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【見どころ】FC町田ゼルビア 2023年第31節 清水エスパルス戦

こんにちわこんばんは。ひだりです。

8月も折り返しを過ぎ、台風の余勢で空気も少しは冷めるだろうと思いきや、まだまだ暑さが続きますね。
今週末も高温注意情報が出ており、清水戦当日の静岡の19日は、最高気温33度・最低気温27度……恐ろしい。

気象庁 2週間気温予報 https://www.data.jma.go.jp/cpd/twoweek/?fuk=50 より引用

天王山(その5)ジュビロ磐田戦を征す

自分でも驚くレベルで、予想通りの試合展開・推移を見せました。セットプレーで決まる可能性は感じていましたが、まさかPK2発は想像しなかった。

磐田の一定のファウル頻度は予想できたことですが、そこで暴走せず冷静に守備対応と守備裏アタックを繰り返したチームの勝利でした。

磐田戦の個人的燃えポイント

  • 高橋大悟のポジション&ブレスコントロール

  • 衝撃の藤尾無双

  • 交代シナリオの的確さと強度(後半投入が荒木・デューク・平河・下田・安井って、、)

  • 深津が降霊したおっくん魂のヘディングクリア

  • カテ3ホーム隣席に座ってきた強面黒T磐田サポ、86分で無事退席(怖かった……)

激熱の磐田戦を勝利で乗り越えるも、お盆中はなかなか執筆準備に時間が割けず、このタイミングですが、3位・清水エスパルス戦、見どころ行きます。

どうぞよろしくお願いいたします。

清水エスパルスの最近

前半戦のハイライトはこちら。

DFWチャンミンギュ炸裂の回だった野津田の清水戦。既に今年のハイライトのひとつ入りが確定している劇的フィニッシュ。実況原大悟さんの良い仕事に感謝。

前回対戦時のプレビューがこちら。

直近の戦績

Football LAB https://www.football-lab.jp/shim/match/ より引用

直近3連勝、8戦無敗の好調をキープ。

秋田・千葉・栃木を相手に勝点を落としている点は要注目です。
また今季、大槻さん指揮の元、要所を押さえたコレクティブな守備でプレーオフ圏を狙っている群馬も引き分け勝ち点1を確保。
基本的に「徹底型」の相手が不得手に見える星取で来ている点は、徹底志向のゼルビアにとって好材料です。

前回対戦と似た推移になりそう

本稿執筆にさきがけ、前回対戦時のプレビューをあらためて読んでみたのですが、今回直近試合のエスパルスのハイライト・過去試合を見て感じた印象とも大きく変わりませんでした。

基本的には前回対戦と同じような試合展開に推移していくよう予想されます。対面選手とのマッチアップ、個々のやりあい・抜き合い差し合いが激しく90分間続く熱量の高い試合。

ハイライト映像は今見ても、あの日のバチバチ感がグイグイ伝わってきますね。前回清水戦のレビュー記事あれこれ読んでおくのも参考になるかも。

秋葉カラーの浸透

シーズン序盤の不調により、ゼ・リカルド監督から秋葉監督への監督交代を経て数試合という状況だった前回対戦時より

  • 奪ったら総員前へ攻撃的に

  • 奪われたら、しっかり追いかけ、プレスし、食い下がる

という、ハードなランニングとトランジションを基盤とする秋葉監督色がより浸透したチームになっています。

個としてチームとして高い攻撃意識で攻め倒す

ボール奪取時、前線に上がってくる枚数が多い。
乾、チアゴサンタナ、カルリーニョスジュニオ、中山など個で仕掛けられるタレントで相手守備者を揺動しながら、スルーパス、ワンツー、サイドチェンジからのクロス、こぼれや落としたボールでのミドルなど攻撃方法を豊富に備える。

静岡勢2連戦。ジュビロの強みがサイドアタックと縦クサビを起点とした鋭いカウンターだったのに対し、清水はボール奪取後はドリブル前進がファーストアプローチ。攻め上がる選手で幅も埋め、前方向へアグレッシブな姿勢を見せる。

局面で個のスキル、相手の裏をかくプレイを見せようとする意識はジュビロと同様に高く、個人技術を原点に置く部分に静岡のこだわりを感じる。

そんなサッカーの中でトップ下でボールを持てて失わない乾の存在がデカい。乾に自由を謳歌させたら勝負は決まってしまう。

日本における「サッカーってこういうスポーツだよね」と感じられる、王道感あるサッカーを見せてくれる清水。
ボールの運びや攻守の展開のテンポが小気味よく、ハイライトや過去試合見ていても、どの試合も楽しかったです。流石オリテン。

スタッツに見る彼我の状況

身も蓋もないのですが、今回の対戦がどういう対戦かというのはFootball LABのプレビュースタッツ比較を見るとクリアに見えてきます。

以下がっつり引用です。

チャンスビルディングポイント

チームスタイル

ゴール期待値

チャンス構築率

攻撃を中心に、ほぼすべての指標で清水優勢のデータを示しています。清水は不調だった監督交代前の時期も含んだデータである点を考慮すれば、現在値は全体にもう少し高いところを行っているかもしれません。

