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【プレビュー】FC町田ゼルビア 2023年第17節 清水エスパルス戦

こんにちわこんばんわ。ひだりです。

平日越えた疲労感と、界隈いろいろありまくる感情の波がちょっと大きすぎて、頭が働きづらく、細かなことをやや考えづらい状況ですが、今回も行こうと思います。
どうぞよろしくお願いいします。

レノファ山口FC戦 ざっくり雑感

ミッドウィークの今年初ナイター、完勝でした。素晴らしい。

レノファとは互いに昔からあった「ホームが勝てない」流れ、昨年は2タテを食らっていたのもあり、野津田での試合でも安心感はなかったのですが、今年のチームは点を取って、しっかりしめるところしめて、スキを見てPK一指しして、試合全体をコントロールしての勝利、見事でした。

プレスのいなしや間受け、サイド攻略など、押し込まれる機会もちょいちょいありながらも、きっちり無失点で抑えて勝ち切れたのは良かった点。

ただ、決定的なシーン自体はいくつか作られていて、そうしたシチュエーションを次の相手、清水は見逃してくれないでしょう。ある種、山口の後に清水という流れは、対応のトーンとしては案外悪くない流れなのかも。

専心すべきは常に目の前の一戦。今シーズン前半戦最大の山場を迎えました。
J2最強のタレント軍団・清水エスパルス。

清水エスパルスについて

メンバー一覧・移籍動向

さっかりん http://soccer.phew.homeip.net/contract/list/# より引用 
さっかりん http://soccer.phew.homeip.net/team/?team=%C0%B6%BF%E5&year=&sort= より引用

いや、強い。ほんとメンバーの高みと厚みが、ちょっと群を抜いている。
昨年のJ1得点王チアゴ サンタナ、日本代表守護神ドイツ・スペインを止めた男・権田にロシアW杯日本代表におけるアイコン・レジェンドのひとり乾。なんでJ2(ここ)にいるの???

他もゼルビアキラーのディサロ、北川・白崎・岸本・神谷・井林・北爪健吾・吉田豊・高橋祐治……本来であればぶっちぎりで上位にいて普通というくらいの陣容。

秋葉監督の就任以降、めちゃくちゃなペースで得点・勝ち点取って進んでいますが、それがまあ、普通に本来だよなぁって気はする。

清水エスパルスの戦い方

清水のスタイルというか、メンバーだけ見ればあまり説明するまでもない感じもする。。

得点シーンがそれはそれはいっぱいあるので、大量得点取った試合のハイライトを並べておきます。

フォーメーションは4231。
良い距離感でのショートパス・ポゼッションをベースに、秋葉監督由来の「攻撃的に前へ、前へ」という姿勢が色濃く出ているチームです。

  • 強烈な個

  • ハイテンポで正確なパスワーク

  • 積極的に奪いに行く守備と、奪ったら全員で前へ

  • ダイレクトプレーによるシンプルな打開

  • 精度高く、相手のミスを逃さない

ダイレクトパスで崩しに入った局面のスピード感が非常に速い。
パススピードも人の動きも速いから結果テンポも早め。
一瞬のポジティブトランジションから、あっという間にゴールを取り切れる。

一人一人のスキルが高く、上手い。
パスや展開が多少ズレても個人戦術の範囲でリカバーして攻撃を継続できる。

そんな中でも、トップ下あるいはセカンドストライカー的な動きをする乾の動きがやはり秀逸。ハイテンポのサッカーを進める過程、個人の視野・スキルでゲームに変化を付ける能力が尋常じゃない。
敵味方入り乱れる群衆に一瞬見えた(空いてるわけでもなかったりする)スペースを、足一振りでビッグチャンスに変換してくる。達人すぎる。

攻撃も守備もアグレッシブに、という方向でチームの意思が統一されているので、選手全員が失敗を恐れず、勇気を持ってアクションできているのが良い結果につながっている印象です。良い意味で前のめり。
ゼ・リカルド前監督指揮下では停滞していたチームに喝を入れ、一気に反転攻勢へと持っていく秋葉監督の強烈な指導力たるや。

逆に言えば、監督変更から間もない中で、失敗ゼロという方向の完成度を持っているチームとは言えない。
攻め疲れなのか、千葉の執拗なプレスの効果か、千葉戦後半ではパスのエラーがそれなりな回数見られた。

サッカーである以上、どんなに強い相手であれ隙はあるものですが、千葉戦までの各試合で6点だ9点だと奪っておいて、まだまだのびしろがある状態のチームであることが恐ろしい。

