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80歳爺さんのボヤキ、癌治療その3、

癌が、日本の死亡率のトップだそうです。
次が、心臓の病気、老衰、脳血管と続いています。
というわけで、最近、癌についての相談が多くなってきました。

相談の多くは、癌が見つかった、化学療法を始めた、副作用がひどいので、何か副作用がない治療はないか?という相談です。
今朝も、ネブラスカ州の白人から電話がありました。
患者の状況を見るために、FaceTimeで話しました。
「大腸癌で化学療法が始まったけど、自然療法を加えたい、何とかならないか。」
コンピュータースクリーンで相手を見ると、背景に多くのカルテが並んでいました。彼女は、病院の事務長でした。医師には自然療法の知識がないから意見を聞きたいというわけでした。

こういう場合、まず、癌とはどういうものかを話します。
「癌が見つかった時点で、すでに10年以上の時間が経過しているわけだが、なぜ癌になったとおもうか?」
さすがに、病院に勤務しているので、癌が成長して見つかるまでに長い年月が経過していると知っていました。
じゃ、慌てて化学療法を開始するのじゃなくて、まず、生活習慣のどこを改善すると良いのかを話そうと言うと、
その女性は、認知症の母親の面倒を見ながら、糖尿病の息子の面倒を見ているので、休めないと言うのです。
暴飲暴食や夜遊びの不摂生で病気になったのでなく、家族の世話で休みなく働いていたから病気になった人もいるのですね。

癌は、生活習慣病の一つですが、家族を支えて休めないので、60歳を過ぎて癌が見つかる、そういうことも多いでしょうね。
こういう状況は、日本のがん患者に多いかも知れません。休むことなく真面目て働いていたら、癌になっていたと言うわけです。
癌細胞は、毎日体内で発生しています。それを免疫システムが毎日掃除しているのです。その掃除が間に合わなくて、癌細胞が集まって来て、10年くらい経って、ようやく検査で見つかるようになります。

20年ほど前に、LAのゴーナム博士の研究室で、癌細胞を見せてもらいました。
顕微鏡の下に癌細胞を置くと見えます。
そこに癌細胞を攻撃するNK細胞という免疫細胞を投入すると、NK細胞は癌細胞に近づいて、癌細胞を破壊します。
その時間は、たったの2分程度です。
顕微鏡の下で、NK細胞が癌細胞を2分ほどで破壊する状況を見えるのです。
免疫細胞が元気だと、いとも簡単に癌細胞を掃除できます。
でも、免疫細胞に元気がないと、癌細胞を破壊できないのです。
ゴーナム博士に質問しました。
「元気なNK細胞と、元気じゃないNK細胞の違いは何ですか?」
「それが分からないのです」ゴーナム博士は、分からないと答えました。

なぜ免疫細胞が、癌細胞を攻撃できないかについて、一つの答えを発見したのが、京都大学の本庶佑先生です。
癌細胞が、ND-1,NDL1 というタンパク質を作り出して、免疫細胞の働きを止めてしまうという発見です。本庶佑先生はノーベル賞を受賞しました。

本庶佑先生の発見は、人の免疫システムが働いていれば、癌細胞を除去できることを世界に示したのです。
今世界中で行われている標準治療という方法、薬で癌細胞を破壊するけど、人の正常細胞も破壊するという化学療法が、必要ないことが分かって来たのです。

実は、免疫細胞を目覚めさせる治療法が、すでにあります。
日本の丸山ワクチンがそうです。これは、副作用なく安い費用で使える治療法です。結核患者に癌患者がいないという実例から、考えられたワクチン療法です。
これは、結核の治療にも使えますし、同時に癌患者にも使えるのです。
他に、膀胱癌にBCGを注入する方法も有効です。
これらは、薬で癌細胞を直接攻撃するのでなく、人の免疫力を目覚めさせて、人の自然治癒力という生命力で治療する方法です。
欠点は、本庶佑先生が発見したND-1,NDL1 という免疫の働きを止めるタンパク質を除去するわけではないのです。ゆえに、直接、癌細胞に関与していないという批判がありますが、確実に延命率にも副作用なく貢献しています。
標準治療と言われる現在の化学療法を続けて、弱りきってから、本庶佑先生が開発してニボルマブ(オブシーボ)を使っても、効果が弱いことも分かっています。
つまり結論は、体力がある間に、免疫力を回復させる治療法をやれば良いということです。

こういう事を、ネブラスカの白人女性と話しました。
水素ガスを大量に吸うと、ND-1,ND-L1の量が下がりやすいという情報も提供しました。熊本の赤木先生の発見が世界に広まるとうれしいですね。

彼女は、病院に勤務しているので、標準治療というものに、大きな欠点があることを十分にわかっていました。ただ、残念なことは、癌治療の医師が、私のような情報を提供しないことです。
私の提案は、標準治療に飛び付かないで、まず、新しい癌治療の方向を勉強してほしい。標準治療の欠点を補うために、漢方薬を使うという方法は、賛成できない。
標準治療の副作用が大きくて、漢方薬では間に合いません。

現時点で、私ができることは、彼女の蓄積した疲労を軽くして、体力を維持するために抗酸化剤と漢方薬を合わせた処方を提供することです。
体力を維持している間に、休養をとったり、十分な栄養をとって、不必要な食べ物を食べないと日常生活でできる努力を、まず、実行してから、癌治療を考えれば良いのです。


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