夏休み2022 - 02


ヘルシンキ空港から、デンマークはコペンハーゲン行きの飛行機に乗り込むべくパスポートコントロールへ。

PCのお兄さんに「いまヘルシンキに着いたのにコペンハーゲンいくの?トランジット?」と聞かれ、いいえ今夜ヘルシンキに戻ってきますと正直に伝えると瞬時に彼の顔面が歪み、わかりやすく怪しまれた。

あまりにも欲をかいて何カ国もを短期間で旅をすると鉄道警察なんかには怪しまれてとんでもないことになるという話を聞いたことがあったため、怪しまれてはいけないと奮起し、帰りの航空券もしっかりと見せつつ「短い日程だがヘルシンキが好きなのでヘルシンキに戻ってきてヘルシンキから日本に帰りたいのだ、私はヘルシンキを愛している日本人なのだ」とヘルシンキサイドに媚びて見せ、なんとかヘルシンキ兄さんの機嫌を取ることに成功し、見事脱出できたのであった。くわばらくわばら

そうして少しの時間をヘルシンキ空港内で過ごし(この時にてきとうに買ったマンゴーヨーグルトが泡吹くほど美味かった)コペンハーゲン行きの飛行機へ搭乗。


飛行時間は1時間程度。
時差が1時間なので、ヘルシンキを7時に出発してコペンハーゲンに7時に到着した。
昼1時に入ったのに気がついたら夜10時になる時がざらにあるパチンコ屋の逆みたいなことしてくるなあと感心した。


コペンハーゲン空港の喫煙所から見えた穏やか広場


コペンハーゲン空港では、なんの荷物も入っていないビッグカメラキャリーケースをコインロッカーに預けるべくコインロッカーを探すも、どういうわけだが長谷川クレジットカードが使えない。

なかなかの時間奮闘するも、どうにも使えない。
何度も何度も格闘してみるも、全く使えない。
潔く、今回は長谷川さんを恨むことで手を打つことにし、キャリーケースを引いたままコペンハーゲンの市内へ向かうことに。

あまりにもコインロッカーと格闘しすぎて疲れたため、どうでもいいような売店でアイスコーヒーとソーセージパンを買い食いした。
このソーセージパンがめちゃくちゃ美味くて、さすがヨーロッパ、と太鼓を叩いた。
同時にたばこが吸いたくなってうろうろしているとすぐに喫煙所を発見。
ヨーロッパはとにかく喫煙所が多くて全床天国、ありがとう愛煙国家。



コペンハーゲン空港から目指すはニューハウンという港町。

コペンハーゲン中央駅というのも素晴らしいらしいが、ニューハウンからも歩いて20分程度ということで、まずは絶対に行きたいニューハウンに行ってみてから、時間があれば中央駅も行ってみようという算段であった。

空港で、ニューハウンまでのメトロのチケットを購入。
チケットはシティーパスという、乗り放題的なやつにした。80デンマーククローネ。日本円で1500円くらい。

それからメトロでニューハウンのあるKongens Nytorv駅まで移動。
電車の窓はあまり綺麗ではなく、景色は濁って見えるけれどご愛嬌。あと車内も若干めちゃくちゃ暑いがご愛嬌。日本の電車は清潔で快適だと、旅行に行くたび感心する時間が早速やってきた。

空港からたった15分ほどで、Kongens Nytorv駅に到着。近い。コンパクト街。最高。
この時点で時刻は9時くらい。

到着するなりいきなりロレックスが偉そうにしていた。ロレックスなので仕方がなかった。

この街に我がの影がある瞬間が嬉しかった
コンゲンスニュートー広場


まず到着してその天気の良さ、気候の良さ、街並みの美しさに一気にテンションが上がる。

すぐさま港町のほうへ向かいたいが、未だに私の手元には引きずらないといけないだけで中にほとんどなにも入っていないビッグカメラキャリーケースがあった。
ここまで邪魔になってくると、もうこのビッグカメラキャリーケースも、ビッグカメラさえも憎んでいた。
これをどこかに預けなければ身軽に快適に港町など散歩できるわけがないので、荷物預けられそうなところを探しに歩く。


歩き出して2分。
すぐさま土産物屋に「baggage」と、でかでかと書かれてあるのを発見。そのほかのことはよく見もせず、これは!と思い、マルサ本部の勢いで店に突入。

