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ANYCUBIC MEGA Xで印刷途中で止まる現象とその解決策

終更新:2021/09/11

印刷途中に勝手に止まってしまう問題(いわゆるStop mid-print)に悩まされたが、ある程度は解決できたので方法を書きます。

機種:ANYCUBIC MEGA X(DGUS版)
使用ファームウェア:knutwurst/Marlin-2-0-x-Anycubic-i3-MEGA-S 1.2.0

原因:センサーの異常/過剰冷却検知が働いたから

FAQ (english)

上のFAQに全部書いてあります。

上記のカスタムファームだとFan speedがやや速くなってしまうようです。

Fan speedを100%のまま作ったGCodeで印刷すると、元のファンより冷却が強くなってしまい、ホットエンドの温度が規定温度よりも数度~数十℃下がって突然止まってしまいます。

その他、ホットエンドの清掃時にグリスが取れていたり、センサーが汚れたり劣化したりした場合にも発生するのかもしれないです。

2021/09/11追記:どうやらファンスピードが50%以上などのやや早めな状態の時に、造形物やビルドプレートからの吹き返しで温度が下がる場合があるようです。

私の環境でも、ヘッドシェルのような、囲まれた巨大な印刷物を作成するときに、温度がときどき下がっています。

画像1

画像2

2021/09/11追記:上記の画像にあるエラーメッセージや温度ログは REPETIER-HOST で取れます。Ultimaker CuraでスライスしたGCodeも読み込めるので、問題が発生するモデルを REPRITER-HOSTに突っ込んでテストしています。

2021/09/28追記:ホットエンドのPID Tuneを再度行いましたが、劇的な変化はありませんでしたので、まだ他にも原因はありそうです……。

解決策①:ファンスピードを70%にする

上記のファームだとFan speedは70%がデフォルトファームの100%相当にあたります。

CuraでFan speedを70%にして再スライスします。

解決策②:エクストルーダーの全交換

過熱でフィラメントを焦がした時にホットエンドがかなり汚れていたので、思い切ってホットエンドを全交換しました。

ホットエンド交換直後は温度低下が少ない感じがします。清掃時にグリス等を塗り直すのも効果があるのかもしれません。

解決策③:ファームウェアのリビルド

許容温度(THERMAL_PROTECTION_HYSTERESIS)を±30度、許容時間(THERMAL_PROTECTION_PERIOD)を180秒に変更したものをリビルドしてみました。自己責任でご利用ください。

ソースコード: https://github.com/hibikine/Marlin-2-0-x-Anycubic-i3-MEGA-S



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