【プレビュー】FC町田ゼルビア 2023年第18節 徳島ヴォルティス戦
こんにちわこんばんわ。ひだりです。
写真は試合終了後、入場者数記録更新のワンシーンです。清水サポのみなさんのお陰以外の何物でもないです。町田サポにとっても大きな学びをたくさんもらった一戦だったのではと思っています。
最高の天空の城を一緒に作っていただき、ありがとうございました。アウェイでも負けないぞ!
劇的勝利からのウィークデイ。
各種メディアの一段高まった熱量も感じつつ、チームに元気もらって気力は充実する一方、体の方がなかなか追いつかない感もあり、、週末まで、あと1日とちょっとです。
今回もどうぞよろしくお願いいします。
清水エスパルス戦 ざっくり雑感
1-1で終わったとしても「素晴らしい試合だった」以外の言葉がない、密度の濃い1戦でした。
カテゴリ3で手を叩きながら、正直、これは引き分けかなと思っていました。一番あきらめていなかったのは選手でしたね。
歴史的な神試を目の当たりにできた幸福。
DAZNのゴールシーン、高橋大吾が吉田豊と競り合ったところから切ってほしかった。
自分は上のように見てたんですが、DAZNのJリーグ・ジャッジリプレイで、このゴール前後の主審判断をナイスジャッジとして取り上げられ、そこで鄭大世と大久保嘉人が話していた見解がとても面白かった。未見の方はどうぞ。(36:05くらいから)
ヴェルディ戦のエリキ得点につながったダイレクトボレーに続けて、セオリーすらぶっ壊すチャンミンギュの魂の攻撃。見事ですし、これからも期待したい。
優勝に向けて良い空気を自らの力で引き寄せたゼルビア戦士たちには心から拍手を贈りつつも、空気だけで試合に勝つことはできないもの。
目の前の一戦に集中しましょう。
ここから、従来ゼルビアが苦手としてきた相手との試合が続きます。
J2を代表するスペイン系ポゼッション文脈テクニカルサッカーの雄・徳島ヴォルティス。
徳島ヴォルティスについて
メンバー一覧・移籍動向
ゼルビアサポ的に徳島の選手といえば、2018相馬ゼルビアのサイドアタックの一角だった杉森考起きゅんですが、今シーズンは4/23開催の11節以降はサブメンバー入りもしていない模様。
この群馬戦後半に徳島は今季はじめて3バックを試しました。ゴール前に人を割ける点で好感触を掴み、次の磐田戦で今季初勝利。以後、勝ち点を積み上げ始めました。
フォーメーション、戦術変更の影響で出番がない状況のようです。
後述しますが、今の徳島の戦い方はサイドで運ぶというより、ボールを奪ったらまず前線にボールを当てるところから攻撃をスタートさせる印象なので、杉森のサイドで運べるキープして仕掛けるといったストロングがあまり活きない状況なのかもしれません。残念。ホーム戦での来町待ってます。
また、サブで入ってくるのが渡大世、今シーズンここまで無得点ながらリアルストライカーの風格漂う歴戦の猛者。高めの位置でレーンをまたいだ動きをしかけてきたり、抜け目なさが漂ってきて存在が厄介。
徳島ヴォルティスの戦い方
J2、J1含めても特徴的なポゼッションスタイルを持つ徳島ヴォルティス。
フォーメーション:352(3142)ベース
人数をかけた中盤でのポゼッションで、機を見た鋭いロングボールでFWに良い形でボールを届けることを狙う。
FWがボールを持ったらまずゴールへ。先鋒のソリッドな突撃に前後して右から左から中衛がゴールエリアに侵入、渦潮のように雪崩れこんでくるその勢いこそ、徳島ヴォルティスの攻撃の流儀です。
柿谷+絶好調の屈強FW森海渡を活かしたシンプルな攻め
前線で高度な技術力を持つ“ジーニアス”柿谷、ポストプレー+シュートセンス・決定力のあるパワー系FW森海渡2トップによる速攻が強力。
ボールを収めた前線FWにしっかりゴールへ勝負させるのがメインの戦い方で、実際にチーム内得点者は森6ゴール、柿谷5ゴールと結果が出ている。
森海渡は、いままでの他チームのプレビューで徳島戦を見ていた時も出色のプレーをガンガン見せていて、正直惚れ込んでます。
大宮戦の1点目の裏抜けヘッド、2点目のミドルなんてカッコ良すぎる。
万能性高い良質FWなので、今夏J1も全然あり得る選手だと思います。セレッソとか、レッズとか……東京の三輪緑山に(ry
徳島のために全部やる漢・柿谷
柿谷はCF2トップの一角として高度なトラップ能力でボールを収めたかと思いきや、サイドに流れたり中盤に落ちてゲームメイクも担当する。前節・清水の乾にしても、リーグの傾向としてボールが落ち着く時間の少ないJ2に来ても、らしさ全開のプレーが継続できるのは本当に能力の高い選手の証明。
心に期するものがあり、覚悟を持って戻ってきたことが良く伝わるプレイぶり、レジェンドの風格がある上で、しっかり得点取ってるのが素晴らしく、いかにも柿谷という感じです。
手厚い中盤のタテ方向での連携
ボール保持時は3バックのラインを高く保ち、選手は上下のタテ移動でローテーションを繰り返しながら、ショートパス交換で空いたスペース空いたスペースへとボールを運んでいく。
相手を引き寄せた裏やズレを作ったブロック守備のスキマを突き、前線に浮き玉やグランダーのロングパスも差し込んでくる。
ゴリゴリのつなぎ倒すチームであることはスタッツを見ても明確。
西谷の切り込み
攻撃時の強力なFW2枚とともに、ワイドの位置で存在感を発揮するのが左MFドリブラーの西谷。スピード感と鋭角でボールを運ぶドリブルがもうずっと脅威で、ゼルビアも何度となくやられてるイメージしかない選手。
