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【プレビュー】vsFC東京 ずっと待ってた「はじめて」の飛田給【FC町田ゼルビア2024年第9節 挑戦J1】

こんにちわこんばんわ、ひだりです。写真は僕のGoogle Photoに残ってた最古の味スタです。

今週は平河・藤尾の出場したU23日本代表 中国戦、ルヴァンカップ ギラヴァンツ北九州戦と試合が続き、楽しいながらもせわしないウィークデイが続きます。

そんなこんなもあって、少し時間がかかってしまったのですが、今年、一番特別な、最も楽しみにしていた試合がやってきました。

ゼルビアの試合を観るようになる前から、Jリーグ観戦という日常エンタメを教えてくれた恩義あるチーム、チケット+タオマフが付いてくるクラブサポートメンバーになって年1〜2程度観戦していたので、ゼルビアの次にたくさんタオマフ持っているチームでもあります。

「いつか味スタアウェイに、ゼルビアユニ着て行けるといいな」

物理的にはとっくに緑の東京で何度も行ってるんですが……そういうことじゃなく、十数年来の青赤サポな友人とよく話していた「いつか」が、ついにやってきた!

FC東京戦プレビューです。どうぞよろしくお願いいたします。


FC東京の現状

監督

FC東京の監督はモフモフピーター・クラモフスキー監督。
2018年横浜Fマリノスのアンジェ・ポステコグルー監督のチームのヘッドコーチとして来日。2021〜2023年までモンテディオ山形で監督をされていたので、黒田体制前後でゼルビアとの対戦経験も豊富で、名誉J2民みたいなゼルビアサポ含むJ2勢にも結構おなじみの存在です。

昨年、J2でクラモフスキー監督が指揮するモンテディオ山形戦と対戦した時のハイライトは以下。

エリキ・エリキ・アラキで勝った2023序盤モードらしい試合でした。

クラモフスキー監督との対戦で印象の強いシーンといえば、モンテディオ山形時代2年目の山田康太ゴール。2022年4月のJ2月刊ベストゴール。トラウマ。

サイドアタックをちらつかせて守備者を引きつけ産まれた中盤のスペースを、推進力あるドリブラーが間を塗うように駆け上がる。

クラモフスキー監督は、ポゼッション戦術の中で選手の個をしっかり活かす配慮があるんですよね。
FC東京の試合をいくつか見ていてもこのスタイルはかなり踏襲しているし、個を生かしたアタックができる人材は、山形時代よりも豊富に揃っています。

選手(IN・OUT・一覧)

フットボールチャンネル https://www.footballchannel.jp/fctokyo-transfer-2024/ より引用
Jリーグ公式サイト https://www.jleague.jp/club/ftokyo/player/ より引用

このうち、今節はMF安斎颯馬(FC東京U-15深川-青森山田-早稲田)が前節ヴェルディとの東京ダービーでの黄色2枚退場により出場停止、MF松木玖生(青森山田)、MF荒木遼太郎、GK野澤大志ブランドンがU23日本代表選出により出場しません。

SBバングーナガンデ佳史扶も最終選考段階までU23日本代表に残ってはいたものの、1チーム3人までルールもあり、今回のU23アジアカップのメンバーには入りませんでした。
これは佳史扶の実力落ちではなく、FC東京側のチーム事情も考慮した上での判断だと思われます。

もはや東京のサイド前進でコア人材すぎて、確かにここ持ってかれたらどう運ぶ?の部分が不安定化し、松木・荒木を外した場合以上にキツそうというのは直近の試合を見てるとわりとクリアにわかります。

守備442攻撃4213

ボール非保持:442

前線の2+中盤サイド、ボランチが相手ビルドアップに対してなるべく同数でハメに行く。奪えればそのままショートカウンター発動。

プレッシングで相手のパス回しを妨害しながら、相手の縦クサビや不用意な横パスに対して、SBやボランチの飛び出しでインターセプトを狙う。奪った勢いそのままドリブルで運んでカウンター発動。

ボール保持:4213

両サイドバックが高い位置を取り、最終ラインにCB2枚が残ってビルドアップをスタート。ボールサイドのCBにアンカーの位置まで降りてくるダブルボランチの片方がサポートに関わりながらSBへ展開。
SBは

