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収穫で異なる香り甘み渋み

和紅茶「キタハ」に新作
石巻の茶文化発展へ

 石巻市桃生産の茶葉を使ったオリジナル和紅茶「kitaha(キタハ)」を展開する㈲ファーム・ソレイユ東北(日野雅晴社長)=同市旭町=は、今年摘んだ茶葉を用いた新作の「キタハ」3種類を開発し、25日に限定販売を始めた。石巻駅前のカフェ・グランでは同日、新作のお披露目式があり、関係者が3種の和紅茶を飲み比べ。新芽の瑞々しさや爽やかな香りを感じつつ、石巻発の〝お茶文化〟のさらなる発展に期待を寄せた。

収穫時期の違う3種の茶葉をそれぞれ用いた新商品

3種限定販売

 新商品は①2023プレミアム(税込1188円)②「水無月」ファーストフラッシュ(864円)③「文月」セカンドフラッシュ(756円)。これまでのキタハシリーズは収穫時期の違う茶葉をブレンドしていたが、今回は時期ごとに分けて製品化した。
 ①は茶葉収穫が本格化する前の5月の新芽を手摘みした希少品で、雑味や渋みのない瑞々しさが売り。②は6月に摘んだ茶葉で、爽やかな香りとすっきりとした味が特徴。③は7月の茶葉を使い、香りや甘みの中にほどよい渋みも感じられ、ミルクティーにも合う。

新作を飲み比べる参加者たち

 お披露目式には市や県の職員、つながりのあるカフェ店主らが参加し、3種を飲み比べた。いずれも好評でカフェ店主らは「チョコケーキに合う」「クッキーと一緒に出したい」など早速、店での展開を模索。「おむすび東雲」=仙台市=の赤羽根凱さん(28)も「どれも良いが、より渋みを感じる『文月』が好み。すぐ店で出す」と全種類を購入した。
 キタハブランド開発室長の日野朱夏さんは「皆に支えてもらったおかげ」と目を潤ませながら、「お茶で石巻をさらに盛り上げ、次世代に宮城のお茶文化を広めていきたい」と思いを語っていた。
 同社は旭町にある日本茶専門店「お茶のあさひ園」が法人化する形で平成15年設立。29年に誕生した石巻産和紅茶「キタハ」は、令和元年のG20大阪サミットや今年のG7広島サミットの夕食会でも各国要人に振る舞われるなど、石巻の名を世界に広める一助にもなっている。
 3種の新作は、お茶のあさひ園の店頭や同社のオンラインショップで販売中。数量限定のため、なくなり次第終了する。【山口紘史】


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