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コラム 12 やらされることは幸せな時間

自分がこれまでやったことのないことを「やらされること」というのはとても大切なことです。自分一人では決して経験することのできないことや避けて通ってしまうような場面を、周りの人が目の前に用意してくれているので、自分の意思が拒否していたとしても経験することが出来ます。

何事も「やったことがある」というのは有利に働いてきます。

一人で電車に乗ったことがない子供が、一人で自信を持って電車に乗れるようになるにはどうすればよいでしょうか?誰か(親)が一緒に電車に乗り、乗り方を見せて教えてあげればいいですよね。多少の不安は残るでしょうが、全くやったこともない状態よりも随分と気が楽になると思います。


例えば学校の勉強や行事などは、自分ひとりで生きていたとしたら経験できないことがたくさん含まれています。自分からやろうと思う必要もなく目の前に「やらされること」は置かれます。そこに必要な道具や時間さえも誰かが準備してくれています。自分ひとりでは辿り着かないようなものを経験させてくれることに一番の価値があります。


自分の行動の決定や希望、意思、発想などは、これまでの知識や経験など自分の中のモノから生まれます。出来る限り多くの知識や経験を持っている方がより精度が高くなります。

自分の年齢を基準とした場合、年齢が上の方々は知識や経験の面で自分より優れており、自分より年齢の下の方々は溢れている現在の情報をどんどん吸収していくため自分より伸びしろが優れています。

他の誰からも優れている部分のない今の自分は、常に新たな知識や経験を積んでいく必要があります。こんな時、自分の興味のみで学ぶものを選んでしまうと、どうしても偏りが生まれてしまいます。自分の意思が影響しない「やらされること」というのはとてもありがたいことです。


時間も場所も道具も揃えてもらえる「やらされること」が出来る時間はとても幸せな時間です。

大人になるとそんな時間は全く用意されません。自分で用意する必要があります。そこにはとんでもなく大きな行動力が必要となります。


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