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アニソンは作曲家で聴け!♯19「南田健吾」(アイカツ、ガールズバンドクライ、ぼっち・ざ・ろっく)

2024年春アニメの【ガールズバンドクライ】が面白いです。

結束バンドとMyGO!!!!!がリアルで大型ロックフェスに登場したりして
盛り上がりを見せる"アニメとリンクしたリアルバンド"ですが
その流れを確実に汲んで「今話題の」アニメだ、という印象を抱いてますがいかがでしょうか。


挿入歌の鬼

その第一話で劇的な展開を見せた楽曲。

空の箱 / 井芹仁菜、河原木桃香

何者にもなれなく、かといって鬱屈とした日常を受け入れたくなくて
そんなある意味普遍的な感情を大好きな音楽にだけ委ねていた主人公が
その大好きなミュージシャンの岐路に立ちふさがろうと追いかけた先で
まさかの大好きな曲を歌うハメになってしまったシーン。

「歌えるだろ?」と促されてセンターに立つ姿は危うくも毅然。

普段は内気な彼女ですが
その抱えた鬱憤を晴らすかのように高らかに歌い上げました。

最新話まで視聴してると色々要素の詰め込まれた第一話だと分かるのですが
それを抜きにしてもこのアニメを試聴してた人の心に
「このアニメはただモノじゃない」と強く印象付けた場面でしょう。

こちらを作曲したのが南田健吾。

このバンド「トゲナシトゲアリ」はアニメ放送前より一年ほど前から
世間への反抗心みたいなものをテーマに楽曲を発表しており
バーチャルシンガーならぬバーチャルバンドのような動きを見せていました。

アニメ化が発表されてついに彼女らの物語が展開していくという過程で
こういうところから始まるバンドなんだ!?とうサクセスストーリーを
端的にわかりやすく提示した楽曲だと思います。

もともと主人公が好きなバンドの楽曲で、
そのバンドからメジャーデビュー直前に脱退してしまって
そのメンバーがストレートミュージシャンとして活動している中
それを歌えるほど聴き込んでる少女が雨の中で歌う、

という役割を与えられた楽曲。

その絶妙な塩梅はそれまで発表されてきた楽曲とも違う、
されどその経緯を想像できる見事な表現ではないでしょうか。


そして同時期、別のアニメ【アイドルマスター シャイニーカラーズ】にて
再び南田健吾の名前を見つけます。

バベルシティ・グレイス / アンティーカ

偶然にもこちらも豪雨の中での歌唱シーン

ミュージックビデオの撮影が激しい風雨で中断を余儀なくされている中で
日程的にこの日しか時間が取れないということで強行。
そのワンテイクで見事録り切って大反響を呼ぶ、というストーリー。

もともと【シャニマス】の中でもゴシックメタル調の曲
個人的に大好きなユニットなのですが、これも南田健吾だったのか!
と驚いた瞬間。
第一話でもものの数秒だけ流れたのですが、それだけでもビビッと
「今一瞬超かっこいい曲が聴こえたね!?」と思ったものです。

正直アニメのほうはかわいいアイドルのほうが大多数なので
アンティーカばかりを取り上げるわけにはいかなく物足りないですが
楽曲の良さは再確認。

トネナシトゲアリに続きかっこいい挿入歌が聴けて嬉しい花一匁、
といった具合です。


南田健吾といえば、去年もこちらを発表していましたね。

Bright Way / ライザリン・シュタウト(CV.のぐちゆり)×クラウディア・バレンツ(CV.大和田仁美)

ライザのアトリエ】挿入歌。
内気な友人を主人公が新しい世界へと連れだすシーンで流れました。
うーん、いい友情シーン。
まさに歌詞もそんな感じで、過保護すぎる父親の元で自分を出せなかった友人に主人公の天真爛漫さが指し示す冒険譚。

