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卒園する娘へ

娘のいいところは、約束をきちんと守れるところ、「ありがとう」「ごめんなさい」が素直に言えるところ、お友達の気持ちを想像できるところ、自分の気持ちを言葉にして伝えられるところ、年下の子に優しくできるところ。

娘の名前は哲学者に由来するもので、「どんな逆境も柔軟に考えることで乗り越えてほしい」という願いをこめて名付けた。生まれてからはコロナという世界規模の逆境で、たくさん不自由な思いをさせてきてしまった。お友達との距離が開いてしまったこと、手洗いを必要以上に強要させてしまったことを申し訳なく思う。マスクも娘は嫌がっていた。今思えば「マスクなんていらない」という娘の声は正しかったと思う。

子どもは大人よりも感性が優れている。なぜなら子どもは「自然」に近いから。生まれたばかりの子どもは「神様」の近くにいる。早く生まれたというだけで、大人は子どもに「大人が思う正しさ」を押し付けてしまう。それは子どもの感性を潰してしまうのと同じ。大人は子どもをひとりの人間として、また「自然の声」を届けてくれる架け橋として、子どもの気持ちを尊重していかなければならない。

それでも、小学生になり、さまざまな経験を経て、娘は「自然」から離れていく。「常識」「ルール」を知って大人になっていく。その過程で「おかしい」「嫌だ」「どうして」と感じることがあったら、母である私が話を聞いて一緒に悩んでいきたい。自分の気持ちは大切にしつつ、受け入れられないことを受け入れられるように考える手伝いをすることが、先に生まれた私たち大人の務めだと思う。これからも一緒に楽しんで苦しんで喜んで考えて乗り越えていこう。

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