチェックしてみたいと思います。

古代インドで発祥し現代まで伝えられている伝統医学「アーユルヴェーダ」サンスクリット語の「アーユス(寿命/生命)」と「ヴェーダ(知識/真理)」という単語から成り「寿命科学または生命科学」と訳されます。
目的は2つあります➡①健康な人の健康をまもり、②病人の病気を鎮静する。
さまざまな助言があり、そのひとつ運動については、「心地よく身体を動かすのが運動、気持ちよく身体を動かすことが運動」ですよ。「運動はした方がいいけど、目的、選び方、やり方には気を付けましょう」と教えています。
要点は5つ。
①最も楽しめる運動を選ぶ 
②体力の半分程度でやめる 
③体質も考えて選ぶ 
④季節に合わせる 
⑤食事の悪影響は運動で防ぐことができる
古典書には以下のことが書かれてます。

強靭さを目的とし、力を増大させる、好ましい身体的なふるまいが運動。それを適度に行うのがよいでしょう。身体の軽快さ・仕事のし易さ(疲労しにくいこと)・持久力・苦痛に耐える力・ドーシャを緩和すること・消化力の増加、これらは運動によって生じます。過度の運動をすると、疲労・倦怠感・消耗・喉の渇き・出血性の病・呼吸困難・咳・発熱・吐き気が生じます。発汗・呼吸数の増加・身体の軽さ・心臓とその他の部位の負担、これらが運動することによって生ずる特徴です。賢明な人は、運動・笑い・談話・散歩・性行為・夜更かしを、たとえ慣れていても、過度に行ってはなりません。運動は、過度の性行為・重い荷物を背負うこと・歩き回ることなどによってやせ細った人、怒っている人、悲しんでいる人、怖れている人、疲労している人、子ども、老人、極度のヴァータ体質の人、大きい声でたくさん話す人は行ってはなりません。また、空腹(本当の空腹)のとき・喉が渇いているときには行ってはなりません 【チャカラ・サンヒター 総論編7章】

アーユルヴェーダの基礎 現代医学の基礎

古典書は紀元前のものなので、現代の人々の生活様式がずいぶん違うでしょう。その辺も踏まえて、64歳の私の運動を〇△✕でチェックしていきます。
①最も楽しめるものを選ぶ
ダンスが大好きな私です。思うように踊れたときは最高に幸せな気分。また踊りたい!と喜ぶし、上手くいかなかったときはしばらく後悔が残ります。上手くなりたい。そのためにストレッチやエクササイズもしてます。もちろんヨガも気持ちいいアーサナを選んでやってます。
<自己診断:〇ダンスでいいやん!>

②体力の半分程度でやめる
アーユルヴェーダでは、運動によって身体が丈夫になり体力が増加するが、適度に行うべきだと強調しています。中止するサインとして体力が半分に達した時と4つ挙げています。
1.口を開けて荒い呼吸をすること 
2.口が渇くこと
3.心臓がドキドキすること
4.額・脇・鼻・手足に汗が出ること
これらについては、個人差があります。そして古典書の時代と現代では生活様式が違い、現代人のほうが体力は低いと思われます。上記の内容の「身体の軽快さ」や「仕事のし易さ(疲労しにくいこと」などは自分の体力の目安になりそうです。もし疲れやすいのであれば、運動強度を徐々に上げて疲労しにくい身体づくりも必要かもしれません。
<自己診断:△ 激しいダンスでは息切れする。なんで? ムダに動かし過ぎて内臓も一緒に揺れてる。それでしんどいんちゃう。体幹をしっかりキープして手足のキレを良くする練習をしてみよう>

③体質(ドーシャ)も考えて選ぶ
アーユルヴェーダでいう体質は生まれ持った特質のことで、体格、生理機能、気質、好き嫌い、病気になる傾向などを示しています。3つのタイプに分類され、その特徴が優勢なもので決めます。
〇ヴァータ体質:風の要素「変わりやすさ」
〇ピッタ体質:火の要素「激しさ」
〇カパ体質:水の要素「穏やかさ」
動作が緩慢なカパ体質には運動が欠かせなくて、ヴァータ体質とピッタ体質の人は、比較的穏やかな運動のほうがよいとのことです。
<結果:△ 体質チェックでピッタ体質と出ました(ネット検索でチェック。子供時代を思い出してでしたが・・覚えてないし、合ってんのかな? まあ調子に乗ってやり過ぎには注意しーよお>

④季節に合わせる
冬と春はよく運動をすることが勧められています。「冬はカパが蓄積しやすい時期で春はカバが悪化する時期なので、よく運動をしてカバを減らして健康を保つようにしたほうよい。夏は身体の力(消化力・体力・抵抗力)が弱くなる時期なので、激しい運動や疲れるようなスポーツは控えたほうがいい」とのこと。
<結果:△ 室内でするからエアコンで快適な環境。とはいえ人間も自然の生きもの。季節のリズムは影響すると思う。最近は猛暑が多いから暑い時期は要注意やな>

⑤食事の悪影響は運動で防ぐことができる
「毎日身体をよく動かし、よく汗をかく人は食事の間違いや悪い食べ合わせによる害が起こらない」と記載されています。例としてお相撲さん。たくさん食べるけど健康診断はいいそうです。身体を動かして代謝を促進させると、食べたものが体内で完全に処理され排泄されるので、有害な因子が生じないそうです。
<結果:× 自分は食に無頓着なほう。悪い食べ合わせも多々あったはずやけど、運動で助かってたのかも。食生活も大切にしていかな>

アーユルヴェーダでは、運動による身体的な効果よりも、【精神的なリラックス、充実感と喜び】が大事であるとしています。散歩・ジョギング・水泳・エアロビクス・太極拳・ヨーガ・ダンスなど様々な運動があり、それぞれの効果も変わりますが、その人の体力と好みぶ応じて気持ちよくできるのを選ぶのが大切だそうです。

「精神的に落ち着くこと、心地よく喜べること」を運動で得られたら毎日したくなりますね。ストレス社会の今、精神的にしんどい人、疲れている人、忙しすぎる人、よく眠れない人・・多いです。
ド根世代の私たちはもちろん、すべての世代の人に「アーユルヴェーダにおける運動」はお勧めです。
「そもそもなんのために運動するの?」と自問して、運動へのイメージを変えていくと、心身が整い気分よく過ごせそうですね。


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