サントラにしか収録されてませんがこの一曲のためだけに入手するのもアリなほど爽やかでいい曲です。


何もアップテンポな曲だけではありません。
挿入歌と言えばこちら。

アンノドミニ / 北條響

魔法使いの嫁】挿入歌。
主人公のお供との契約シーンで流れた楽曲。
お供が過去の呪縛から解放される重要な場面で
しっとりと寄り添う曲調なのが涙を誘います。

二人の関係性を決定づけた第一クールでも屈指のストーリーで、
ここが一番好きというファンもいるかもしれません。
主人公への忠誠、主人公じゃないとダメな理由。
もう尊い以外の言葉が出てきません。


最後にもう一曲。

永遠の灯 / れみ・ふうり from STAR☆ANIS

アイカツ!】及び【アイカツオンパレード!】挿入歌、らしい。
正直アニメは微塵も見てませんが
この曲がかっこよすぎて南田健吾の名前を覚えました

ゴシックでクールなナンバー。
『硝子ドール』と並んでめっちゃ好きな曲!
というか”れみ曲”がゴシックになりがちなので贔屓してます。

ここで彼の名前を認識したので、
のちに【シャニマス】でアンティーカの楽曲を担当したときは
「わかってるな!」と感嘆したものです。
ゴシック作曲家は是非とも重宝してくださいアニソン関係者様。


南田健吾作曲のアニソン

たまたま挿入歌で印象的な楽曲が多かったので先頭の主題として取り上げましたが、もちろんアニソンも多数発表しています。

ユメセカイ / 戸松遥

ソードアート・オンライン】エンディングテーマ。

おそらく南田健吾が名前を挙げた楽曲。藍井エイルもカバーしてます。
アニメは見てないのでわからないんですが
ヒロインの包容力を感じさせる穏やかなバラードです。
感動的なシーンの後に流れたら「泣ける!」と言われる類の楽曲ですね。


MUSIC of DREAM!!! / せな・りえ・みき・かな from AIKATSU☆STARS!

アイカツスターズ!】オープニングテーマ。

【アイカツ】はほんとにが曲がいい。シンフォニックポップス。
前述の通りアニメは見てないんですが楽曲は集めてます。
もうどれがどのシリーズかは全く把握してないんですが
AIKATSU☆STARSやらSTAR☆ANISやらBEST FRIENDS!やら手当たり次第。
CD一枚に必ず一曲は琴線に触れる楽曲があると信じてます。


フロム / TRUE

終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?】
エンディングテーマ。

【すかすか】は面白かったですねぇ。タイトルで損してる感。
どう転んでもバッドエンディングしか見えない残酷なストーリーなんですがどうなんでしょう。第二期は今のところ来そうにもなさそうですが……
そんなシリアスさを払拭したいのかこちらは救いのありそうな雰囲気。
浄化ソングと呼んであげたい楽曲です。


BUTTERFLY EFFECTOR / TRUE

ひなろじ】主題歌。

もともとは【ラクエンロジック】というシリアス目な作品なんですが
なぜかこちらは完全に学園コメディの様相。
それを全力で体現したハッピーなアップテンポ楽曲。
TRUEはこういう賑やかな曲歌わせたら強い。
声が瑞々しいので実に似合ってますね。


Changing point / i☆Ris

魔法少女サイト】主題歌。

i☆Risの中では珍しくシリアスなナンバー。
アニメがシリアスなダークファンタジーなのでとても合ってるのですが。
i☆Risの楽曲の中でも屈指で好きな曲。超かっこいい。
【プリパラ】のイメージが強かったので
徐々にイメチェンを図ってた頃なんですかね。


ヒトガタ / HIMEHINA

バーチャルさんはみている】エンディングテーマ。

ヴァーチャルシンガーが今ほど席巻してない頃から活躍してるイメージのある彼女ら。V-tuberがアニソンを歌う先駆けじゃないでしょうか。
個人的にもアニメを見てない時期で彼女らのことも知らなかったんですが
何となく手を出してみた次第。
想像通りのデジロックで好みの楽曲が多そうです。(※まだ勉強中)


