無限回廊

ここ最近、あまり行き慣れない場所に行くことが続いています。(出張と子の進学先のある街)子の進学先は隣町なので、別に見知らぬ場所ではないのですが、再開発のため建物や道路が少し変わっており、「むうっ見慣れない」と違和感を抱えながら通っています。昔親戚のおっさんが、「この辺は昔沼地でぇ」と話をしていると、今このおっさんは私ではなく沼を見ているんだな、と面倒な気持ちになったのですが、今ならその気持ちがわかります。「昔こんなところにホテルなんか無かったべあ」ぐらい言いたくなるものです。

慣れない街を歩くことは結構好きなのですが、方向音痴なことに「建物のダンジョンさ」がプラスされると、もうだめ、無限回廊だ出られない…とこのまま自分は干からびて死ぬんじゃないかと想像しながら歩きます。楽しい人生だった、二児の母にもなれたし、何だかんだプロのライターとして仕事もできて幸福だったな…と、もう死ぬ前提です。

と、いうのもINもOUTもわからないエレベーターやビルの入り口がとても多く、どこからどう入ってきたのか思い出せなくなってしまうのです。加えて、OUTの部分がはっきりしていないため、ガラスに衝突する、ということも。

ただの間抜けと言われるとそうなのですが、無駄におしゃれな建物のウザさを実感することが増えています。(しかもそういうところにこそ、大手さんは入っているので、仕事で行く率が増えている)もう最近では諦めて、外に出そうな人の後ろをぼんやり着いていくことにしています。飼い主を探す犬の気持ちがすんごくわかる。飼い主は手綱を離さないであげて。仕舞いには、建物相手に静かにキレる機会も出てきているので、建物デザインの人はもう無駄なおしゃれさは諦めてください。ガラス張りももういい、光熱面でもよくないでっしゃろ。夏眩しいし。ユニバーサルデザイン、いわゆるユニバーサルデザインが必要です。




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