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防潮堤彩る巨大絵披露

雄勝壁画まつり
「海岸線の美術館」に新作

 防潮堤に描かれた巨大な壁画の完成披露会となる「雄勝壁画まつり」が22日、石巻市雄勝町上雄勝の現地で開かれた。セレモニーや石巻広域消防音楽隊の演奏、芋煮の振る舞いなどがあり、多くの市民が足を運んだ。
 壁画を手がけたのは芸術家の安井鷹之介さん=東京都在住=。「海岸線の美術館」として高橋窓太郎館長=同=と協力し、防潮堤に絵を描き続けている。完成したのは3作目で幅10㍍、高さ約7㍍の壁画。地域の子どもたちも下地作りに携わり、雄勝のコミュニケーション文化を絵に落とし込んで作り上げた。

音楽隊の演奏など壁画前でイベントが開かれた

 セレモニーで高橋館長は「住民のみなさんの応援があって、ここまでプロジェクトを進められた。長さ3・5㌔の防潮堤を絵画で埋め尽くし、多くの人が訪れる場になれば」と話した。齋藤正美市長も「無機質な防潮堤に素晴らしい絵画が描かれた。これからも協力していきたい」と期待を込めた。
 安井さんは「制作中は地域の方々におすそ分けをもらうなど本当にお世話になった。そういった文化を絵に落とし込んでいる」と解説。今年は同町名振で壁画を描き、伝統文化の「おめつき」をモチーフにしたという。
 会場では、クレーン車を使って上空から壁画を眺めたり安井さんの解説を聞きながら絵を楽しんだりするツアーも開催。キッチンカーも並び、まつりの雰囲気を演出した。
【渡邊裕紀】


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