相手右サイドに深く切り込んでクロス、中央や奥に選手が入ってくる。
こういうところに力強く入り込む森海渡とは、パワー系とソリッド系で混ぜるな危険の相性の良さがある。
3CB+WB2枚による相手に応じた守備
守備時は3バック+状況によりWB2枚も下がって最大5バック。
基本的にはボールサイドに寄って狭く守る。大外レーンからピッチの幅中央までの幅をCB3人+WB2人の5人で埋めて、可能な限り前向きでの守備を維持する。
藤枝戦では守備時5311で藤枝のレーンを埋めてくる攻撃を迎え撃つ意図、金沢戦では守備時も3バック+WBはCBよりやや高いラインから2列目との挟撃に近い奪い方をしていたり、このあたりの守り方は相手チームの前線の枚数や攻め方に応じたやり方をしてくる模様。
町田相手には金沢でやってきた方向の、中盤ボール奪取+高い位置のダイレクトパス連携でプレスを剥がすテンションで向かってきそう
セットプレー
得点数そのものそこまで多くはないものの、セットプレーからのゴールがクロス・ドリブルと並んで4得点の最多タイ。
柿谷のキックがとにかく正確。
個人としてのひらめきと技術が頭抜けているので、セットプレー対応も気が抜けない
攻略のポイント
攻守構造上バイタルエリアが空きやすい
徳島は基本的に「3CB+2WBで狭く守って、タテに深く or 幅広く攻める」という指向性の動きを取る。通常の最終ラインも高い。
中盤でボール奪取したネガティブトランジションの局面で、徳島はタテ深い位置or ワイドに開いた位置から、自陣ゴール方向へとアゲンストに戻っていく動きを取る。
攻撃時・ポゼッション過程での動きに流動性がある分、帰陣までに時間がかかり、バイタルエリアのどこかには空きスペースが生まれやすい印象がある。
藤枝の全得点は、3CBだけが守備する状況での得点で、バイタルエリアが空く瞬間を狙い撃ちした攻撃だった。
素早いトランジションで高い守備ラインの裏を狙う
徳島は3CBを高いラインで設定し、タテの動き・パス交換で押し込んでくるため、中盤でボールをひっかれば、GK・3CB間に広大なスペースができる機会は多い。
3CBでは構造的に空くサイド裏を取るロングパス、デュークのヘッドでCB裏にボールを流し、エリキや平河が走り込む形はシンプルに効きそう。
中盤が守備に戻る前のタイミングで平河のサイドからの切り込みも有効そう。
寄せすぎずに圧をかける守備
ハイプレス型のチームで前線守備をおびきよせてパスや足元のテクニックでいなして疑似カウンターのような攻撃を仕掛けるのは徳島の十八番。
徳島ボール保持の状況では正面から寄せすぎず、焦れずにパスコースを切りながら前方向から圧をかけて前進を遅らせることが重要。
背後からのバックプレスは状況によっては有効そう。つるべの動きで、ひとりがバックプレス、ひとりが裏取りなどすると大チャンスあるかも。
イーブンボールへのアプローチと球際
逆に、イーブンのボールにはしっかり走り込んでボール奪取を狙いたい。球際には負けない。
徳島の攻撃的な姿勢は強みであり弱みでもあるので、徳島にとってつながるはずのボールがつながらなかった時に町田のチャンスが訪れる。
セットプレーでの得点
町田のストロングで徳島のウィークなので積極的にセットプレーは狙っていきたい。
ゾーン、マンマーク併用守備だと思うが、ニアに人集まりがちで、コーナーキックではファーからの失点がちょくちょく見られる。
土砂降りの天候は考慮する必要があるが、レノファ山口との試合ではロングスロー起点の失点もあった。
徳島がパスでリズムを作るチームでもあるので、プレイを細かく切って、ロングスローでじわじわ攻め続けるのもひとつの手。ヴェルディ戦のように、相手に気持ち良くプレイさせない。
CBとボランチによる森海渡のケア
収まる、ポストプレーできる、フリーで持たせれば破壊力のあるミドル。
徳島にとって森海渡が前線の起点なので、CBとボランチでしっかり監視しておきたい。
フィジカルが非常に強いので、単人マークでは振り切られるおそれもあり、森ばかり気にしていると絶妙なところに柿谷が侵入してくる。ボールが届く前に跳ね返す or 届いた瞬間の対応が重要。
まとめ
前節の清水戦ビッグマッチを含め5月後半の連戦を3連勝で終え、心身双方の疲労やゆるみが出やすいシチュエーション。黒田監督も相当警戒して対応してると思います。
相手の対策以上に、自分たちのやるべき仕事に手を抜かない、徹底して相手に仕事をさせない、一瞬の隙を突いてやりきる。
良いムードだからこそベクトルを自分たちに向けて、ブレずに続けたい今節です。
苦手徳島を倒して得られる自信は大きいはず。勝ってこそ次節以降へと力強く歩める。
勝ち切りましょう。共闘!
追伸)
いま注目を集めているチームの流れ弾なのか、唐突にスポナビ経由でYahoo に山口戦のプレビュー記事が乗りました。
清水戦の記事ならともかく、なぜ山口戦の記事だったのかはわかりませんが、突然載るのね。
取り上げてくれたどなたかがいるのか、アルゴリズムさんの仕事なのかわかりませんが、ありがとうございました🙏
※記事そのものはnoteで御覧いただいた方が見やすいので下記をどうぞ。
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