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80歳爺のぼやき、コーヒーとハワイの食品

今日、元タカラジェンヌだったサヨコさんにコーヒーの若葉をもらいました。
ハワイ島コナのコーヒー栽培は独特なんです。
コーヒー樹木の幹からは、次々と若い枝が出てきます。
一つの幹から3本か4本の枝だけキープして、それ以外の枝は摘み取ります。
その残された枝に3月に白い花が咲くと、コーヒーの果実が育ってきます。
果実が育ち始めるのですが、幹からは、新しい枝葉が、次々に出てくるのです。
余分な枝が出ると、果実の栄養分を奪うので、余分な枝葉は、摘み取ります。
余分な枝葉のことをサッカー(栄養を横取りする枝)と呼びます。
コーヒー農家は、このサッカーと呼ばれる枝葉を嫌います。

サッカーと呼ばれる枝は廃棄されるので、もったいないでしょう。
だから、それをもらってきます。
廃棄されるはずの葉っぱをティーに加工するのです。
コーヒー葉っぱのティーは、美味しいですよ。
美味しいティーにするのに5年もかかりました。
最初は、これはドクダミ茶かと、毒づかれました。
毒づかれた結果、美味しい味にたどりつきました。

紗代子さんの農園の葉っぱは、土に栄養があるので、徳上品です。
活き活きとして元気な葉っぱです。
この葉っぱを見ただけで、農園の質が分かります。
コーヒーは、日本茶と同じく多くの栄養を必要とする植物です。
貧弱な栄養では、貧弱な味になります。
だから、紗代子さんは、毎年、土壌の栄養分析をして、
どういう栄養が必要かを、専門家を雇って分析します。
それくらい情熱を注ぐと、美味しいコーヒーになります。
だから、私は、サヨコさんが育てるコーヒーか、
UCCの三木さんが焙煎したコーヒーしか飲みません。

コーヒー農園には、オーナーの性格が表現されるので、
農園ごとに、独特な表情がありますよ。
これは、どんな農業でも同じですね。
情熱を注ぐ農園には、美味しい作物ができます。
アメリカの小麦は美味しくないです。
どの作物も大量生産で画一的なので、個性がありません。
その代わりに、安いのです。
安い小麦で、ドーナツを作ってオイルで揚げて砂糖をふりかける。
こういうジャンクフードは健康にいい訳ありません。
でも、そういうドーナツがバカ売れしています。

ハワイは気候が良いので、自分で作る気があれば、どんな作物もできます。
ところが、スーパーで売っている食品は、フルーツ、野菜、ほぼ全部、
カルフォルニアから来るのです。
大きなコンテナで大量に運ばれてくる食品がスーパーに並ぶのです。
残念ですね。

だから、小さなオーガニック菜園を作っている近所に野菜を買いに行きます。
近所の日系人お婆さんが、裏庭で野菜を作っていて、それが美味しいのです。
でも、行くと、一人暮らしのおばあさんは、話が長いのです。
美味しい野菜を手に入れる為には、お婆さんの話を聞きますよ。

昨日は、ご近所からオレンジとバナナを頂きました。
そのオレンジとバナナが、店で買う物より遥かに美味しいのです。
ハワイでは、いただいな物の方が、買った物より美味しいのです。
お返しは、感謝だけです。
ハワイは、地元に根ざして生活すると、平和です。


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