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引退間近!! SL銀河で行く岩手横断の旅

こんにちは。ひだまり66です✋
心機一転、新年度スタート!とか言っていたのにあと数日でもう五月…
時間の経過が早すぎてどうしたものかという感じです(^^;)

さて、実は筆者はこの4月にどうしても乗りたい列車がありました。
タイトルが先に出てるのでお分かりかとは思いますが、今年の6月をもって運行終了が発表されている『SL銀河』です!
今回は切符入手~乗車当日までの紀行をお楽しみください(*^_^*)

SL銀河とは?

まず、SL銀河の基本情報から説明します。
この列車は岩手県花巻駅~岩手県釜石駅までを走行する蒸気機関車で、扱いは快速列車となるので乗車券+指定席券840円とお手頃価格で乗車できる観光列車です🚋
基本的には冬のシーズンを除き、土曜日に花巻→釜石、日曜日に釜石→花巻で運転されています。
2014年、東日本大震災からの復興プロジェクトのひとつのして当時盛岡市に保存されていたSLを復元して、運行を開始した同列車は地域の方々をはじめ、全国の多くの人たちに愛されてきました。しかし、2023年に客車の老朽化を理由に引退することとなりました…

なかなか取れない切符を入手せよ!

さあ、既に引退が発表されている列車は当然ライバルも多く、そう簡単に切符を入手することはできませんよね😅
決行予定日は岩手の1泊2日旅行を企画していた4月15日(土)。
毎回土日休みの方の中には毎週のようにチャレンジされている方もいらっしゃるようですが、筆者は完全にシフト制で勤務しているため、前後の週で再チャレンジすることなどということもできません…
ただ、切符の発売日である乗車1ヶ月前の日は偶然休みだったので、切符の発売時間である10時にみどりの窓口に行く(いわゆる10時打ちする)ことも可能でした。現在はえきねっとの事前受付や指定席券売機なども普及していますが、窓口の人が操作する端末が一番強いとされていて、鉄道ファンの中でも「本気で取りたいなら、10時打ちせよ!」と言われるくらいです。

あとはどこの窓口でお願いするか?
穴場の駅を探すこともしましたが、最近はみどりの窓口自体が減少傾向にあるので、逆にみどりの窓口が2つあるような大きな駅に行き、比較的空いている窓口を選ぶ作戦に出ました🔥
過去にサンライズや伊予灘ものがたりの10時打ちに成功している池袋駅の南口です。
狙いは4/15の花巻→釜石!!
先客が2名いたものの、3番目に待機。
10、9、8、7… 10:00!
係の方の申し訳なさそうな表情で、悟りました…
でも、どうしても諦め切れなかった筆者はなんとか少しでも乗れる手段はないかと考えます😣

そこで、考えたことが「1泊2日の日程を上手く反転させれば、翌日の釜石→花巻の便に乗れるのではないか?」
いや、鉄道の旅ってそうは甘くないんです…
SL銀河の復路便は釜石9時台に発車ということで、釜石に宿泊する訳ではなかった筆者はギリギリ間に合わない… 
「もはやこれまでか。」
羨望の眼差しで紙の時刻表を眺めていると、意外なことに気づきます(゚Д゚;)
「SL銀河は途中の遠野駅で2時間近く停車時間がある!?」
隣に記載の後続の快速列車を見ると、「遠野駅でSLに追いつくやん!!」

遠野駅の2時間停車中に後続の快速が抜かすことが判明

後で調べたところ、長距離を走る同列車はメンテナンスや給水作業のため遠野駅で長時間停車するとのこと。まるで、西村京太郎のサスペンスのような展開で希望の光を見いだした筆者は、翌日が遅番の勤務だったので再度10時にみどりの窓口へ🏃
10、9、8、7… 10:00!
係の方のニコッとした表情で、悟りました…
「取ったどぉぉぉぉぉ😝」

待ちわびたSL銀河に乗車!

それから1ヶ月、計画通り釜石駅から先発のSL銀河を後発の快速はまゆりで追いかけます。

釜石駅から快速列車で快速列車を追走

釜石駅から1時間弱、遠野駅に到着し、ついにターゲットとご対面😭

SL銀河が描かれた遠野駅の駅名標

さっそく、乗車といきたいところですが、実はこの時点でも出発までまだ90分以上あるんです(^^;)
ということでランチしましょうかぁ🍱

レトロな雰囲気の遠野駅前

実は遠野は日本でも有名なホップの産地であり、駅の近くに「遠野醸造」というビアホールがあります。呑み鉄の本領発揮!今回は日本酒ではなく地ビール飲み比べセットで、昼飲みだー🍺🍺

遠野醸造外観
地ビール6種飲み比べ!

