今日見た映画(2020/06/23)
・Wasp Network 監督:オリヴィエ・アサイヤス(2019年)
90年代のカストロ政権下のキューバとキューバ人亡命者のコミュニティが根付くフロリダ州マイアミでの出来事を描いている。冒頭からいきなり妻子持ちのパイロットがおんぼろ飛行機でマイアミへと亡命する。その地ではポリシーの異なる様々な亡命キューバ人団体が活動している。あるグループはいかだで亡命を図る同胞を救う活動を。あるグループはキューバに民主主義をもたらすため宣伝工作を。あるグループは麻薬取引で得た収益でキューバにテロリストを送り込む。互いの思惑が交錯する中、FBIも黙ってみているわけではない。キューバ人内通者を金で雇い動向を探ろうとする。かつての祖国に妻子を残してきたパイロットはどんな選択をするのか。残された妻と子どもたちは売国奴の家族として後ろ指をさされながら生きていくのか。果たしてこの家族は再び会える日が来るのか!?という話で最初の1時間。どうせマイアミで新しい生活をスタートさせて幸せに暮らしたとさ。めでたしめでたし、だろ?と思っていたら大間違い。映画のポスターにある「TRAITORS OR HEROES?(彼らは売国奴か英雄か?)」という文句にも示されるとおり、後半1時間は売国奴が実は英雄だったというお話でした。もちろんここでいう”英雄”とはキューバにとってのそれ。この映画は1998年9月にマイアミで逮捕された5人のキューバ人スパイ「The Cuban Five」をモデルにしている。打倒カストロ政権を目指すテロ組織から国土を守った英雄たちだ。タイトルにもなっている「Wasp Network」とは一体何を指しているのか。最終的にどんな結末が待ち受けているのか。実際に映画を確認してほしい。
そもそもペネロペ・クルスとアナ・デ・アルマスが共演するスパイ映画なんて最高じゃん!というノリで以前から注目していたこの作品。ペネロペ・クルスのママっぷりが予想通りのぴったりの役どころ。それにしても前半に登場する亡命パイロット役がワグネル・モウラだったことには拍子抜け。あろうことかアナ・デ・アルマスとワグネル・モウラが結婚するなんて!(もちろん劇中での話)なぜこの二人に執着するかというと、皆さんご存知の2020年にNetflixで公開された『セルジオ』でもこの二人は恋仲を演じていたから。これだけ短いスパンで同じ俳優同士がそれぞれ別の映画でカップル役を演じることがあるのか。『セルジオ』ではワグネル・モウラがテロの標的となり命を落とすことで関係が終わる。『Wasp Network』ではワグネル・モウラが妻であるアナ・デ・アルマスをマイアミに残してキューバに戻ってしまうことで関係が終わる。ある意味で不幸なカップルを演じているという点でも共通している。そしてここが重要。両方の作品にアナ・デ・アルマスのヌードシーンが含まれているということ。もちろん彼女はこれまでにも過激なシーンに挑戦しているのは知られているが、もしかして単なる脱がせ要員?と思わずにはいられない。本人が本意でやっているのなら構わないけど…彼女はベン・アフレックと近いうちに結婚して数年以内に離婚するに1億キューバペソ。(いち日本のアナ・デ・アルマスファンの戯言でした)
セルジオ・デメロの伝記映画についてはこちらに書きました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?