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オタク生活55年が語る若きクリエイターを”AWAKING"=覚醒させるヒント㉞

ゲーム会社に所属するデザイナーに求めるのは”画力”か”画風”か?

このコラムでは、基本的にゲームプランナー希望者およびプランナー育成者の為に記述していますが、今回はグラフィックデザイナーに関する僕なりの意見・指導ポイントを書かせて頂きます。
理由としては前回の記事”ゲームクリエイター志望者の無意識の行動を意識する”に繋がる事柄であり、かつ、ゲームプランナーがデザイナーに発注する際にも気を付けて欲しい事柄に繋がるので、取り上げたいと思います。
(前職では、グラフィックデザイナーの新入学生に当該講義を行った後に、プランナーの発注関連講義を、同じ内容をアレンジして行っていました。)

さて、表題にもした項目
ゲーム会社に所属するデザイナーに求めるのは”画力”か”画風”か?
これは、ゲーム会社に所属している方であれば、間違いなく”画力”と答えると思う。ところが、ゲーム業界を目指すグラフィックデザイナー志望者(特にキャラクターイラストレイター、キャラクターデザイナー希望者)と、ゲームのキャラクターデザインを初めて発注するプランナーは”画風”を優先と考えています。
下手すると、ゲーム会社を受験する際にも”画風”優先と考えているグラフィックデザイナー志望者がいるので、その状況そのものは企業人の方も”ああ、あるある…”と思われると思います。
そこで、なぜ、そんな状況になってしまうのか?から考えていきたいと思います。

原因は”画風で勝負するアーティストが存在する”かつ、そういう方の方が
共同クリエイティブでも表に出てきやすいからですね。

美大や、美術系専門学校、あるいは商業グラフィック(マンガ、アニメ、ゲーム含む)を学ぶ専門学校において”基礎画力が必要でない”などと教える学校は皆無だと思います。どのレベルかは別として、デッサンの講義が無い学校は無いはずです。だから、入学時はともかく、就職活動時に”基礎画力もなしに、画風が大事”と言うわけは無いのですが、実際には”アーティストを育成”する教育機関の場合、発想や独自性を強く指導する講師の方も存在します。(自身のポリシーと、受講者の要望の双方あると思いますが…)

なおかつ、ネットの投稿サイトなどに”たまたまデッサンの狂いが少ない絵”を投稿して人気が出てしまう場合や、実は”画力に対する努力を怠っていないが、その事柄について言及しない作家”の存在が、ゲーム業界やアニメーション業界志望者にも勘違いを生み出してしまったのだと考えています。
実は ”画風”が素晴らしい人は”画力”も当然あるべき と言う、正しい考え方は、錯覚=画風が面白い人は画力もある に繋がりがちで、そこが発注サイドのミスを誘発する場合に繋がると思います。(プロでもありますが、アマチュア・学生の制作の場合は非常に多く、トラブルのもとになる事が多いと思います。顔立ちや髪形などの部分にこだわった初心者プランナーが、とあるキャラクターを気に入りメインデザイナーを確定。しかし、そのキャラクターを”動かすデザイン”にしてもらおうとした際に、当該デザイナーの体形・全体デザインやアニメーション作成能力の低さにぶち当たる…など、様々なケースを見てきました。

部分アニメーションしかしない2Dアドベンチャーゲームやノベルゲームの場合は、そういったキャラクターデザインや(18禁ゲームにありがちな)体の構造を無視した妄想イラストなどもOKの場合もありますが…(ふと、デッサンに力を注がない学生ほど、その手のイラストが好きな傾向だったかもしれないと思いました。これは、その内に検証します)、通常のアニメーション(2D、3D、ドット絵とわず)においては、動くためのフォルムが必要になってきます。
ここは観察力に伴う再現力=基礎画力が要求される分野だと思います。

明日は、どうやって”画力”と”画風”の関係を伝えてきたかを書きたいと思います。よろしければ、感想や、サポート、シェアお願いします。





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