ヴァンフォーレ甲府戦 試合前プレビュー(2022年 J2 第41節)
昇格争いの終わり、そして
こんにちわ。ひだりです。
栃木戦、非常に悔しい敗戦となりました。
めちゃくちゃ悔しい一方で、栃木が見せた細かく数的優位の局面を作るポゼッションと、逆に縦に蹴るを織り交ぜた戦い方、そして絶対に勝ち切る守り切るという強い意志に非常に輝くものが感じられ、プレビューで感じた通り、本当に良いチームだなと感心させられました。
ゼルビアのFWやアタッカーが前に出てもボールが後ろに下がるサッカーが続いてしまっていた要因はチームの自信のなさ、バイオリズム、メンタルの問題もあるものの、栃木のサッカーが素晴らしかったからだと思う。
塩試合という声もあったけど、負けたのがゼルビアであることを抜きにすれば(w)、フィールド内で起きていた駆け引きは高度で、個人的には面白いサッカーが観れた満足感はあった。
宮崎鴻良かったなー頼もしい選手だ。
試合後に高萩が挨拶に行って栃木サポのみなさんが盛り上がるのは、FC東京でも出るといつも期待感持てる選手でもあったので、愛されてんなーと相手チームのことながらちょっと嬉しくなりました。
さて、ゼルビアとしてはこの敗戦で今シーズンのプレーオフ進出の可能性が消滅。来年のJ2継続が確定しました。
大きな変化、岐路となる状況下、後任の報道も。
黒田監督も非常に驚きですが、追って報道に出た岡山から強化部長を招聘という話は、期待度大きいですね。唐井さんの後任となると、闘えるチームの枠組みを理解している人じゃないと難しいでしょうから…。
まあ、でも来年の話です。様子を見てみよう。
とか思ってたら
いろいろありすぎて感情が追いつかない感じですが、水曜は天皇杯王者、日曜はJ2王者と連戦するという今年の荒ぶる日程くん。
そして、今日発表のあった和田タスクさんのスタジアムDJ退任。さみしすぎる。
スタジアムに行く、というのはタスクさんの声を聞きに行くということとほぼ同義なので、来季、タスクさんの声のないゼルビアは今はまだ想像しづらい。
こういうことになってはじめて気づく、毎シーズン存在した当たり前な日常がいかに奇跡的だったかという真実。
いろいろの兼ね合いで早入りは難しい見込みだけど、ラストスタメンコールはどなたかtwitterなりで上げてほしいな……いっそ公式であげてくださいよ。週末にできなくなったわけだし、、もちろんゼルつくで密着も歓迎ですよ。
このプレビューについて
いろいろな想いが去来する秋中ですが、2022天皇杯王者・ヴァンフォーレ甲府の試合前プレビューです。
分析にあたってはDAZNで見られるヴァンフォーレ甲府戦のハイライト+フルマッチ(前後半15分以降)をざっとチェックして、
・どんな戦い方を志向しているのか
・どんな形で失点しているか
・特徴的な選手は誰か
あたりを気にしながらチェックしています。
今回のフルマッチはもちろん天皇杯 vs広島戦!そして岡山戦、栃木戦をラッシュでざっとチェックしました。
ヴァンフォーレ甲府の状況について
いま日本で最も熱いサッカーチーム・ヴァンフォーレ甲府。
本来は10/16(日)にJ2リーグ ゼルビアとの対戦予定日でしたが、ヴァンフォーレ甲府の天皇杯決勝進出により、天皇杯決勝当日と重複したため、ゼルビアのホーム最終節を平日にずらして開催することになりました。
それいろいろどうなんだと本当に不満だらけなんですが、愚痴にしかならないのでまあ割愛。
J2では直近7試合で7連敗中、11試合勝利なし。
一方、天皇杯でのJ1相手の上位戦で5連勝という謎進行。
でもDAZNでJ2での戦いをあらためて観てみると、「あ、広島戦でもやってたなこれ」みたいなシーンがちょいちょいとありました。
J1相手で確かに守り方、ボール保持の仕方は違いましたが、自らボールを前に運ぶ局面は、いまの甲府の「いつも通り」のやり方をやってたんだなと理解しました。
特に
パス&ゴーで相手SB裏を取るサイド攻略
中央でボールを運ぶ際の後ろが前を追い越す動き
あたりがチームのやり方として顕著。
前方のスペースを埋めて埋めて、相手守備を牽制しながら長谷川元希、鳥海あたりがバイタルで攻撃を指揮する感じ。
最多得点者はその長谷川元希、高さ強さ速さ兼ね備えたウィリアンリラと天皇杯では得点+前線からの献身的な守備で甲府のトリガーとなっていた三平が同一で8点取っている。FW宮崎純真は天皇杯直前の13日のトレーニングで怪我をしていたようで、今節出れるかは時期的に不透明。ゴールへの執念がプレイから見える選手なので、出場するとゼルビアには厄介かも。
リーグで5点を取っている地元出身のDF須貝のマルチロールさも素晴らしいですね。天皇杯120分出場だったので連戦は厳しいかもしれませんが、賢い選手っぽいので注意が必要そうです。
Football labのスタッツ見ても、AGI(攻撃の際にどれだけ相手ゴールに近づけたか) 3位、KAGI(守備の際にどれだけ相手を前進させなかったか、相手を自陣ゴールに近づけなかったか) 4位と、攻守バランスが極めて良いんですよね。
その一方でゴール1.1(15位)、シュート成功率 8.3%(19位)と決めきる部分に難が生じ、被シュート成功率13.0%(22位)と、しっかり守備は敷いているがそれでも打たれると点を取られてしまう、そうした状況下での現状J2 18位という順位になっています。
