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作業員1人内部被ばく 東北電・身体に影響なし 2号機の定期点検中

 東北電力は27日、女川原子力発電所2号機の原子炉建屋で点検作業をしていた協力企業の50代男性作業員が、体内に放射性物質コバルト60を取り込んだ、と発表した。内部被ばく量は0・05㍉シーベルトで、身体に与える影響はないという。【横井康彦】

 同社によると、26日午前9時45分―同11時半ごろ、協力企業の男性作業員3人が放射線管理区域内で、原子炉再循環系から原子炉内の水試料を採取する配管に設置されたバルブの分解点検、洗浄作業を実施。作業後に体表面の検査を行ったところ、1人の口元の汚染が確認された。その後、詳細検査で体内に微量の放射性物質を取り込んでいることが分かった。

女川原発で内部被ばく (2)

作業員の内部被ばくを発表した

 同社で内部被ばくが確認されたのは初めて。男性は医師による診察で目や皮膚などに異常はなかったが、最終的に血液検査で異常の有無を確認する。

 バルブ点検は平成18年以来。作業着や防護ヘルメット、手袋を着用して点検するが、口元は露出した状態となる。部品を洗浄するときは袋に入れて行うなどマニュアルに沿って飛散防止措置を講じており、男性作業員への聞き取りでは「作業前後で水を浴びてはいない」と話している。

 他の作業員2人からは放射性物質が検出されておらず、同社では原因究明と再発防止対策を講じるまで、一部点検を中断する。なお2号機再稼働のスケジュールに影響はないという。

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