  • そのままドリブルで運ぶ

  • 前線3枚へのロングパス

  • トップ下とパス連携しての前進

3つの選択肢を持ち、攻め上がり前線攻撃にも関わっていく。

この過程、トップ下は中盤でボールを受けられる位置を取るよう縦横無尽に動き回る。創造性を発揮し攻撃をコントロールする役割と同時に、中盤でボールを奪われた際、素早いプレスでSBと連携して即時奪回をサポートする。

東京の第1手はサイドアタックですが、サイド前進と強力な前線アタッカー活用をコントロールし攻撃にアクセントをつけるド中央の役割にハマっているのが松木玖生であり荒木遼太郎。

だがこの2人も町田の平河・藤尾と同じく、U23日本代表で離脱中。昨日のルヴァンカップではFC東京U-15むさし〜FC東京U-18出身・順天堂大学経由で入団した生え抜き・寺山翼がトップ下の役割を担っていました。(ときどきFW位置の小柏がゼロトップっぽく下がってスペースを使っていたようですが)

中盤ロンドから縦への運び

クラモフスキー監督のポゼッションサッカーは、選手同士の互いに斜めの位置どりを常に作り続け、中盤でロンドのように三角パスを回し、プレッシングを回避しながら相手守備を動かしていく。

隙ができたところを縦の楔や、フリーなエリアにパスを通してドリブルで前に運ぶ。

ドリブルを活かした前進

前線・中盤・サイドに推進力の高い選手を揃えている。
仲川、俵積田、遠藤啓太、バングーナガンデ佳史扶も高い身体能力で縦の奥を突ける。鹿島戦では白井インターセプトからのゴールも。(今節出れないけど安斎も)
相手の状況見てレーンチェンジしての可変も加えながらヌルヌルと内レーンに入り込んでくる。

中盤〜前線にかけてはサイドアタックで引き付けて内レーン、内レーンで詰まったらサイドアタックという攻撃の循環。
特にインターセプトや密集を抜け出したタイミングで見せるドリブル前進は、推進力やキレのあるアタッカーが活きる局面で、攻撃のスピードが一気に上がり脅威。

ゴール前の狭いスペースで瞬間的に決め切れる個

個のレベルで言えばリーグトップクラス。
前節東京ダービーでの遠藤渓太2発のように、アタッキングサードのスペースでボールを収めさせてしまうと、狭いスペースかつ時間がない中でも、瞬間の隙を突く1発を打ち抜く個がある。
神戸戦で見事に武藤にやられたやつに近い事態はあり得るため、ゼルビアとしては絶対にゴール前で余計なスペースを与えたくない。


ハセケン、フィッカデンティ、アルベルと監督が変わっても、良い時のFC東京は総じて守備時の選手間の距離がコンパクトで、相手が回避しても回避しても選手のプレッシングが飛んでくる、良い守備からゲームのリズムを構築するイメージが強い。少なくも良い試合ができている時はおおよそそういう時な気がする。

また、全体的な攻撃のトーンは、あらためてまとめてみると、昨年山形でやっていたものと大枠は同一なのかなと感じました。
今回、FC東京の強み洗い出してみた中で昨年のモフモフ山形プレビューとおおよそ一緒なところもちらほらあることに気づいた。

山形時代との違いとして最も大きいのは、攻撃局面での走りや前進の鋭さ、中盤での刈り取りの強さといった、個のアスリート性能+シュートやパス精度など質の部分です。

個の質でいえばJ1でもトップクラスな人材が揃っているFC東京なので、質の向上がそのまま山形時代以上のプレースピード、緩急メリハリが出ていて、見ていても「あーそう運ぶよね」と、非常に納得感のある、良いサッカーをしてるなと感じます。

あとは、守備時(非保持)442ブロックでの対応が山形時代よりもハッキリ守られている。
プロのやる442はそうそう簡単に崩れないですし、森重・エンリケ トレヴィザンと重厚なCBがいるからこそ442構えへの信頼が深いところもあるでしょう。前線中盤の守備貢献も高いですし、FC東京選手のアグレッシブなアスリート体質を十分に活かす意図だと思われます。

まとめますと

  • サイド攻撃(クロス攻撃+相手守備の幅を広げる)

