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「もう誕生日に自分の歳を嘆いたりしない」~WEBラジオくるみの日々酒、第八夜~


皆様こんばんは、KURUMIです。

毎月第2、第4金曜日の夜21:00にyoutubeと、ここnoteにて同時更新中
WEBラジオ「くるみの日々酒」今夜で8回目の更新です。

お酒を飲みながら日々感じたことをぼやきつつ
毎回1曲、私の今聞いてほしい曲を選曲して
その曲の何が好きなのかを熱く愛情込めて語ったりしています。

今夜はJimi Hendrix (ジミ・ヘンドリックス)のデビューアルバムAre You ExperiencedからFire(ファイア)をセレクト。
この曲について熱を込めて語っている部分は、YouTube「くるみの日々酒radio」後半のコーナー「この曲を聴いてくれ」で聞けるので、音楽好きの同志は聞いてくれたら嬉しいです。

前回は、「普通」に生きることがどれほどすごいことなのかを
個人の主観を思いきり織り交ぜながら熱く語りました。

最終的には気持ちが入りすぎて
「自分は普通で何もない」と語った大切な友達への
一方的なラブレターの様な文章を錬成することになりましたが
それはそれでよかったのかなと思いました。

時として、
熟考して書いた文章より勢いと主観で書いた文章の方が
響いたりしますよね。

そう思いたいだけかもしれないけど。笑

「私は 普通 を目指していた」~WEBラジオくるみの日々酒、第七夜~


さて、今宵も飲みながら文章を綴っていこうと思います。

頂き物のバーボンウイスキー、ジムビームをコーラでアップ
本当は氷を入れたいところでしたが、買い忘れました…
まあコーラが冷えているのでヨシとします。

準備は万端!
今夜の相棒は君に決めた。


「私、30歳になりました!」


いきなり個人的な話になりますが、わたくし、先日ついに30歳のお誕生日を迎えました。

20代後半、もはや自分が今何歳になるのかすら覚えられず
誕生日が来るたびに「うわあ、もうこんな歳になってしまった」
などと一丁前にしょうもないことをぼやいたりしていた私ですが

