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若者の創作活動後押し 漫画ラボ・ヒトコマ開所

 ㈱街づくりまんぼう(木村仁社長)が整備してきた創作文化の交流拠点「いしのまきMANGAlab.ヒトコマ」=石巻市中央二丁目=の開所式が7日、現地で開かれた。漫画やアニメに関わる作家を目指す若者たちを中心に、交流や研修の場として設置。現場の第一線で活躍するプロのワークショップも催して次代を担う人材を育てていく。開所式には漫画家のスズキスズヒロさん=仙台市=も参加し、こけら落としのトークイベントも開かれた。

旧復興交流館の建物改修

 ヒトコマは、遊休施設となっていた旧復興まちづくり交流館中央館を生かし、県の商店街ステップアップ支援事業補助金を活用して改修工事した。延床面積約60平方㍍にテーブルやイス、本棚などを設置。本棚は天井から吊り下げるなど独創的なデザインが目を引く。

旧交流館を生かし、まちなかに創作活動の拠点を整備

 また、市立桜坂高校美術部の生徒がクジラやサン・ファン号など石巻をモチーフにした壁画を描いている。施設内は漫画、アニメ制作の書籍が充実しており、持続的な交流を図りながら地域から漫画家、アニメーターの輩出を目指していく。
 開所式で木村社長は「ワークショップなどさまざまな体験を提供したい。プロを目指す子どもが増え、地域の活性化にもつながっていけば」と期待。来賓の齋藤正美市長も「マンガを活かしたまちづくりをさらに充実させたい」と後押しした。

木村社長(右)らのテープカットでオープンを祝った

 トークイベントでスズキさんは、小学3年生のころ萬画館に足しげく通い、石ノ森氏に憧れて漫画家になったという。「僕のころは独学で漫画を描いていたが、ヒトコマは同じ志を持つ人が集まり、かつてのトキワ荘のように切磋琢磨できるのがうらやましい」と話していた。
 ヒトコマの利用は基本無料で、開館時間は午前10時―午後5時。火、水曜日が休館。
【渡邊裕紀】


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