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懐かし〝丸光〟の白いたこ焼き|工房 和(なごみ)(石巻市北境)

 石巻市の中心市街地にかつてあったデパート「丸光」では、白い生地の小さなたこ焼き3個を串に刺し、甘味と塩味が絶妙なソースをかけて1本100円で販売していた。一定の年代には懐かしい、このたこ焼き調理を担当していた石川洋子さんが、料理家千葉静さんらと共に同市北境の工房「和」でたこ焼き販売をしている。

石巻市北境にある工房和

門外不出のソース特徴

 石川さんは、42年前、丸光で2年間たこ焼きの調理。「1串3つで当時100円だったので、それなりの値段だったが、たくさんの人が買い求め、お祭りの日は特にすごかった」と振り返る。

 丸光の味を知る数少ない作り手となった石川さん。地域行事、市内飲食店などに焼き台を持参して懐かしい味を販売していた。「なかなか自分の店を持つのは難しい中、今回工房を使わせてもらえることになった」と、千枚通しを持つ手にも気合いが入る。

本家丸光の作り手が提供する懐かしのたこ焼き

 復刻したたこ焼きは6個入り500円、8個入り600円で味わえる。タネ(生地)に北海道産小麦を使用。着色料不使用の紅ショウガ、刻みネギ、塩釜から仕入れた主役のマダコを加え、〝マイ焼き台〟で、少し大きめに焼き上げる。

石川さんが長年培った技術を発揮中

 石川さんの感覚で調合し、天かすを加えないこと、油で揚げない焼き方が特徴的な白さを生み出している。味の決め手であるソースだが、作り方は企業秘密。「娘が今後作りたいと言っているので…」と、今後も門外不出の味であり、本家の味はここでしか味わえない。

お店情報


和(なごみ)

 ▽住所=石巻市北境字上待井52―1
 ▽営業時間=10~14時
 ▽店休日=日曜日、月曜日
 ▽電話=090―4888―3741(千葉代表)




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