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爺が知っている自律神経失調症、その3。

前にも書いたけど、自律神経失調症という病名を、アメリカでは使わない。
40年前に日本からアメリカにやってきた時、自律神経失調症という言葉を
Antonomic Imbalanceと訳して、医師仲間に言って、誰にも理解されなかったです。

自律神経というのは、交感神経、副交感神経を合わせて、生命維持の基本だから、その自律神経が、失調しているって何なんだと疑問を持たれて、恥ずかしかった。
やがて、日本で言う自律神経失調症は、慢性疲労症候群に近いと分かった。
アメリカで言うChronic fatigue syndromeです。
これは、体の痛みから、ぼーっとする、集中できない、鬱状態、不安症、など多くの状態を行っています。
迷走神経ストレスという言い方も正確です。首が凝る、動悸がする、胃腸の調子が悪い、疲れるという症状です。

この慢性疲労症候群の治療に対して、漢方薬を使って、大成功でした。
西洋医学では、ほぼ対応できないのです。
西洋医学というか、保険医療で行われている治療では、対応できないのです。
病名をつけて、それに対応する薬を出すのが、保健医療システムですから、無理なんです。

漢方薬を出す時は、必ず、説明をします。というより暗示というか催眠術にかけるのです。植物というのは、何億年も地球の大変化を潜り抜けて生命を維持してきた。その生命エネルギーが、あなたを助けてくれるのだ、という催眠術です。
漢方薬など知らないアメリカ人は、理屈で説明すると納得します。

日本人の場合、ちょっと違いますね。
日本人は、理屈をじっと聞くより、この医師は、どこの大学出身なのか、院長先生なのか、部長さんなのか、社会的な地位とかを気にする人が多いです。

面白い例がありました。
私は、シリコンバレーの起業家たちをたくさん治療しました。
彼らは、死ぬほど働くのです。
無我夢中で働いで、アメリカンドリームを実現しようとします。
それで、結果が出ないと、眠れない、イライラする、疲れるのです。
そこで、加味逍遙散を使いました。
この漢方薬の名前は、イライラした人が、この薬を飲むと逍遥(ゆっくり散歩する)という意味です。
多くの患者が、これは夢の薬だ、これを全米で売り出そうなどと言い出しました。
白人には、暑がりが多く、冬でも半袖、半ズボンの人も多いのです。
日本で言う実症の極端な人です。
これに、体をめちゃ冷やす黄連解毒湯を使いました。
バッチリ効きます。
うつ状態の日本人に、加味逍遙散とか黄連解毒湯を使うと、もっと弱って寝込むでしょうね。それぐらいに体質が違うのです。

この体質という言葉が、西洋医学にありません。
病名が決まったら、対応する薬を、誰にでも、同じように出します。
体質によって、薬を変えるという発想がありません。
ですから、病名は、ある医師の一つの判断にすぎないのです。
患者のことを説明していません。
その医師は、その病名にその薬を出した、それだけです。
高血圧に降圧剤を出す。
だから患者とほぼ話をしません。検査で済ませます。
でも、なぜ血圧が高くなったのかが重要でしょう。
血圧が高くなった生活態度や食生活やストレスが振り返る事が重要でしょう。

さて、日本の自律神経失調症のことですが、まあ独特ですね。
日本人は、”異常”に他人の目を気にするクセがあります。
この癖だけでも、ガクッと人を疲れさせます。
それから、小学校からずっと点数をつけれられ風習があります。
これも異常です。
成人してからも、受験の夢をみる人がいます。
いつの間にか、自分で自分に点数をつけています。
どうでも良いことを、成人してからも気にするのです。
ましてや、偏差値がどうのとか、意味不明なことを言います。
偏差値に何の意味がありますか?
一流校とか何とか、日本の学校で世界に通用する学校なんてありません。
どうして、格付けをするんですか?無意味です。
大卒とか高卒とか、どうでも良いでしょう。
好きなことに打ち込める人が成功するのです。
好きなことがあるだけで、それが才能です。
他人から見られることを目標にすると、中身が空っぽになりますよ。
好きなことをして、人から後ろ指を刺されても、大丈夫なんです。

東大出身が日本を指導して、30年以上も不景気です。
官僚が頭が良いとか、誰が思っているのでしょう?
おっと、話が横道にそれました。すみません。

いろんなことが気になるのは、癖です。
癖は、これは癖だと気がついたところから、徐々に治り始めます。
また、失敗したと、自分を非難するのは、癖です。
非難する必要はありません。
失敗は、人生の栄養です。
自分に点数をつけるのをやめましょう。
失敗だ成功だと価値判断をするのをやめましょう。
自分に起こったことは、全て、必要だったのです。
人に気つかって疲れたら、休めばいいだけです。
人に気を使いすぎる自分は、弱いのかなどと気を回すのをやめましょう。
起こったことは、ありがたく、良い経験をしたと思いましょう。
これは癖だと思い返すことを千回やれば、新しい自分になります。

野球の天才大谷翔平選手ですら、怪我をして出られない時期がありました。
でも、彼は、怪我をして、それを教訓にして、さらに強くなりました。
何度も何度もそうやったでしょうね。
現代の、ブッダは、大谷翔平選手です。
ニコニコして、人に優しく、謙虚で驕り高ぶらない。
ニコニコして福が来るのは、
古来当たり前です。


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