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能登半島地震の被災地へ

石巻地方も支援の動き 石巻赤十字救護班が出発


 石川県で最大震度7を観測した元日の能登半島地震を受け、13年前に東日本大震災を経験した石巻地方で被災地を支援する動きが出てきた。4日は石巻赤十字病院(石橋悟院長)救護班の医師や看護師ら計8人が被害の大きかった石川県北部に3台の車両で出発。7日まで輪島市や珠洲市で避難者救護に当たる予定で、現地の要望を探っていく。

 派遣は日本赤十字社の要請であり、同社北海道東北ブロックから石巻赤十字病院救護班が唯一、初動班に選ばれた。出発式は同院災害医療研修センターで行われ、職員に見送られながら出発した。

 救護班は医師2人と看護師3人、主事3人で構成。同社宮城県支部の職員と共に被災地の避難所を回り、住民の健康確認や救護を行いつつ、各所の医療ニーズを把握し、次につなぐ。どの避難所も暖房設備が不足しているため、寒さをしのげる医療用の弾性ストッキング600足を物資として持参した。

 救護班リーダーの植田信策副院長は「車中泊を余儀なくされている方も多く、血行不良を引き起こすエコノミークラス症候群が心配。震災関連死をなくすためにもできる限りを尽くし、次の支援の方向性も探る」と話した。

 石巻地方の2市1町も、それぞれに庁議を行い、被災地支援の方策を検討。石巻市は齋藤正美市長を本部長とする災害対策本部が情報共有会議を開き、関係のある自治体を中心に救援物資を送る準備を進めることとした。

職員に見送られながら出発する救護班 (4日、石巻赤十字病院)

 東松島市は野蒜の防災体験型施設キボッチャが能登町に物資を届けるのに合わせ、毛布100枚を託した。今後は石川県に食料やブルーシートを届ける考え。女川町は情報収集を行いつつ、必要に応じた人的、物的支援を行う。【山口紘史】


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