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オタク生活55年が語る若きクリエイターを”AWAKING"=覚醒させるヒント⑬

映像分析からゲーム分析に①

先週は、ゲーム分析の一環としても使える、映像分析について話を行ってきました。その延長で、今週はコンピューターゲームの分析に関して書いていこうと思います。とは言ったものの、これは簡単ではないです。(笑)
単純に、基礎のゲームデザインとマップ設計、システム設計と基礎パラメーターを示しただけで“攻略本”に相当するわけですので…。この作業を、ゲーム制作を学んでいない人間が行うのは、相当に難しいと思います。

しかし、ユーザー視点からコンセプトやセールスポイントにたどり着くことは可能だと思っています。コンピューターゲームの企画を創るときの基本 “プレイヤー(WHO)のニーズ=WHY ゲームをプレイするのか?”からWHEN、WHERE,WHAT,HOWを考えていく行為を逆に解きほぐす行為を行えばよいと思っています。
コンピューターゲーム(アナログもスポーツもですね)と映像鑑賞・読書・音声鑑賞との最大の違いは、インタラクティブな動作=“HOW”どのようにプレイするかが存在していることです。そして多くのゲームプレイヤーは、ゲームプレイにおける“自分・プレイヤーキャラクターが”(WHO)“いつ”(WHEN)“どこで”(WHERE)”何を“(WHAT)”どのように“(HOW)は、意識してプレイしていると思います。

だから、ゲーム分析の初心者には、まず、このWHY以外の状況を書き出してもらい、続けて“それで、あなたは”なぜ?“(WHY)、このゲームを遊ぶのですか?”を考えてもらうと、ゲームのコンセプトやプレイヤーニーズの発見に近づけると思います。
(近づけると言ったのは、そこまでの行程であっても無意識でプレイしている人には簡単ではない、と20年の経験から思っています。)

ただ、先週に記載した映像分析から“ヴィジュアル面の魅力”“ヴィジュアルからのセールスポイントへのアプローチ”と合わせて考えると“コントローラーを動かす動機”は、かなり探しやすくなると思います。

例えば格闘ゲーム『ブレイブルー』シリーズ(ストーリーモードも充実していますが)の魅力を語ってもらうとして
*プレイの魅力はジン・キサラギが格好いいから
*ジンのキャラデザも、柿原徹也の声も魅力的
*技が、結構、かっこいい
*技が決まると嬉しい(エフェクトなどカッコイイ)
ここまでの流れはヴィジュアル面だが、ここで捜査の話をすると…
*自分には使いやすいキャラ。
*必殺技で相手を負かすのが楽しい。
と、ようやくだがゲーム性に言及してくる。

基準のコンセプトやプレイヤーニーズへのベネフィットは、シンプルゆえに“当たり前すぎる”とプレイヤーが考えてしまう場合が多いと思います。
特に、若いうちは(僕もそうでしたが)シンプルな物はつまらないのでは?と考え、素直にならない傾向が強いと思います。
だからこそ、コントローラーを動かす“HOWどのように”を通して,WHYなぜ?”に至るシンプルなゲーム性を確認してもらう事が重要だと感じます。

まずは、ゲームを動かしての魅力の確認を行ってから、ゲームデザインの基本に入るべきと思います。

勿論、コマンド選択型のゲームであると”選択しているだけ”と考えてしまう場合もあると思いますが、そこで”なぜ、その選択を行ったのか?”を明確にしていけば、選択を楽しむ意味合い=セールスポイントや制作コンセプトに至る可能性が高いと思います。
まずは、コントローラー(入力デバイス)を”どのように””なぜ”動かしたのかを明確にする事で、ゲーム性の分析の一歩は始まると思います。(映像業界からゲーム業界にシフトした僕が、最初に感じた違い、”自分で動かした結果で楽しむ能動的な面白さ”は、今でも考え方の基本にあると思います。)

本日の記事はいかがだったでしょうか?良ければシェアをお願いします。明日は、遊びやすさとコントローラーに関して話してみたいと思います。

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