「くうう、うまかー」ベーコン&ソーセージ🍖、ほたて🐚をビールのお供に。
そんな感じで浮かれているとあっという間に1時間が経過し、急いで駅に戻ります。

ついに正面からご対面 かっこいい!
発車準備中

SLもメンテナンスが終了し、機関士の方が発車前の最終確認をしている様子でした。車内は4人掛けのボックスシートが基本となっているので、満席という事は相席確定です。予約した席に行くと小さな女の子2人を連れた4人家族がいらっしゃいました。発車して数分するとお母さんに話かけていただき、女の子2人は4歳と1歳だそうで、地元の方でした( ^o^)ノ4歳の子は好奇心旺盛な時期のようで、並走して走る車や、🌸桜並木にも敏感に反応してて、超かわいい!
時期的にも桜が咲いており沿線では地元の方々や鉄道ファンの方がたくさん手を振ってくださるので、こちらも丁寧に手を振り返します✋
観光列車の良いところはこうやって地元の方々が迎え入れてくれるところですよね~😙

沿線には見事な桜並木

車内は岩手ゆかりの宮沢賢治がイメージされていて、大正・昭和を思わせる薄暗い照明や所々で展示されている宮沢賢治の作品や名言などが文学の世界観を表現しています📙

ミニ展示スペース
賢治の言葉??

忘れないうちにグッズ購入しないと…今回もかなり迷いましたが、『SL銀河タオル』にしました!

車内販売限定 銀河タオル

力強い汽笛とともにゆっくりと走ること90分、列車はあっという間に終着の花巻駅に到着してしまいました…新幹線との接続駅でもある新花巻駅で下車してもよかったのですが、せっかくなので終点まで乗りたいという思いから、花巻から東北本線に乗り継いで北上駅から新幹線で帰ることにしていました。つまらない教授の話を聞いていたのも90分、SL銀河に乗りながら過ごした時間も90分、本当に同じなんですか?って思うくらい時間って本当に不思議ですね笑

音鉄目線から語るSL銀河の魅力

最後に少しだけマニアックな視点からSL銀河の魅力を語らせてください笑
全国的にSLの数が減少している中で、まだ活躍を続けているSLもいくつか存在します。例えば関東近郊で言えば秩父鉄道、東武鉄道、JR東日本高崎支社などですね(^_^)
ただ、SLというのは迫力満点ですが、どうしても石炭と水だけで動力を得ていることによる馬力不足や転車台がないと方向転換ができないことなどから後ろに電気機関車やディーゼル機関車を連結する事でその欠点を補填する事が多いですね😉
そのため、客車自体は動力を持ち合わせていない完全な付随車であることが多いのですが、このSL銀河はその客車の一部がディーゼルカーになっていて急勾配時にSLを支えているというので、結構珍しいケースだと思います。(何か他に知っている方がいたら是非教えてください)
なので、SLのすぐ後ろに気動車が連結されている。すなわち、SLの汽笛とディーゼルのエンジン音がほぼ同時に聞けるんですよね♪
たくさんの乗客がSLと記念写真を撮っている中で、筆者は数秒間、連結部分の近くに立ってそれを直に感じていました⭐

SLとディーゼルカーの連結部分

音を文字に表すのは難しいですが敢えて言うなら「シューシュー、ガガガガガガ、ポーーーー、ガガガガガガ」
「この音の共演あるんだなぁ」って新鮮な気持ちになりました笑

気動車を表す「キサハ」の記号

さあ、いかがだったでしょうか?
今回初めてお会いしたSL銀河でしたが、個人的にこの9年間東日本大震災からの岩手の復興に大きく貢献した列車のひとつであるということを乗っていて強く感じました。
残り約1ヶ月、ラストランまで何事もなく最後までSL銀河として力走してくれることを心から願っています(*^_^*)

最後にせっかく銀河鉄道に因んで、ゴダイゴの「銀河鉄道999」の筆者が好きな冒頭部分を載せておきます笑

さぁ 行くんだ  その顔をあげて
新しい風に  心を洗おう
古い夢は  置いて行くがいい
ふたたび始まる  ドラマのために

ゴダイゴ 銀河鉄道999 歌詞より

🚆それではまたお会いしましょう🚆