  • 中盤ロンドで相手守備網のズラしてスペースを作る

  • ハーフスペース〜中央レーンのドリブル前進

  • ゴール前で決定的な仕事ができる個のタレント力

この辺が現在のFC東京の強みです。だいたい全部じゃん。

ゼルビアの対策

攻・守両局面におけるトランジション速度・強度の徹底

FC東京は出場する選手の個の強度・速度・技術レベルの総合的な高さが、チームとしての強みを下支えしています。
クラモフスキー監督のロンド展開・可変的な攻撃手法もあいまり、マンツーマン的な個の勝負に持ち込むと、即劣勢とまでは言えないものの、1on1でやるかやられるかの勝負ばかりになってオープン展開化し落ち着かず、計算できる試合展開は作りにくくなりそうです。

  • 相手ゴール前に多くの人数が入り込んでカオスを作る

  • 自陣ゴール前は正しい方向を2層・3層で塞ぎカオスを消す

大枠としてこの状況を作り続ける前提として、ポジトラ・ネガトラで常時迅速な対応を継続して徹底し続ける必要があります。

ゴール前の速攻で、何人、敵陣ゴールへ迫れるか

モンテディオ山形戦のエリキ2点目ゴールが典型的ですが、

クラモフスキー監督のサッカーでは、FC東京もボール保持時に最終ラインは2CBとなります。
中盤で町田がボール奪取できた場合・パスミスやこぼれ球などのエラーで町田にボールが渡った場合、瞬間的にこの2CBが晒され、アグレッシブに前目に出ていたSBや前線選手が急いで帰陣する、数的優位を作りやすい状況が生まれます。

こうした局面の際、町田アタッカーが何人、スピードを持ってゴールエリアに侵入し分厚い攻めができるかが重要になります。

FC東京のビルドアップではリスク管理として、2CB+ボランチが下がって1アンカー化して3人が最終ライン化することもよくあるため、理屈上4人が前に出れればかなり大きな優位を作れます。

FC東京のアグレッシブ守備の裏を取る

FC東京のボール非保持では前線プレスの後、中盤押し上げにややラグ出ることがある。自陣ボール保持で過度なリスクを取る必要はないものの、時にはボランチやSBがうまく前線プレスの裏を使って、展開の起点を作れると前進のアクセントにできそう。

前線プレスの裏を取れたら、最悪、難しく考えなくてもサイドバック裏に長いボールを蹴っぱっておけば、オセフンが収めるなり、ナサンホ・藤本・バイロンが裏を取るなり、なんかうまくやってくれるだろう(雑)FC東京のSBもあわせて下がってもらおう。

ゴール前スペースを突くFC東京の攻撃に対する塞ぐの徹底

フロンターレ相手に10人で守り切った経験を思い出したい。
スペースを突く動きには、時に奥行きを取った守備配置で相手選手・ボール・スペースを同時に認知して対応することが重要。

「相手をへそで見る」町田の守備方式的に、個で横にズラして持ち出しシュート(フットサルで半歩ズラしとか言われるやつ)みたいなアクションは結構効いてしまう。

神戸戦の失点は、町田に正面塞がせておいて少し横からズドン!という点で1点目も2点目も同じ性質の失点に感じるので、この辺はもう相手がやってくるものという前提で対応する必要がある。

スペースをうまく使う攻撃を仕掛けてくる相手ほど、対面選手の守備+奥の選手の塞ぎが重要になるので、その起点となる視野をきちんと確保できるポジショニングを徹底したい。
俺たちのドレシェビッチなら絶対もう全部わかってる。

3241が効きそうだが…。

これら、平たく言うと、広島が町田にやってたやつを、町田が高レベルで実現できれば、FC東京の戦い方にも優位が持てそうです。。

もう少し現実的なラインで行くと、2023町田シーズン終盤にやってた攻撃的守備前提3バックなら、FC東京の使う幅とスペースをケアしながらグイグイ前に、はできそうですが……残念ながら

  • 平河がいない

  • バイロンが特に守備面でまだ本調子ではない

  • 現状の林に太田クラスのロンボ・クロス精度は期待しづらい(あの戦いにサイドからの良いロングボール必須。林がダメなんじゃなく昨年終盤の太田が良かった)