打って入らず、打たれてワンチャン決められる、みたいな属性だけ見ると、なんか今季のゼルビアを見ているみたいですね……実際、甲府のリーグの試合を見ていてもそのモヤモヤした状態は、どこかゼルビアのチーム状態とかぶって見えます。
とはいえ、天皇杯を獲得〜そしてリーグでの成績低迷を理由に吉田達磨監督の退任が発表されました。
リーグでの結果は伴わないものの天皇杯でこれ以上がない成果も獲得し、課題とともに大きな未来を残しての監督退任、いま意気を上げずにいつ上げるの?と言わんばかりのヴァンフォーレ甲府のチーム状況です。ブラボー。
なお、うち
大激震オブ大激震で、なんかあちこち賑わして甲府と別方向で日本で二番目に熱いチームになってしまってるのでは説もありますが……まぁ、でも様子を見てみよう……様子を見てみよう……(大事なことだから2回)。
まずは試合です。
ヴァンフォーレ甲府の町田対策
吉田監督のサッカーをやりきる
天皇杯に続けて中2日の試合で時間がありません。
対策よりもいかに自分たちのサッカーをやりきるかが重要です。
割り切った守備フェイズでの集中力は天皇杯で実践、やりきりました。これ以上はない成功体験。
その感覚を忘れずに、連戦対応のためのメンバー変更を含めた編成で、チームとして目指す「きちんと守る、正しくつないで鋭く動く」やり方をやりきれるか。
ミドルプレスに集中
前線守備よりは、ミドルプレスを中心に、ゼルビアにボールを前に出させない、ボールを後ろで回す悪癖を誘発させたい。
また、中盤でボール奪取できれば、一気に敵陣スペースを突く挙動をチームとして行えるのは天皇杯決勝でも証明済みです。
前線守備を行う場合、後衛もそれにともなって頻繁に前のスペースを埋める必要があり、90分を通じたゲーム体力的に対応が厳しくなることが予想されます。
守備で消耗するよりは、FWはボールを収める起点になり、ゼルビア守備陣に圧をかけ、テクニカルな中盤アタッカーの上がる時間を作る/裏抜けでゴールを狙うに集中させる方が良さそうです。
セットプレー
あまり時間がない中で、効率的に点を取る方法として、セットプレーの準備は一定してくる気もします。
天皇杯でも直近のリーグ戦でも、ウィリアン・リラの強さは明確なため、奇をてらうものではなく、CKをリラに直接、ニアのストーンに充ててスラしてリラ、どちらも一定の破壊力があります。
天皇杯、広島戦でも見せたようなポケットを取る動きは秀逸なので、ゼルビアは引く部分は引いて、前向きでハッキリした守備で対応したい。
町田のヴァンフォーレ甲府対策
ポポヴィッチサッカーをやりきる
公式が言ってるくらいで、もう本当これだけ。
残念ながらJ1昇格という結果は出なかったものの、今シーズンのチーム、メンバーは人数不足はあったものの、質的には非常に高く、大きな可能性のある編成だったと思います。
だからこそ、このメンバーで昇格したかった。本当に本当に悔しくはあるのですが、いま一度、相手守備を置き去りにする、バッキバキにソリッドなポポヴィッチ監督のサッカーを、ホーム最終節で表現してほしいです。
ワンタッチパスの連携にも、もうやれるかぎりチャレンジすればいいよ。しばしお別れのタスクさんにゴールのコールしてもらおう。何度も、何度も、何度も!
チャレンジャーとして、天皇杯王者を倒そう。
ボール奪取からスピーディーな縦への攻め
甲府の失点パターンとして、アタッカーがプレスにチャレンジしたところを交わされ、間を置かず一気に前線や裏へのパス。守備陣が対応遅れて、手数をかけずにシュートまで持っていかれる、という展開が少なくありません。
これは、後衛が前の選手の動きを見て動きを決めるため、前の選手のプレスが失敗すると瞬間的に、前に詰めるか、裏のスペースを消すか、判断に迷いが出るタイミングが構造的にあるからだと考えられます。
なので、
ボランチラインで前向きにボールを受けるor前を向く
ボールを受けたらアタッカーを信じてすぐ前へ
アタッカーはボールが来ることを信じて前に走る
ことが重要です。
高江、頼むよ。
中盤にプレイの選択肢を与えるために、サイドバックも高い位置を取りたい。リスクはCBが管理し、カバーすること。
セットプレー
結果として得点源としてなかなかドライブさせられなかった今季のセットプレイ。
今後に向けて互いの情報がフローしている中での両チームの対戦。やりづらい空気だが、厳しい試合だからこそ様々なバリエーションでゴールに迫りたい。
また、ニア、ファーでの競り合いプラスでこぼれ球に飛び込むアクションがほしい。
一発狙いやひねりすぎな変化プレイが多く今シーズンそうした泥臭いゴールの記憶があまりないので、ゴールへの執念を見せてほしい。
まとめ
あるいは明日のセレモニーで一部、なんらかの発表はあるかもしれませんが、シーズン終了後のことはシーズン終わってからの話。いま集中すべきは目の前の一戦です。
ヴァンフォーレ甲府という素晴らしいチームをホームに迎えてのホーム最終節。
日本中が注目するチームのリーグ再開試合が最終節なんてイケてるじゃないですか!明日のJリーグはうちらの試合だけなので他サポもたくさん観てくれることでしょう。いろいろな目線で。。
選手監督運営サポも、町田に関わるみんなで全力で楽しみましょう。そんで勝ちましょう。
共闘!
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