こうしたデータの中で、町田側優勢とされている項目は

  • チャンスビルディングポイント:守備

  • チャンスビルディングポイント:セーブ

  • チャンス構築率:成功率

有意な差を確認できる形で、町田がポイントを取っているのはこの3点のみ。

つまり、勝ち筋は守って、塞いで、1つのチャンスを決め切る。いつも通りです。

実際は両チームのデータ値もかなり近接する項目が多く、今節は本当に両チームが互いに仕掛け合い守り合う、そんな状況が終始続く試合になりそう。
少なくも町田としては、Jリーグ屈指のアウェイ環境の中で瓦解せず、そういう試合展開に持っていきたいところ。

攻略のポイント

バイタルエリア攻略

自陣ブロック守備では選手たちのゴールを塞ぐ意識が強く、マンツーマン気味の対応を粘り強く繰り返す性質を逆用して、前線が中に入るアクションを取ることで守備者を押し込み引きつける。
ゴールエリア内の選手にゴール前対応を強いることで、バイタル付近から入り込む2列目やボランチが瞬間的な自由を得られるタイミングが来る。
バイタルエリアに入り込む選手の意表を突く攻撃参加がカギ。ミドルシュートやサイドへ展開してのクロスなど有効そう。

栃木戦の1失点(5:38ごろ)
前線がゴール前守備を引き付けた手前にクロス、後方から入り込んできた山田のヘッド。

ジェフ戦の1失点目(1:17ごろ)
前線が最終ラインを引き付けた上で遠目から見木ミドル。

トランジション強度、鋭さが超重要に

一瞬のスキが命取りになるゲーム。対面のカバーで強度で負けないことが重要。

中途半端なプレイ進行は危険。前回対戦時、エリキの独力カウンターからのボール逸にはじまった高速カウンターで失点を喫したことをあらためて再確認しておきたい。

清水が攻撃的に出る時間はそのままカウンターのチャンスなので、きっちりと耐え、奪い、手数をかけない速攻で決め切りたい。

乾のケア

当たり前すぎるほど重要な乾のケア。
攻撃のタクトを振るう乾を抑えることが、そのまま清水の攻撃性を抑えることにつながる。

日本代表レジェンド級のドリブラーを1on1で止め切るのは至難の技ながら、行くべきところはしっかりとプレスをかけ、他選手とのチャレンジ&カバーでゴール方向を埋め、効果的なプレーができないよう圧をかけ続けたい。

プレスコントローラー・高橋大吾

前節・磐田戦でも地味ながら出色の動きを見せていた高橋大吾。

相手DFラインおよびMFの中間ポイントに入り、相手ビルドアップに絶妙な牽制をかけるポジショニング。前線守備のプレスコントローラーとして、時にスペースのケア、時に前線プレスの起点としてFW追い抜いてプレッシャーをかける姿に、昨年までの平戸のイメージが色濃い「町田の10番」の新しいスタイルを見た気がしました。

前回対戦時の決勝ゴールも、最初の起点は高橋大吾のクロス〜跳ね返しに大悟が空中戦競り合ったところからはじまっていました。身長差をものともしない10番のハードワークは、あの試合に確かな影響を及ぼした。

平河や藤尾などアタッカーを中に入らせる動きはもちろん、自ら中に入る動きも見たい。北九州時代ウチのゴールに突き刺したミドルも期待したい。

たぶん、うちのサポはみんな大悟のああいうゴールを待ってる。
古巣相手に「町田の大悟」の躍動を期待したい。

町田らしく前向きな守備で対応する

Football LAB https://www.football-lab.jp/summary/cbp_ranking/j2/?year=2023&data=defense より引用

エスパルスは得点数で磐田と並びリーグ最多の54(3位町田50)、失点数で見ると、ヴェルディ22・町田23に次ぎ清水24の第3位。
圧倒的攻撃力と堅守を兼ね備えた相手です。

磐田とは少し異なる意味で、攻守のスキを積極性・攻撃的マインドで埋めてくる。畳み掛けられてもブロック守備で焦れないことは非常に重要ですが、引きこんで耐える防戦一方では限界がある。

いつもの町田らしく、ハイプレス・ミドルプレスを状況見ながらアグレッシブに仕掛ける、前向きな守備で迎撃を続けたい。眼の前の相手に負けない、選手の闘争本能をガツンと清水にぶつけて対峙してほしい。

そうした先に一瞬のチャンスを見つけたならば、その瞬間を掴み取り、手数をかけず一本中一本で決めきりたい。

まとめ

清水エスパルスの挑戦者宣言は本当に驚きでした。相手を間違ってませんか?町田ですよ?

界隈にとってはほのかに記念的なツイートポストでもありますが、FC町田ゼルビアはその源流として「清水FCを撃破するために創設されたチームである」ことをいま一度心に留めておきたい。

1981年の全日本少年サッカー大会は、実に42年前の出来事。古くからの歴史を辿れる対戦相手と、これだけの素晴らしい舞台で試合ができる、想いを馳せることができるチームが我が街にあることの幸せよ……。

清水エスパルスは、ゼルビアのアイデンティティに関わる対戦相手。ゼルビアには、清水、静岡にチャレンジし、町田の、東京のサッカーをまた1歩前進させる責任を果たしてほしい。

我が家はDAZN観戦ですが、当日はビジターも既に満席、相当の混雑が予想されるとのこと。

現地組の皆様、チケットQRコードはスクショして、飲み物・塩分しっかり持ち込んで、くれぐれも熱中症に気をつけて戦ってきてください。どうぞよろしくお願いいたします。

磐田・清水と静岡を代表する2強を打倒し、今季の町田の進化/真価を証明しましょう。勝つぞ!共闘🔥

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