  • 昨日ルヴァン北九州戦でのデューク怪我の懸念あたりがある

と、なかなかの駒立たず、あまり実現可能性高くもなさそうなので、揺さぶられても強い気持ちでスライド対応のコンパクト442が基本にはなるつもりではいます。

エリキが戻ってきてくれると、後ろ3でも4でも、またいろいろなやり方ワンチャンツーチャンありそうですが。(それもそろそろ期待しております)

不在を埋める/ルヴァン北九州戦をどう評価するか

町田の今節不在は

  • 平河(U-23)

  • 藤尾(U-23)

  • 柴戸(黄色累積)

FC東京の不在もなかなかのものですが、町田もリーグ序盤の躍動を支えまくった重要コア人材が不在です。

広島戦でナサンホ、神戸戦バイロン、昨日のルヴァン杯・ギラヴァンツ北九州戦で宇野禅斗が復帰した点は好材料です。
柴戸の代替としてはおそらく宇野だと思いますが、仙頭とのマッチング・宇野ルヴァンでの疲労を考慮した上でうまく機能するか。
ここまで出場のない稲葉も調子を上げていってもらいたいところ。

安井がルヴァン杯出場・即ハイパフォーマンスを見せてくれた点は純粋に好材料。FC東京も攻撃の可変性そこそこ高いこともあり、試合展開によっては仙頭との交代投入で安井の目が生きてくるケースもあり得そうです。

セットプレー

ターゲットはGK波多野。

昨年長崎への期限付き移籍で多くの実践経験を踏んできた波多野ですが、2023町田との戦いではホーム・アウェイで通算10失点を喫しています。

昨年J2に在籍した選手すべての中で、町田のキツさを最も痛切に浴びた選手が波多野かもしれません。青赤愛が凄いムードメーカーみたいなところ、町田でいう福井と重なる感じもあって、個人的にも大好きな選手なんですが。

もちろん守備編成に課題があった昨季のカリーレ体制長崎と今年のFC東京ではチーム守備の機能性に大きな差があるとは思いますが、CKとセットプレー攻撃の様々なアプローチ、ロングスロー、昨年はSJの強烈な直接FKも決まりました。

なるべくダイレクトにGKへプレッシャーを掛ける、地上戦と別のところでひたすらセットプレーアタック連打することで疲弊させる、精神的優位性を町田側に持っていく、はアリな手だと思います。メチャクチャ熱い選手なので、だからこその隙をうまくさらいたい。

メンタル面で行くと、昨日ルヴァンで非常に好守を見せた児玉がスタメンとかに来てしまう方が結構嫌かもしれない。(神戸戦も正直「GK新井、嫌だなぁ……」と思ってました。。)

とか書いてたら波多野入籍ですって!マジおめでとう🎊


FC東京を相手に

  • 攻守の切り替えで走り負けない。相手を上回るスピードで攻めて、守る

  • 球際で当たり負けない

  • 自陣ゴールは対面守備+2層・3層の守備で鍵をかける冷静さ

  • 相手ゴール前には人数かけて分厚い攻撃を仕掛ける

個人として、チームとしてやるべき仕事を正しく実行していければ、そこそこの結果には辿り着けるはず。相手のストロングからは逃げない。重要なスタメン数人不在でもそこは相手も一緒なので、今いるベストなメンバーで全力でぶつかりたい。

高い個の質を持つ青赤戦士相手に、個々の勝負ではしっかり喰らいつきつつ、チーム全体で図太く前進する姿勢を見せて、相手を後ろ重心にさせたい。相手を飲み込んでいければ、前半20分以内で先制点を奪いたい。
根比べに持ち込めれば、15分〜20分くらいの息切れしそうな一瞬は(互いに)狙い目になりそう。

町田が東京と対峙する時。
賛否虚実ないまぜに話題にしてもらっている私たちの勲章🎖️町田の勝負強さを、この舞台で発揮せずにいつ発揮するのか。強い気持ちで唱えたい。

キンシオドットコム https://kinshio.com/works/125 より引用

まとめ

まあとにかくすごい楽しみなんです本当に。ワッショイもシャッ!シャッ!シャー!もさせるもんかー。

今週の試合は日曜日。まだ少し時間ありますが、体調に気を付けつて、万全の調子で味スタに向かいたいところです。

今週も楽しみましょう。共闘🔥

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