独占は広がらない

その昔、書籍の再版制度について、公正取引委員会の仰ることと書店とを頻繁に行き来したことがある。

独占禁止法だのいろいろ学ぶところ多かった。

独占禁止法の細かな定義はここではさて置き、

市場独占というのは、あまり良くないなぁ、なんて思う。

何が良くないかと言うと

進化しないこと
サービス低下すること

そして、
国際的な競争力を失うこと

この辺りか。

広告を見れば電通
お笑いを見れば吉本
ポップスを見ればジャニーズ、秋元康
新聞は読売

ここまではまぁ百歩譲ったとしても

与党は自民党

さらに言うと
テレビで流すニュースがキー局似たり寄ったり。

ここまで来たか。

壮大なムラ社会の日本。
成長しない。
多様性がないから。
市場に任せ過ぎもいただけないが、この利害関係や繋がりだけで、そして権力者が自身の保身のためにある特定の団体・企業に独占させることはもっといただけない。

文化の興隆は、多様なもののぶつかり合いと、新しいものへの違和感と、既存の価値観を超えて行くところに生まれるとすると、一つの団体が競合他者もなく同じことをただ繰り返しているだけなら、イノベーションは夢のまた夢。

日本がせっせと自動改札機の改良に勤しんでいる間、世界は「電車に乗る時の切符を不要にする方向」へ向かう。電子マネーを社会に浸透させる未来を見据えて包括的に新しいシステムを構築する。未来を見ていないから、真のイノベーションには結びつかない。

戦後間も無く蒔かれた科学立国のための政策の種子は、何十年も経て花開いた。そして、今その土壌には、数十年前からの知を嫌う政府によって塩が撒かれ、カルタゴの地のような不毛の地になりつつあり、今後はノーベル賞受賞者も見込めないんだろうと思う。論文数も減り、最高学府の権威も落ち続けるんだろう。

日本の問題は犯罪を犯罪として扱わず、利害関係や保身や温情主義のため見過ごしてきたことだと。

連綿と続く自民党政治は内的な反省だけでなく、最早、外的な反駁も望めなくなっている。

電通が、NHKが、ジャニーズが、政府広報をせっせと流し続け、検察が、裁判官が、政府の操り機関になる。

ここまで権力者が強大になれば、彼らに鼻薬を嗅がせる程度で、飼い慣らすことができる。

議員の4割、首相の7割が世襲。

私たちは、想像した以上に、恐ろしい異常な世界に住んでいる。

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