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【初投稿】瑠璃雲雀のはじまり

ユニット結成のきっかけ

瑠璃雲雀とは?
相見美緒、荒谷知櫂による創作ユニット。同人誌『雲雀』では小説を、同人誌『桜草』では俳句・短歌・詩を発表する。

こんにちは。
瑠璃雲雀の相見美緒です。noteでは初めての投稿です。
今回は瑠璃雲雀のサークル誕生についてお話ししていきます。
瑠璃雲雀、それは相見美緒が大学からの帰りにノリで提案したものでした。
その時、私は文芸部の部長で、部誌に部員の作品が集まらないことを嘆いていたのです。
「見た?今回の部誌、私と荒谷の小説しかないよ。実質、私たちだけの部誌だよね。いっそ、私たちだけで本を出版しない?」
「いいね!やろう!」
荒谷は眼を輝かせて承諾しました。それからが早かったのです。その場で私たちはグループLINE「雲雀」を作成して、簡単な意見交換やアイデアを書き留められるような環境を作りました。
後に、荒谷はこう語ります。
「相見と2人じゃないとやらなかった」
高校から大学までの6年間付き合ってきた私たちだからこそ、言いたいことが言い合えますし、注意もし合えます。そして同時に遠慮無く頼り合うことも出来るのです。
「どんな名前にしようか」
帰りの電車の中で私たちはひそひそ話し合いました。まるで大人に隠れて子供が秘密基地を作ろうと画策しているかのように。
「荒谷は鳥が好きだから鳥に関するのが良いんじゃない?」
「そうだねえ。何にしようか」
その時にふと思いついたのです。雲雀。私はその時、大学のゼミで原民喜という原爆作家の「心願の国」という作品を取り扱っていたのです。その時、私はその作品の影響で雲雀を純粋で素直な魂の象徴だと捉えていました。
「雲雀はどうかな」
「おっ!いいね。雲雀はどんな意味があるか調べてみよう」
「……鳥言葉で『天からの授かりもの』」
私はこれでいこうと決心しました。やりたいことを全力で一緒にできる人。そんな人はなかなかいない。荒谷と一緒に純粋で素直に創作活動を続けていきたい。そのためのサークルに、この名前はあまりにも相応しかった。
「これで行こう」
「うん!」
ひょっとすると失敗するかもしれない。それでも私は羽ばたきたかった。2人なら難しいことでも頑張ってできると信じていたのです。
電車で揺られる中、私の頭に「心願の国」の言葉が熱を持って渦巻きました。

雲雀は高く高く一直線に全速力で無限に高く高く進んでゆく。そして今はもう昇つてゆくのでも堕ちてゆくのでもない。ただ生命の燃焼がパツと光を放ち、既に生命の限界を脱して、雲雀は一つのりゅうせいとなつてゐるのだ。(あれは僕ではない。だが、ボクの心願の姿にちがひない。一つの生涯がみごとに燃焼し、すべての刹那が美しく充実してゐたなら……。)