30歳という節目を迎えた時、なぜだか嬉しかったのです。

当然、もう20代と言えないのか…
という寂しさはしっかりありつつも


私は30歳を迎えたのだ。

ついに左側の数字が変わり、
私は30代の仲間入りができるのだ。

と思うと、意味もなくワクワクしてしまった。


年齢を伝えるだけで「若いねぇ」と言ってもらえる20代が終わってしまう時
「ついに三十路か…」と、嘆く人が多いように思う。


自分はなぜ30歳をこんなにポジティブな気持ちで
迎えることができたのかを考えてみた時に

「イイ背中」を沢山みてきたせいではないだろうかと思い当たった。


「自分の年齢のその先にいる誰かの背中」


自分の年齢よりも上の人と関わったり、接したりする時に
無意識に「いつかこの先の自分」と比べる瞬間がある。


あまり実感はないとしても
皆、自分が年齢を重ねていくことは知っている。

今は20歳でもいずれ30歳になるし、40歳になるし、50歳になる。
そうしてその先も年齢を重ねていく。

それは明確な事実として皆が知っていることだ。

だから自分よりも年上の人と関わる時

嫌な大人に出会ったら「この歳でこんな残念な嫌なやつにはなりたくない」と思うし
カッコイイ大人に出会ったら「自分もいつかこんな大人になれるだろうか」と思う。

いつか訪れるであろう「先の自分」を重ねたくなる。

毎年1年に1歳ずつ年齢が重なることは
当たり前の事実すぎて、普段はちゃんと考えたことはなかったけど

多分、年をとることって
怖いこと、なのではないかなと思う。


人が恐怖を感じる時って「把握できないこと」だったりするらしいのです。
だから「普通と違う、理解できない」と感じるものは遠ざけたり排除したくなる。


歳をとることは誰でも知っていることだけど
未来は当然、誰にもわからない。

先の自分なんてどうなるかわからない。
把握できない。


未来はわからないのに、自分は必ず毎年1つずつ歳をとっていく。
身体の機能は確実に目に見えて衰えていく。


そういう漠然とした不安が誰にでも存在するのではないかと思う。


個人差はあれど、そういう機能の衰えや不安を1番最初に感じ始めるのが
「30歳」という節目の年齢なのではないだろうか。


だから誕生日に嘆きたくなる。


漠然とした不安を前に

何もなしていない自分、
このままでいいのだろうか、
どんどん歳をとっていく、

そういう恐怖感。

その不安やぼんやりとしたマイナス感情を払拭してくれるものが
もし、あるとしたら

それは、自分よりも先に「そこに立っている人」なのではないだろうか。
つまりシンプルに自分よりも年上の大人だ。


自分の年齢のその先にいる先駆者が

人生を楽しんでいたり、
めちゃくちゃ頑張っていたり、
とにかくかっこよかったり、

尊敬できるような背中をもつ大人を一人でもみつけられたら
年齢を重ねるという漠然とした恐怖が緩和される気がする。

あんなにかっこいい大人が「この先」にいるのだ。
それなら、年齢を重ねるのも悪くないのかもしれない。

きっとそう思える。


つまり私が30歳を喜べたのは

20代前半の時に私がみてきた、カッコいい憧れの大人達は皆
30代オーバーだったからなのだろうと思う。


私は20代前半という、ある意味多感な時期に
とても恵まれた環境に身をおいていたのかもしれない。

素敵だな、と思える大人に何人も出会うことができた。

大人になることは意外と悪くなさそうだな。
だってこの人達はこんなに楽しそうだし、こんなに一生懸命だし、こんなにも真剣だ。

もしも、年齢を重ねること=衰えていくこと

それだけしかないのなら、この人達がこんなにキラキラしてみえるわけがない。きっと、年齢を重ねたその先にみえるものがあるのだろう。

私もそうなりたい。
30歳になるのが楽しみ。

20代の私にそう感じさせてくれた
当時の周りの大人に心底感謝したい気持ちが溢れた。

今自分が30歳になって、初めてそう感じることができたの。

「私の背中は誰かに見せられるものだろうか」

ここでふと、とんでもないことに気がついた。

あの時、若き日の私が憧れた30代の大人達。
自分も今、その年齢に並んだ。

ということは?

自分の背中をみせる機会も、必然的にふえてくるということではないのだろうか。

そう、だって私が30年を積み重ねてきたのはまごうことなき事実だ。
自分よりも若い世代が増えていくのは当然のことだ。

年齢を重ねていくにつれて
自分より下の世代の割合は増していく。

待って待って、大丈夫かな私

途端に慌ててしまう。


だってさ、20代の私が出会った大人がしょうもない人ばかりで、嫌なやつばかりで、どうしようもなく大人に幻滅したまま30代を迎えたとしたら


おそらく私は心底憂鬱な気持ちで誕生日を迎えたはずなのだ。

大人になるって、年齢を重ねるって、最低。

そう思っていてもおかしくない。
私は単に、運が良かったのだ。

出会う人によってきっと考え方は目まぐるしく変化していく。
そういう時期でもあるだろうと思う。

若いとはつまり、物理的に経験値が少ないということで

だからスポンジのように感覚を、感情を吸収して、自分の中に引きこみ、熟考して、それを土台に自分を築いていく時期ではないだろうか。

土台作りの真っ最中なのだ。

土台は、この先の自分を支えるための重要なポジションだ。
土台作りが甘いと崩れた時の影響がはんぱじゃない。
総崩れになる。

その大切な時期にかっこいいと思える背中を見ることが叶わなかったら、この先への期待は薄れ、年齢を重ねる絶望は濃くなるのではないだろうか。

いやわからない。
人によるかもしれない。
でも多分私なら、そうなってしまうかも。

背中を追うことはしてきた。

けど

背中を見せる、見られるということ。
そこを意識したことは今までなかったな、と改めて思った。

良いきっかけかもしれない。

20代の時に自分がカッコいいと感じた
素敵だと感じた大人達

彼らはどんな人だったっけ

どんな人に私は、憧れたのだっけな

あの時の彼らの年齢に
いつのまにやら自分も追いついてしまった

あの時自分が憧れていた大人が
どんなものだったか薄れている気がする

今一度思い出してみよう
考えてみよう

憧れた背中

いくつもあったはずだから。


今度は私が!カッコいい背中を見せる!

なんて、そこまでは言えないけど
そんな自信はないのだけど

まずは意識することからはじめてみてもいいかもしれない。

私が30代を真剣に、思いきり楽しく生きることは
もしかして誰かの先駆者に、

不安を緩和する希望になり得るかもしれない。

どこで誰と関わり、どのタイミングで背中をみられるかはわからないけど

背筋をのばすくらいは、してみてもいいのかもしれない。
単純にカッコ悪いのは嫌だし。

そこで手始めに私は、自分の誕生日に自分の年齢を嘆くのをやめることにした。

うわぁ…三十路さいあくぅ…

って言ってたら
これからいつか30歳を迎える誰かが

30歳って最悪なんだ
年齢を重ねるってやっぱりオワコンなんだな
やだな

って思うかもしれないし。笑

何より私が昔憧れた大人達は皆口を揃えて

いやぁ、楽しいぞ30代
大人はこれからだぞ、くるみちゃん。

なんて、
笑いながら言っていた気がするのだ。

まずは形から。
私もそのスタンスでいこうと思う。

年齢を重ねることは、ワクワクすることもたくさんあるぞって。

そしてその言葉をホントウにするために
今まで通り真剣に楽しく生きたらいいのだ。

言ってから、やればいい。
言っちゃったら、そう生きるしかないってなるかも。

結果、自分のためにもなっちゃうかもしれない。
一石二鳥である。

そうこうしているうちに
年齢を重ねる恐怖は薄れていくのだろうと思う。

漠然とした不安は皆もっている。

要は、その不安との付き合い方が違うだけのように思う。



私の背中はどんな風に見えるだろう。

40歳になった時にまた振り返って
まあこの10年で、そこそこいい背中になったんじゃない?って
自分でそう思えたらいいな。

うーん

なんだかね、
来年の誕生日が今から楽しみです。


さて、次回更新日は3/12(金)21:00~
またここで乾杯できたら嬉しいです。


Podcastでもくるみの日々酒が聞けるようになりました。
下にリンク載せておくので、聞きやすい媒体で聞いてみてくださいね。

それでは皆様、よい夜を。

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