ビジター席すべて売切にする大量のサポーターとともに、今年最強の勢いで到来するアウェイチームになるのは間違いなし。

今後の優勝争いを優位に進めるためにも、ゼルビアにはこの相手の勢いを全力で止め、凌駕するためのチャレンジが求められます。

攻略のポイント

90分集中切らさず、清水が「気持ちよくプレイできない」時間をどれだけ長く保てるか、その上で一瞬のスキをゼルビアの槍でどう突くかが重要な1戦になります。

コンパクトな守備網と球際で負けない

毎節の重点であり、今節の最重要ポイントであり勝利の大前提。

一瞬の余裕を与えれば相手を鋭く切り裂ける能力を持ったチームなので、一瞬の余裕も与えない、逆にスキを作れば刺されると警戒心を与えるレベルの圧と強度を打ち出す必要がある。

右のケア重要らしい。

連動して塞ぎ、寄せる

ファーストディフェンダーと2番目、3番目の守備者が連動してゴール方向を塞ぎ、スペースを消しながら寄せる。

単騎でのやみくもな寄せは裏のスペースを生みエスパルスの好物を与えるリスクしかないため、圧をかけていく流れの中でも、まずゴール方向のスペースを塞ぐ動きが重要。

塞げば清水のアタッカーは横にズラしながらor裏へのチャレンジを試みてくるのでデュエル発生。サイドに誘導して、ミドルサード深い位置では思い切り寄せてハメる。

ボール周辺を面で押さえる

ボール保持者だけにフォーカスしてしまうとダイレクトパスの連続であっという間に置き去りにしてしまう。
ボール位置を中心に2〜3人でゴール方向の面をケアして、ユニット連動する3〜4人をケアすることが重要。

ボール奪取からの速攻・カウンターによる先制点獲得

今のゼルビアがストロングを活かして1-0 の状況を作るとすれば、カウンターまたはセットプレイのどちらか。

エスパルスが超攻撃的なスタイルだからこそ、逆を突くチャンスは出てくるはずなので、デュークを前線の起点に、エリキ・平河の爆発的な槍で突き刺したい。

虚を突くセットプレイ

ゴール前には絶対的守護神・権田が控えており、そう簡単にゴールを落とせるはずもない。
GKを無効化するようなデザインされたセットプレイも見たいですね……来るぞ来るぞと警戒もされているはずなので、その裏をかく一手を遂行できれば、会場のボルテージは否が応でも上がるだろう。

高めのロングスローに対するボール処理

翁長が投げれるなら、クリアしにくい質の、高めのロングスローは試したい。

千葉戦の失点はゴール前に投げ入れた西久保のロングスローがゴールエリア内でバウンドしゴチャゴチャした局面から生まれました。
米倉のアクロバティックなゴールは素晴らしかったですが、その10分前くらいにもロングスロー対応へのエラーはあった。後になってみれば、間違いなく失点の予兆がありました。

ゴール前でのボール処理については、秋葉監督が試合後コメントでも言及はしていたので、対応の整理はしてくるとは思います。
かといって、連戦下の中、整理すればすぐ完璧にこなせるとは限りません。

「過去の試合で起きた現象は、以後の試合でも再現される」というのは、昨年からプレビュー執筆→試合観戦を繰り返す中で何度となく見てきた展開で、確度の高い法則です。

なので、今節でも全然起こり得ると思います。可能性があるなら必ず試しておきたいアプローチです。

まとめ

ここに来て、ゼルビア関連の話題があちこちに増えてきたこともあり、情報の多さと環境の変化に、少し頭と心が疲れてきました。。

それでも、今節は、ただただ勝ちたい。毎節そうですけど、今節は、ただ目の前の一戦を、本当に勝ちたい。

この感覚は、昨年5月のバクスタこけら落とし・アルビレックス新潟戦以来の雰囲気な気もします。
あの試合の80分過ぎあたり、攻勢を強める新潟に畳み込まれ自陣に釘付けにされた局面で、決死の対応で攻撃に耐える選手たちを手助けしようと、自然とスタジアム全体から湧き上がったサポーターの拍手、すごかった。必死に手をたたきながら、泣きそうになった記憶がある。

5月ってそういう展開になることが多いものなのかな。今回も見れるだろうか。

ここまでチームに関わった多くの選手・監督・スタッフ・サポーターなど先人の努力と奮闘の積み上げとして、今、今年の状況がある。
サポーターの数で他所に胸を張れないのは事実ですが、町田を見続けている人々の多くが、チームがどれほど努力をしてきたかを知っている。充実の時代も逆風の時代も、その過程で思いがけず失ったものや悲しい別れもそれなりに。

そういう諸々全部乗り越えて、今年こそ、なにかを変えられるかもしれない。
今のゼルビアがそういう期待感のあるチームであることが嬉しい。
そんなチームのために、町田のために全力で戦ってくれる選手たちに、自分にもなにかしら、できることはあると信じて、明日は天空の城へ向かいます。

心ひとつに、ビッグマッチを勝ち切りましょう。共闘!

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