新卒でスポーツ業界に挑戦することの意味
自分は正確に言うと第2新卒ですが、1社目は5カ月で退社していて、何かスキルを得たわけではないので新卒でスポーツ業界へ入った人間とほぼ同じ位置付けと思っています。
私の経歴についてはこちらをご覧ください。
ここからは自分の経験に基づく個人の見解です。
反対意見、違った視点はどんどんあって良いと思います。
結論から言うと
新卒でスポーツ業界へチャレンジはアリ
チャレンジしたい気持ちがあり、躊躇する理由が「通用するかわからないから」であるなら絶対にチャレンジした方がいいです。新卒でスポーツ業界に踏み込むことは、単なる選択肢の一つではなく、自分のビジョンを具現化し、それに向かって進むための重要なステップでもあります。
なお、スポーツ業界の定義は人によっても違います。ここで言うスポーツ業界とは、主事業がスポーツに直結するものであり、スポーツを活用したサービスを提供している会社、団体とします。
プロスポーツチーム、協会、メディア、エージェント、スポーツメーカー、小売店、スポーツ関係の広告代理店、スポーツイベント関連などです。旅行代理店や自治体でもスポーツ部署があったりしますが、私の中でそれはスポーツ業界とは言っていません。
「好き」だけではダメ
そのスポーツ自体が好きか嫌いかは仕事において重要ではなく、そのスポーツを活用して「誰に」「どんな価値を」「どの立場で」提供したいか、どのような社会を実現したいかを明確にしていくことの方が重要と考えます。
それを理解するために最も早いのが、スポーツ業界にチャレンジして自身の得意領域、スポーツに対する考え方を改めて整理した方がいいと思います。
その結果、スポーツとの関わり方について「自分はユーザーで良かったんだ」と思える方もいるでしょう。
その場合は、自分の仕事は別で見つけてスポーツライフを楽しめる職を見つけた方が幸せです。
例えば、スポーツ業界にいた時、多くの学生に出会ってスポーツ業界を志しているという話しを聞きますが、正直「ただのスポーツ好き」止まりの人を見かけます。学生なのでそういう入り方は全然OKですが、その先を意識できている方が少ないです。
スポーツ業界に入って社会に何か影響を与えたいのか、それともただ好きでそのスポーツの近くにいたいのか、ここの自己分析を間違えない事が重要です。
自分に何ができるか、何に喜びを感じるか
ある方が話していたことです。
"仕事を選択する際、「名詞」ではなく「動詞」で考えるべきである"
自転車業界にいたので自転車で例えると「ロードバイクが好きだから、ロードレース観戦が好きだから自転車業界に入りたい」、これは「自転車」が好きなだけで、どのように「自転車」を活用して、市場に価値を提供をし、自分はその中でどう貢献できるのかが不在になっています。相当優秀な人材でない限り、ほぼ100%それだけの理由で入った人は実務面で壁にぶつかると思います。
結局仕事というのは自分ができる業務、スキルを示して会社と社会に価値を提供しなければ「仕事として成立しない」からです。
学生や20代半ばくらいで仕事における「得意領域」をきちんと理解している人は少ないと思うので、そういう意味でもチャンスがあるならさっさとスポーツ業界に飛び込んで自己分析、理解を進めた方がてっとり早いと思います。
そして意外と重要なのが「仕事をしていてどういう瞬間、タイミングに喜びを感じるか」もぜひ見つけてください。
私はクライアントが抱える課題に向き合い、それを一緒に解決した時に喜びを感じます。事業が厳しい状況にあり、立て直しを求められてい時の方が「自分がなんとかしてやるぜ」と、モチベーションがあがるし、達成した時の充実感が好きです。そしてハードな案件は自分のレベルアップにも繋がって喜びを感じます。自己成長を重視しがちなのでプレイヤー気質なんだなと思います。
逆に得意ではないと思ったのは、0→1の新規事業開発、クリエイティブ制作などです。不得意領域はしっかり認識して、社内外の得意な人に頼ってました。
スポーツ業界には多用な仕事が用意されている
自分の得意領域を見つける意味でスポーツ業界(特に組織が小さい会社)はうってつけだと思っています。自分もそうでしたが、人材が少ないと多種多様な業務をやらないといけません。「好き嫌い」「得意不得意」「クオリティ云々」一切関係なくやらないといけません。しかも上司や周りが丁寧フォローしてもらえる余裕はないので、フィードバックをもらい、軌道修正されるまもなくやった結果に責任を持たないといけないです。
自分がイベント事業を担当してた時、特に初期は多くを一人でやってました(今はある程度分業されています)。
・予算管理、進行管理
・打ち合わせ議題作成、議事録作成
・WEBサイト更新(最初の設計は専門人材がやってくれます)
・SNS更新
・リリース作成
・お客様対応
・運営設計、スタッフ手配、車両手配
・マニュアル作成
その他にもたくさん
これだけ業務をこなせば自分の得意部分、不得意部分、これはやってて楽しい、これは苦痛、が徐々にわかってきます。そうなると自分が会社や業界に対してどう貢献できるかがはっきりわかってくるのです。そこを理解していかないと30代くらいで苦しむと思います。
若さと失敗の価値
もう1つ、早くチャレンジした方がいい理由は「失敗が許される特権」があるからです。むしろ若いうちはどんどん失敗して欲しいと会社側は思っているはずです。逆に失敗を恐れてしまい、何年経ってもチャレンジをせず、失敗と成功を積み重ねてくれないと仕事を任せられません。せいぜい実務(作業)を預けるだけで、仕事(成果)が託せません。
後輩には「託される人になって欲しい」と常に思ってました。
この失敗と成功の積み重ねは別にスポーツ業界に限った事ではないのですが、どうせやるならチャレンジしたいと思っている業界、環境でやった方がいいし、仮に他業界を経験してミドル層になってからスポーツ業界に入った時、若手より期待が高まっています。人手不足なので「即即即戦力!」くらいな気持ちで迎え入れられます。
そして最後に、「好き」という気持ちは否定しません。自分もスポーツが好きです。ただ、仕事にするのであれば1ユーザーでいるだけではダメです。
どんなに好きという気持ちや情熱を高めてもそれはユーザーの域を出ません。もちろん社内にユーザー視点を持っている人がいるのは重要ですが、必ず社内にいる必要はなく、顧客から聞けば済みます。
ぜひ「好き」から1つステップアップして、提供者としてフラットな思考、視点で業界と市場を見て活躍できる領域で業界に貢献する道を見つけて欲しいと願います。
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