店にいた赤髪のデンマーク人らしき兄ちゃんは令和版マルサの女の登場にも全く動じず、ザ土産物みたいな妙なマグカップを並べ替えながらこちらを見て「ハイ〜」と言った。それがザ海外の挨拶「Hi」というより、ちょっとイクラちゃんに似ていたので、さすがの私も急なことにちょっと動揺した。

しかし動揺していることを悟られてはツーリストとしての品格に関わるため、こちらも至って冷静に、表にバッゲージと書かれていたがこれを預かってくれるのかと尋ねたところ、二つ返事でもちろんだよ!と言ってくれ、どこから来たの?いつ来たの?それは疲れたね!何時間預かる?などと頼もしく請け負ってくれた。バリ優しいイクラ。

たしか6時間くらいで24ユーロ、日本円で3千円くらい。
高いような気もするが、1時間500円で鬱陶しさを取り除いてくれて快適な旅を与えてくれると思えば安すぎる気もした。

その店で自転車カバン買った

身軽な気分で、いざニューハウンへ。


とにかく美しい港町すぎて目が終わるかと思った。
もちろん世界遺産。世界遺産決める人たちほんま信用できる。

このニューハウンという街は美しすぎてあの童話作家アンデルセンが愛したらしいが、結構うぬぼれている。こんなもんヒコロヒーだって愛するに決まっている。

というわけでアンデルセンとヒコロヒーが愛した街ニューハウンを散策。

とにかく天気が良くて完璧だった。
途中、調子に乗って港のカフェでブランチをとったが、食べ始めてから全く腹が減っていないことに気がついた。トースト2枚とサラダとベーコンと目玉焼きのセットだったのに目玉焼きしか食べられなかった。
空港のどうでもいい売店でソーセージパン買い食いしたせいだった。
空港のどうでもいい売店でソーセージパンを買い食いしたのは、コインロッカーと格闘して疲れたからだった。すなわち、長谷川さんのせいだった。ここでもまた潔く長谷川さんを恨むことでこの件は手を打つことにした。


それからまた散策。
ぼけっと景色を眺めていると、美しいギャル二人に「いいドレスね」と唐突に話しかけられ、えっ?へへへ、と、鼻の下をこすっていると「写真撮ってくれない?」とスマホを渡された。
交渉する前に相手を油断させるやりくちは万国共通らしいかった。

私のこのドレスはZARAだよ〜、と言いながら写真を撮ってあげたが、ZARAであることについては特になにも言ってこなかった。ZARA以外のことではいろいろと盛り上がったのに、ZARAのところだけ全然盛り上がらなかった。ZARAも頑張りどきなのかもしれないと思った。

そのギャルが私の写真も撮ってくれると言うので、えっ嬉しいと思いながら一生の思い出となろう写真を撮ってもらった。

素敵よ、と言われ、わーいとカメラを受け取って確認すると、すごく冴えない一枚になっていた。
太陽光が眩しいゆえの顔のはずだが、日本語で「畜生」と言ってる時みたいな表情になっていた。
あとなんか知らないがこの瞬間だけ頭頂部に髪が集結していて、頭に小さな山みたいなのができていた。なんで?
しかしショックを受けていることを悟られてはツーリストとしての品格に関わるため、毅然とした態度で礼を述べるなどして日本人のお侍魂を見せてあげた。
ギャル二人と楽しく別れ、引き続き散歩しているとちょうど周遊クルーズ船に乗れそうだったのでなんとなく乗り込んだ。


かなり空いていて運よく端の席も座れた。
私が乗り込んでからすぐに満席になりだしたので、かなりラッキーだった。

しかし乗り込んで出発までの間、
少しスマホを見ててパッと前を見たら
もう彼の背中しか見えなくなっていた
コペンハーゲン中央駅のほうも見れた
とにかく大満足
この兄ちゃんが案内してくれたのだけど、ザ船乗りでめちゃくちゃイケてた


楽しくクルーズしながらコペンハーゲンの色々を観て回れた。
乗船時間は1時間くらい。

下船後、船に乗りながら案内してくれた船乗りの兄ちゃんと、チケット場でチケットを売ってくれた姉ちゃんが、たばこを吸いながら仕事をしていて最高だった。

船を降りて、今度は街の方へ行ってみることに。
この時点で時刻はまだ午後1時頃。
H&Mとかないかなあと思いながら歩くも、ZARAの存在を思い出し、ささやかながら、ZARAがあれば ZARAに入ろう…と、ZARAへの慈愛の心が芽生え始めていた。


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