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ディスラプション然よりコミュニティー然、ライドシェアLyftのエンターテイメントマーケティングの話

来年のCES2019年の中で開催されるEntertainment Summitで、ライドシェアサービスのLyftのAustin Schumacherが登壇すると、Facebookのタイムラインに流れてきたんですね。別にCESには行かないので「ふーん」っていう感じで見てたんですが、この人Head of Culture and Entertainment Marketingというタイトルで、「なにそれ?」って思ったんです。

ライドシェアサービスと言えばUberというイメージだけれど、やはりLyftの方が好感度が高いというかブランド形成が上手いと思っていて。ちょっと前に、どこかの海外メディアが、UberはUnitedなのに対して、LyftはVirginだっていう話をしていて、上手い例え話だなと。ピンクのヒゲをバンパーに付けていた時代を考えれば、誰もLyftに洗練とした会社のイメージを求めていないわけで、やはり遊び心を期待しているところがあり。

で調べるとLyftってCulture and Entertainment Marketingという部門があって、タレントエージェンシーのCAAから人を採用したりしてるんですね。2018年からはLyft Entertainmentというオリジナルコンテンツ開発に取り組み始めて、Chance the RapperやDemi LovatoやCardi Bなどと組んでキャンペーンやったり。

新しいサービスを訴求するためには、どうやってその価値を伝えるかが大事だし、その時にUberのようなディスラプター然したストーリー展開だと、どうしてもトゲトゲしたイメージが醸成されてしまう。Travis Kalanickの退任後にBozoma Saint Johnを起用してブランドを立て直そうとしたけれども、Bozoma Saint Johnは1年余りでEndeavorに移籍してしまったし。テクノロジーの最先端というイメージはあるけれども、カスタマーやドライバーが置き去りになっているような印象も。

そういえば話はちょっとずれるけれど、シェアリングサービスやD2Cブランドなどはコミュニティーマネジメントが非常に重要で、ブランドを醸成するために紙メディアを発行してストーリーを伝えようとするケースも興味深い。例えばAirbnbのAirbnb Magainzeを、AwayのHEREを、CasperはWOOLYを発行するという具合に。紙ということがブランド醸成する上で意味があるというのが面白い。もちろんオンライン版もあるけど。

この辺、メディアエンターテイメント業界から溢れてしまった人材が、新たな活路を見出す場所かも。いや、そんな動きはコンテンツマーケティングとか昔から言われいることではあるけれども。

ということで誰かCESに行ったら話を聞いてきて!


140文字の文章ばかり書いていると長い文章を書くのが実に億劫で、どうもまとめる力が衰えてきた気がしてなりません。日々のことはTwitterの方に書いてますので、よろしければ→@hideaki