私たちのSTARTRAIL / LiGHTs

ピスリライツ・スターズ】主題歌。
ティアラ(CV.安齋由香里), ロゼッタ(CV.久保田梨沙), ラヴィ(CV.向井莉生), アシュレ歌唱。

こちらもアニメは見てないんですが音源に手を出してみたパターン。
花澤香菜と南條愛乃の歌唱曲があるからって理由なんですが
作曲陣が知ってる名前ばかりだったので安定の一言。
アニメというよりはゲームでの展開で楽曲がリリースされるのかな?
集めてみようと思います。


Tail / 山下大輝

セブンナイツ レボリューション】エンディングテーマ。

ここにきて男性歌唱曲。
とはいえ彼はもともとJ-popでの提供曲も半数を占めるので
全体的に見ると珍しくないんですけどね。
アニメも見てないんで山下大輝のイメージ通りの爽やかな楽曲という印象。


Unite up! / UniteUp!

Unite up!】主題歌。

アニメのタイトルでありユニット名でもあり楽曲名でもある重要な楽曲。
アニメも面白かったのでとても印象がいいです。
ザ・王道のアイドルソングといった感じ。
Cメロが気持ちよくて毎度飛ばさずにオープニングを眺めてました。


その他オススメ曲

荒野の奇跡 / ななせ from AIKATSU☆STARS!

【アイカツ】は定期的にゴシック楽曲を提供してくれるのが嬉しいですね。
女児アニメでこの曲調が需要でもあるんでしょうか。謎です。
この"ななせ"キャラも確かにビジュアルがゴシックライク。
当然の様に好きな楽曲入りです。
こういうコンセプトアルバムでも出してくれないかな?と期待しています。


identity / 水瀬いのり

アップテンポなロックポップな曲調。
水瀬いのりは声質がかわいいのにかっこいい系な曲も多いのは
きっと水樹奈々に憧れているからでしょう。
実際南田健吾も水樹奈々に多数楽曲提供してますしね。


瞬間SummerDay! / 愛美

こちらも軽快なギタージャキジャキ系ポップソング。
直近の愛美はなんだか変化球が多いのですが
さすがに歌手活動再開直後はストレートなサウンドが多かったみたい。
というかPoppin’Partyの稼働が大きいですよね。


Angel's mission / アイリエッタ・ラッシュ(CV.早見沙織)

シンフォニックデジロックでプログレッシブな一曲。
サビで一気にメロディアスになるので開放感が最高。
この構成でキャラソンかよ……と思ってしまうほど密度が濃い。
やっぱり早見沙織を追いかけてキャラソンを収集するのは熱が入りますね。


青い春と西の空 / 結束バンド

そしてラストは【ぼっち・ざ・ろっく】から結束バンド。
『光の中へ』のカップリングですが存在感あり
むしろ作詞が樋口愛なのでエモさは表題曲よりあります。
こっちのほうが好き、なんて人も多いのではないでしょうか。

【ガルクラ】と【ぼざろ】両方に関わってるのは南田健吾だけ!
今後も注目の作曲家ですね。


Afterword

というわけで南田健吾特集でした。
上述しましたが普通にJ-popにも提供曲多数。
アニソン作家というよりは職業作曲家というイメージです。
ただ【アイカツ】への比重が結構高め。

よって曲調も様々。
個性を出すというよりは適材適所で楽曲を提出している感じです。
編曲も数多いんですよね。あっちでもこっちでも名前を見かけます。

だからこそ、ゴシックロックな楽曲もこなせるわけで、
こっちを得意とする作曲家は多くないので是非積極的に作ってほしい!

と思うのはワガママでしょうか。笑

なにはともあれ
今は【ガルクラ】と【シャニマス】で連続で名を知らしめた南田健吾。
きっとまた何かのタイミングで「またお前か!」と叫ばせてくれることでしょう。

これからの活動も期待してます!!

他の方はどこで南田健吾を意識したんでしょうね?気になります。
もしよければ教えてください。

尚、このシリーズは #アニソンは作曲家で聴け で全て読めます。
では本日はこのへんで。よしなに。


最後まで長文お読みいただき誠にありがとうございました。 つっこみどころを残してあるはずなので 些細なことでもコメント残してくれると嬉しいです!