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「ありがとう」校舎に感謝と別れ 女川小中1学期終業式 2学期から新設一貫校

 女川町の女川小、中学校で31日、1学期の終業式が行われた。2学期から供用する女川小中一貫校への移行作業の都合であり、現校舎で過ごすのはこの日が最後。両校では慣れ親しんだ学び舎に感謝と別れを伝える行事を催した。あすからは夏休みとなり、期間は石巻地方で最も長い8月1―22日の22日間。石巻市、東松島市の小中学校は同7日に終業式を行い、夏休みは8―19日の12日間となる。【山口紘史】

 女川小学校(児童196人)の終業式は3密を避けるため、校内放送で実施。早川知宏校長は「新型コロナの第2、3波がいつ来るか分からない中、無事に終業式を迎えられた」と話し、6月から始まった1学期の児童の努力をたたえた。その上で「校舎と窓から見える風景を心に焼き付け、思い出にしてほしい。夏休みは安全で健康に過ごし、新しくできる校舎でまた会おう」と呼び掛けた。

 現校舎は昭和56年に完成。東日本大震災では直接的被害はなかったが、町内の児童生徒数が減少したことで、女川小中一貫校の開校が決まった。新校舎は高台である町役場の南側に整備し、2学期から使う。現校舎の校庭には町立保育所が建設されるが、校舎の利活用については今のところ決まっていない。

感謝の気持ちを込めて、校内の最後の清掃活動にあたった

感謝の気持ちを込めて、校内の最後の清掃活動にあたった

 同校は、全校児童を対象に校舎お別れ会を催す計画だったが、コロナ禍で中止。代わりに今週を「校舎お別れ感謝の週間」と位置付け、児童が学校内の思い出の場所を思い思いに描く「校舎ありがとうコンテスト」、校内をきれいにする「お別れ清掃」を行った。

 終業式の後はコンテスト受賞者の表彰が校長室であり、下校前には全校児童で最後の清掃を行い、校舎に感謝と別れを告げた。6年生の高橋勇翔さんは「ありがとうの気持ちを込めて現校舎の清掃を頑張った。お別れは寂しいが、新しい校舎での生活も楽しみ」と話していた。

校舎ありがとうコンテストの受賞者に表彰状が手渡された

校舎ありがとうコンテストの受賞者に表彰状が手渡された

 この日は女川中学校でも終業式と校舎お別れ会が行われ、学び舎に感謝を込めた動画上映会やクイズ大会が行われた。


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