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【着ぐるみ制作】逆関節なケモ足の作り方【アドカレ9日目】

響音カゲです。

ケモ足のベースは、基本的にはボディの型取り前に作ります。足を先に作らないとボディとの接続がおかしくなります。
ここでは、逆関節っぽく見えるラクたろ(@dream_raccoon)さんの作り方をベースに解説します。

そもそも逆関節ではない

ケモノの足のことをよく逆関節と言いますが、実際はかかとを付けずに歩いてるだけでかかとが膝に見えてるだけです。
つま先立ちのような形で歩くことを趾行(しこう)といい、そのような動物を趾行性動物と呼びます。

2足歩行でつま先立ちっぽく見えるようにするためには方法が2つあります。

・偽のかかと、膝を、ウレタンや綿を盛って作る
・つま先を延長する竹馬のようなものを付ける

つま先延長は制作も中の人も難易度が非常に高いし大変なので今回は除外します。興味がある人はDigilegsとか買ってみてね。

ここでは、①の方法のうち、ウレタンでかかとを作る方法をご紹介します。

完成図

これはにゃんの足です。3年以上前の制作なので多少削りが荒いのは見逃してください。

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自分のすねの裏の高さに、偽のかかとが来るようにウレタンを盛りつけます。

キャラクターの股下や膝の高さで大きく変わってきますが、身長約165cmで、高さは60cmほどです。

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ファー被せるとこうなります。

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材料

20mm厚ウレタン 1m四方
40~50mm厚ウレタン 50cm四方2枚ぐらい
EVAシート(ジョイントマット)足裏の面積分だけ
クロックス
・ボンド G17Gクリヤー 170ml数本
カッター本体(小)
OLFA 特選黒刃(小) 0.38厚 50枚入り
・資料(参考にするケモ足や実際の動物の写真、デザイン画など)

ウレタンの使用量はかかとの高さや、足のサイズによって大きく変わります。もし制作が初めてなのであれば、失敗する分を含めて多めに買っておくことをおすすめします。

ヘッドに使うウレタンが流用できるので、ヘッドを作るときに多めに買っておくのが良いでしょう。

EVAシートは100均やホームセンター、ハンズに売ってます。ジョイントマットなどが入手しやすいです。
EVAは、ジョイントマットやクロックスの素材です。

クロックスは100均一に売ってるサンダルでもいいですが、安定性は純正品が多少は上です。
着ぐるみという動きにくい状態で長い距離を歩くことを考えると、数千円出す価値はあります。

接着剤はG17を使います。GクリヤーでもOKです。やや強度は落ちますが、グルーガンでも作れなくはないです。

ウレタンを削るときはOLFA 特選黒刃(小)がおすすめです。切れ味が良くて刃の通りもよいです。
切れ味はすぐ落ちるので、ケチらず交換します。

他の着ぐるみのケモ足を参考にするときは、「Digilegs Fursuit」とかでGoogle検索するといっぱい出てきます。

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作り方

足の長さを詰めるため、クロックスのかかとを切り落とします。履いてかかとがギリギリ出ないところまで詰めてください。

足裏の型紙を作り、EVAシートを切り出します。クロックスが収まるサイズで切ってください。

肉球を表現したい人は、薄いEVAシートを貼ったり、違う色のEVAシートを切り抜いて埋め込んでG17やGクリヤーで接着してください。

今作ってる猫(未公開)の足裏は埋め込み式です。
汚れないように裏に紙ガムテープ貼ったら残っちゃって失敗しました。養生は養生テープでやろう!!!

クロックスを足裏素材にG17かGクリヤーで貼り付けてベースを作ります。

筒を、偽のかかとの高さまで作ります。末端を15~30度ほど斜めにカットし、傾けて貼り付けます。高さ、角度は自分のデザインに合わせて作ってみてください。
かわいいデフォルメっ子ならギリギリまで傾けるのが逆関節っぽくなっておすすめです。

かかとにウレタンをひたすら盛ります。ファーで形状が隠れるのを考慮しつつ、デザイン画っぽくなるところまで盛ってカッターで削り、を繰り返します。

参考にしたいケモ足を見ながら作業することをおすすめします。
離れていろいろな角度から見てみるとおかしなところに気づきやすいです。できるだけどの角度から見ても破綻しないようにします。
履いては鏡でバランスチェック、写真を撮る、を繰り返します。

ある程度盛れてきたら、足先も盛って全体の形状を作りましょう。
指はファーで埋まるので深めに掘るとよいです。にゃんはファーで埋まりました。

あとは削って盛って、微調整ひたすら頑張ってください。

応用例

さらに逆関節感にこだわりたい人や、身長伸ばしたい人へ。

ハイヒールのようにかかと部分に、斜めに切ったEVAシートを重ねて盛って、クロックスを傾けて貼り付けると足裏の面積を小さくできます。
こうすることでより逆関節感が出るわけです。

上の未公開にゃんこの足はこの方法を使っています。

クロックスにはつま先付近で折れ曲がるポイントがあるので、そこに合わせて曲げます。あとは、かかとの高さが合うようにEVAシートを重ねて貼っていくだけです。

つま先に負荷が掛かるため、歩きづらくなりますし、出せる時間が短くなります。普通にしんどいです。
角度をつければつけるほどしんどくなります。
こだわったケモ足を作りたい人はぜひ挑戦してみてください。

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明日の記事は「」です。


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